健康経営

2021.07.30

コロナ禍でもモチベーション維持は重要!社員の意識を高めるポイントを紹介

コロナ禍でもモチベーション維持は重要!社員の意識を高めるポイントを紹介

コロナ禍において、人との繋がりを感じられる場面が大幅に減ってしまいました。この現状を受け止めつつ、モチベーションを高めて仕事を行うには、社員それぞれの強い意識が必要です。

どのような心がけを持って仕事に取り組むと良いのか、この記事で詳しく解説します。

在宅勤務はモチベーションが下がりやすくなる

新型コロナウイルスの感染拡大で、在宅勤務を余儀なくされた人も増えました。オフィスで仕事を行うのに比べて、在宅勤務ではモチベーションが低下するケースが多くなります。原因を詳しく検証しましょう。

生活空間の中での仕事は自己管理が難しい

在宅勤務は、自宅という生活空間で仕事をすることになります。自宅での仕事は、緊張感が続かず仕事とプライベートの区別がつきにくくなる上、仕事以外のことに気を取られがちです。

そのため在宅勤務では、オンとオフの切り替えがうまくできないと、モチベーションを上げるのが難しくなります。

雑談がしにくくなると情報交換の場が減ってしまう

在宅勤務では、周囲に上司も同僚もおらず、1人で業務を進めていきます。オフィスでは気軽にできる雑談も、在宅勤務では行うことができません。「オフィスワーカー1000人の意識調査レポート2021」によると、実際にリモートワークで雑談ができないと感じている人は、全体の25.1%に及んでいるのです。

参考:「コロナ禍に求められるオフィスとは?意識調査レポート2021」資料ダウンロード

雑談ができないと、コミュニケーションがうまく取れなくなり、さらに孤独感が強まることで、モチベーションも上がりにくくなってしまいます。

認められたいという欲求が満たされなくなる

コミュニケーションの減少が、モチベーションの低下に繋がっている根拠として考えられているのが、「欲求五段階説」です。これは、アメリカの心理学者であるアブラハム・H・マズローが提唱した説です。

欲求五段階説の中で仕事のモチベーションに関連するのは、「社会的欲求」(所属欲求)と「承認欲求」です。社会的欲求は集団に所属したり仲間を欲したりする欲求です。この欲求が満たされない人は、孤独感や不安を感じやすくなるのです。

また承認欲求は、自分の能力を認めてほしいという欲求です。この欲求が受け入れられるとモチベーションに繋がり、さらに自分を成長させようという気持ちが生まれます。

在宅勤務によって、上司や同僚とのコミュニケーションが不足すると、評価されたり感謝されたりする機会が減少します。その結果、2つの「欲求」が満たされなくなってしまいます。

モチベーションを上げるにはコミュニケーションが重要

先ほどの欲求説にもあるように、モチベーションを上げるにはコミュニケーションを取ることが大変重要です。その実態と、コミュニケーションを取るのに心がけるべき内容を解説します。

在宅勤務でコミュニケーションの難しさを実感している人が増加

意識調査レポート2021の結果によると、在宅勤務(リモートワーク)の課題として、打ち合わせなどのコミュニケーションが取りにくいことを挙げている人が、全体の7割にも及んでいます。多くの人が、在宅勤務に対してコミュニケーションの面で課題を感じていることが分かります。

コミュニケーション不足が起こると、情報共有ができないことで社員同士の連携が取りづらくなり、企業全体にも悪影響を及ぼす恐れがあります。この問題を防ぐためには、在宅勤務においてもオフィスにいるのと同じようなコミュニケーションが求められます。

リーダーからコミュニケーションの機会を提案する

社員同士がコミュニケーションを取る上で大切なのは、リーダーからコミュニケーションを始める行動です。オフィスで雑談をするのと同じような気持ちで、ITツールなどを活用して、誰もが参加できるような会話を始めてみましょう。

ITツールに不安がある社員がいれば、リーダーから率先して使い方を伝授するように心がける取り組みが大切です。こうすることで、オフィスと同じようにコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

傾聴を心がけ相手の意見を受け止める

一般社団法人日本産業カウンセラー協会では、コミュニケーションを取るのに大切な「傾聴」について紹介しています。傾聴とは、相手が言ったことや相手の感情に対し、助言やアドバイスをせず、そのまま受け止めつつ正確に伝え返すことを言います。

相手の話を聞くときには、まず理解する態度を示すことを心がけましょう。その後で、原因を尋ねたりアドバイスをしたりすると、相手は自分の話が分かってもらえたと実感できるのです。これにより、相手が安心感や信頼感を持ち、コミュニケーションが円滑に取れるようになります。

モチベーションを上げた事例を紹介

コロナ禍においてもモチベーションを保ち、社員同士のコミュニケーションを深めた事例を、いくつか紹介します。

チーム制の導入により、タスクの見える化とフォロー体制の構築を行った

オンラインでのアウトソーシングサービス「HELP YOU」を提供している株式会社ニットは、社員全員がリモートワークで業務を行っています。メンバーのモチベーションを保つために「1日1褒め」を心がけ、毎日数分でもコミュニケーションの時間を取るようにしているとのことです。また、ひとつのタスクを複数のメンバーが担当することで、タスクの見える化及びチームでフォローし合える体制を取っています。

リモートワークならではの利点を最大限に活かすため、すべての仕事でマニュアルを作成し、情報共有のシステムも整えています。企業全体で、モチベーションを上げる取り組みを続けているのです。

在宅勤務に対して補助制度を導入した

2004年からSNSサービスを提供している株式会社ミクシィでは、2020年7月から「マーブルワークスタイル」の試験運用を開始しました。これはオフィスワークとリモートワークを融合させたものです。

出社が基本とされていますが、週3日までリモートワークが可能です。社員が、業務内容やミーティングの回数などに応じて、リモートワークもしくはオフィスワークを選択できるのです。

リモートワークの導入時点で、リモート環境を整えるために金銭的な補助(合計2万円を上限)を行いました。その後、リモートワークの成果を上げられるように、さらに特別賞与5万円を社員に支給しました。

ミクシィでは、社員の生産性を最大まで高められるよう働き方を手助けすることで、社員のモチベーションが上がると考えています。

オンラインで交流する場を増やし、定期的に意見を聞く機会を設けた

クラウド人事労務ソフトを提供する株式会社SmartHRでは、オンラインでの交流に重点をおいています。特徴的な取り組みは、新入社員(中途入社者)と既存社員及び経営陣が交流できる場を、何度も設けている点です。

「何でも質問会」や「シャッフルランチ」、前月のお疲れ様会にあたる「締め会」など、社員の参加意欲を高める工夫がなされています。さらに新入社員に限定したアンケートを取り続けている取り組みにも、現場の声を定期的に拾い上げたいという思いが込められています。

日頃から社員が持つ意見に耳を傾け、定期的に吸い上げようという意欲が伝わる取り組みと言えるでしょう。

まとめ

新型コロナウイルスの収束が見えない中で、仕事に対してモチベーション維持の難しさを実感する場面も多くなりました。しかし、各社員が違う場所で仕事をしていても、コミュニケーションを工夫することでモチベーションは保てるようになります。

できないことではなく、できることを探すようにして、モチベーションの維持ができるよう心がけていきましょう。

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