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フレームレート(fps)とは?数値別の違いや注意点、おすすめの設定まで解説
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フレームレート(fps)とは
フレームレート(fps:frames per second)とは、映像・動画を構成する静止画(フレーム)が1秒間に何枚表示されるかを示す数値です。たとえば、フレームレートが30fpsの場合、1秒間に30枚の画像が連続して再生されるということになります。よく例えられるのが「パラパラ漫画」で、フレーム数が多いほど動きが細かく、なめらかに見えます。ただし、単純にフレームレートが高ければ良いわけではなく、用途や環境に応じた設定が重要です。
フレームレートの数値による違い
フレームレートの数値が高いほど映像・動画の動きはなめらかに映り、数値が低いほどカクカクした印象になります。映画では24fpsが主流で、テレビ放送では30fps前後が一般的です。スポーツやゲームのような動きの速い映像では60fps以上が好まれます。
フレームレートの種類と一般的な用途
フレームレートは、以下のように映像・動画の目的や媒体などによって最適値が異なります。
| フレームレート(fps) | 主な用途・特徴 |
|---|---|
| 3~5fps | 監視カメラ・防犯映像(人や物の動作確認に十分) |
| 15fps | Web会議・オンライン通話(通信負荷が軽い) |
| 24fps | 映画・アニメ(シネマライクな質感を演出) |
| 30fps | テレビ・一般的な動画(自然で安定した映像) |
| 60fps | スポーツ・ゲーム・4K動画(なめらかで臨場感がある) |
| 120fps以上 | スローモーション撮影・ハイエンドゲーム(動きを細部まで再現) |
フレームレート別の体感の違い
フレームレートの違いは、映像・動画を見たときの「体感」に大きく影響します。15fps程度では動きが途切れがちに見えますが、30fpsになると自然な動きとして認識されます。フレームレートが60fps以上になるとなめらかさが増し、スポーツ中継やゲームなど、動きの速い映像でも残像が少なくなります。映画は24fpsが主流ですが、これはあえて動きを抑えることで、作品特有の世界観を演出できるからです。
フレームレートを高くする際の注意点
フレームレートを高く設定すると、映像・動画の動きはよりなめらかになりますが、そのぶんデータ量や処理負荷が増加します。そのため、再生や保存に時間がかかったり、機器の性能が追いつかず映像が乱れたりする場合があります。フレームレートを高くする際の注意点を押さえておきましょう。
増大するデータ容量に対応する必要がある
フレームレートを上げると、1秒あたりに使用される静止画の枚数が増えるため、動画ファイルのデータ容量も大きくなります。容量が大きい動画は、アップロードや再生に時間がかかるだけでなく、通信回線への負荷や保存領域の圧迫にもつながります。特に、長時間録画や高解像度動画では、ストレージ容量を早く消費するため、録画環境や保存媒体のスペックを事前に確認することが重要です。
周辺機器の性能を上げる必要がある
フレームレートを高く設定しても、再生機器の性能が追いついていなければ本来のなめらかさは再現されません。たとえば、120fpsの動画を60Hzのディスプレイで表示すると、実際には60fps相当に制限されます。映像品質を最大限に引き出すためには、モニタ、ディスプレイ、再生デバイスのグラフィック性能の確認が欠かせません。
【用途別】おすすめのフレームレート設定
フレームレートは、用途や目的によって最適な設定が異なります。以下の4つのシーンにおける、おすすめのフレームレート設定についてご説明します。
- 防犯カメラ・ネットワークカメラの場合
- ドライブレコーダーの場合
- Web会議・テレビ会議の場合
- YouTubeの場合
防犯カメラ・ネットワークカメラの場合
防犯カメラやネットワークカメラは、常時録画や長時間保存が前提になるので、3~5fps程度が一般的です。低いフレームレートですが、人物の動きや出入りの確認には十分な画質であり、データ容量を大幅に節約できます。ただし、車両のナンバー確認や細かい動作の記録が必要な場合は、15~30fps程度に設定することをおすすめします。
ドライブレコーダーの場合
ドライブレコーダーは、走行中の状況を正確に記録する必要があるため、30fpsが推奨されます。このフレームレートであれば、車両や歩行者の動きをなめらかに捉えられ、事故時の映像確認にも適しています。最近では、より細かな動きを再現できる60fps対応のドライブレコーダーも登場していますが、データ容量が増えることは認識しておきましょう。
Web会議・テレビ会議の場合
Web会議やオンライン授業などの場合、通信安定性が重視されるため、フレームレートは15~30fpsが最適です。発言者の表情や動作を把握するには十分ななめらかさがあり、通信量を抑えることで映像の途切れも少なくなります。特に、参加者が多い会議や遠隔地との接続では、低フレームレートのほうが安定して動作します。
YouTubeの場合
YouTubeにアップロードする動画は、24~60fpsが推奨されています。一般的なトーク動画や企業紹介動画などは30fpsで十分ですが、スポーツやアクション、商品デモのような動きの多い動画の場合は、60fpsに設定するとより臨場感のある仕上がりになります。ただし、高フレームレートほど容量が大きくなり、編集やアップロードに時間がかかります。
まとめ
フレームレートを高く設定するほど映像・動画がなめらかになり、細かい動きも再現しやすくなりますが、そのぶんデータ容量は大きくなります。たとえば、防犯カメラでは、「低フレームレートにしすぎて、肝心な場面が確認できなかった」というケースも考えられますし、「高フレームレートに設定したために録画容量がすぐに一杯になり、自動上書きによって肝心な映像が消えてしまった」というケースも考えられます。フレームレートは、映像の目的やカメラの設置環境、データの保存期間などのバランスを考慮して、最適な設定をすることが重要です。


