2011年の展覧会
建築家 白井晟一 精神と空間終了しました
SIRAI-ANIMA et PERSONA
2011年1月8日(土)-3月27日(日)
哲人あるいは詩人と呼ばれ、生前から神話化されていた建築家、白井晟一(1905-1983)。モダニズム建築全盛の風潮に背を向け、初期の木造作品から黙示的な原爆堂計画、また代表作の親和銀行本店においても、象徴的で物語性に満ちた形態と光に特徴づけられる独自の建築を生み出しました。建築作品から書、装幀、エッセイを星座のように配列し、白井晟一の世界模型を美術館空間の中に構築する初の展覧会です。
白井晟一
《虚白庵》 1967-70年
撮影:村井修
ルオーと風景
パリ、自然、詩情のヴィジョン終了しました
Georges Rouault Paysages
2011年4月23日(土)-7月3日(日)
ルオーが絶え間なく描き続けたテーマ、それが風景です。印象派の伝統も同時代の絵画運動も顧みず、ルオーは独自の抒情的風景を画布に表現します。そこには、生まれ育ったパリの下町の光景や、旅先で心を寄せた田園・自然の情景が深く刻み込まれています。ルオーが出会ったフランス各地の風景を追い求めながら、画家と風景の関係を読み解き、その芸術の最も内密な創造の源に迫る本邦初の展覧会です。ルオーの人生の旅を辿るように、展覧会をご堪能下さい。
ジョルジュ・ルオー
《人物のいる風景》 1897年
パナソニック電工 汐留ミュージアム蔵
©ADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2010
理想の暮らしを求めて 濱田庄司スタイル終了しました
HAMADA Shoji Style
2011年7月16日(土)-9月25日(日)
陶芸家・濱田庄司(1894-1978)のモダニストとしての一面を紹介します。生活も芸術活動もすべて自分でデザインするという健康で自由な生活に憧れた濱田は、栃木県益子でそのスローライフともいえる生活を実践します。一方でチャールズ・イームズなど世界的なデザイナーと交流をもち、モダンな生活を送っていました。この展覧会はモダニストとしての濱田庄司の側面を紹介するもので、工芸と生活の結びつきを再検証するものです。
《イームズのラウンジチェアに
座る濱田庄司》
提供:益子参考館
ウィーン工房1903-1932─モダニズムの装飾的精神終了しました
Wiener Werkstatte 1903-1932, Multiplicative Decoration
2011年10月8日(土)-12月20日(火)
19世紀末ウィーンの華々しくかつ退廃的な血を濃く引き継いだウィーン工房。ブルジョワの為に建築から家具、内装、衣服、装身具など、生活を満たす全ての設計、デザインを行った工房の活動を俯瞰し、初期の構成的なデザインから後期のきらびやかな装飾性までを包括的に紹介します。日本で初のウィーン工房の回顧展であり、国内並びにウィーンから届く数々の名品が揃います。
コロマン・モーザー
《アームチェア》 1903年頃
豊田市美術館蔵