インパルス守備陣がゴールラインを死守
完封勝利でセミファイナル進出
11月24日、ヤンマースタジアム長居で行われたライスボウルトーナメント(RBT)クオーターファイナル、パナソニックインパルス対エレコム神戸ファイニーズの一戦は、24対0でインパルスが勝利。12月14日、ヤンマースタジアム長居で行われるセミファイナル進出を決めた。
リーグ第3節で対戦した時には27対10で勝利したものの、一時リードを許すなど苦戦を強いられた相手だったが、インパルスはその経験を糧に成長した姿をフィールドで披露した。
インパルスは自陣37ヤードから始まった最初の攻撃機会に、RB#5ミッチェル・ビクター・ジャモーへのパスとランを重ねて敵陣に進行。QB#12荒木優也からのパスを捕球したWR#82當間義昭が右サイドラインを駆け上がって一気にゴール前12ヤードに迫ると、RB#42立川玄明がタックルを受けながらも足を止めずにエンドゾーンに倒れ込んで先制TDをあげた。
直後の守備ではQBが動きながら短いパスを積み重ねるエレコム神戸の攻撃に前進を許したものの、インパルス陣41ヤードで放たれたパスをインパルスDB#21清家大志がインターセプトに仕留めて攻撃権を奪取。自陣35ヤードから始まった二度目の攻撃は、QB荒木のスクランブルとWR#18桑田理介への35ヤードロングパスを足がかりに前進し、節をまたいでK#16佐伯眞太郎の28ヤードFGにつなげた。
佐伯がFGを決めて以降は、守備が粘り抜いた。エレコム神戸の二度目の攻撃は、インパルスDB#40ワイズマン・モーゼス海人がサイドライン際に飛んできたパスに飛びついてインターセプト。前半終了間際にはゴール前18ヤードに迫られたが、エレコム神戸のFGをLB#4Jaboree Williamsがブロックして得点を許さず。
第3Qも攻撃がパントを繰り返す中、守備も相手に決定的なチャンスを与えず。第4Q序盤にはエレコム神戸がインパルス陣36ヤードで試みた第4ダウン2ヤードの状況で試みたギャンブルを、LB#56加藤聖貴がロスタックルに仕留めて阻止した。
守備の踏ん張りに、攻撃陣が応えたのはこの直後。自陣42ヤードから始まった攻撃は、RB立川のラン3連発でシリーズを更新。QB荒木からWR#88鈴木崇与へのロングパスでゴール前に迫り、このシリーズをRBミッチェルの5ヤードTDランで締めくくった。
自陣でのギャンブルをせざるを得ない状況になったエレコム神戸の試みを阻止して好ポジションを得たインパルスは、第4Q8分38秒に、立川の1ヤードTDランで加点。
第4Q終盤、エレコム神戸にゴール前1ヤードに迫られたピンチは、LB加藤とWilliamsのロスタックル、DB清家のパスカット、DL#99小畑知輝、DL#44松本英一郎のプレッシャーでしのぎ、最後までエンドゾーンへの侵入を許さなかった。
インパルスは12月14日、ヤンマースタジアム長居で行われるRBTセミファイナルでオービックシーガルズと対戦する。
試合後コメント
ヘッドコーチインタビュー
ヘッドコーチ 高山直也
高山直也ヘッドコーチ
第4Q勝負になると思っていたので焦りはありませんでした。守備が完封できたことはよかったと思います。進まれても、進まれても、最後に止めきる、ボールを奪うということができていたと思います。反面で少し相手の攻撃に時間を使われ過ぎてしまったことは反省点です。攻撃は第3Qにリズムを変えてみたのですが、決めきれなかったことはシーズンを通しての課題です。次に対戦するオービックはアグレッシブであることは今までと変わりないと思います。次の試合から1Q15分計時になるので、最後はベーシックな力勝負になるでしょう。次も第4Q勝負になると思っています。
選手インタビュー
OL#50 向井 亮輔
エレコム神戸はDLが強く、LB陣のレベルが高く、かつ、ブリッツを入れたり並び方を変えたりしてくることは事前の分析通りでした。対応できている部分もありましたが、できていない部分もありました。最初に差し込まれたのは、DBの上がりが早かったり、ブリッツが多かったりしたためでした。そこで、OLから中のランプレーで行こうと提案し、第4Qには中央のランを進ませることができました。入部した時は、技術的にもフィジカルな面でも未熟でしたが、先輩方が丁寧に教えてくれた結果、大学時代よりもレベルアップしているなという感覚は持てています。オービックとの対戦は初めての経験になります。先輩方からは、一番強いレベルの相手と聞いています。インテリジェンスの部分でも、ステップやパンチの位置など、改善できることはまだあります。試合までの3週間、成長できるいい機会だと思って挑戦して、またこのフィールドに立ちたいと思っています。
選手インタビュー
DB#40 ワイズマン・モーゼス海人
インターセプトしたプレーは本来、Jaboree(Williams)が外に行くはずだったのですが、少し内側をカバーしていたので、自分で判断して外をカバーしました。コンビネーションの練習はたくさんしていますが、アメリカンフットボールの試合はアサイメント通りになるとは限りません。Jaboreeもプレーメーカーなので、意図があって自分で判断して少し内側をカバーしていたと思います。そこにアジャストすることが大事だと私は考えています。エレコム神戸の攻撃に進まれて、少し焦ったところもありましたが、最後までフィニッシュすることを心がけて、最後まで粘れたことは良かったなと思います。
次に対戦するオービックは、今まで社会人になって何度も対戦しています。プレーメーカーが沢山いますし、スキルのレベルも高いチームです。また、次から1クォーターの時間が長くなるので、体力面も含めて、1対1の勝負にしっかり勝たなければならないと思っています。
ハイライト映像
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