燃えたインパルスの『PASSION』
好敵手オービックを破り全勝でライスボウルトーナメントへ
11月4日、MKタクシーフィールドで行われたX1SuperディビジョンA第5節、パナソニックインパルス対オービックシーガルズの一戦は、14対9でインパルスが勝利。ディビジョンA全勝1位を決めた。
「今日の戦いこそが『PASSION』の勝負だ!」
試合前のハドルで荒木延祥監督は、勝負に懸ける意気込みを表し、選手たちの士気を高めた。
インパルスは自陣25ヤードから始まった最初の攻擊機会に、QB#8石内卓也からTE#80Dax Raymondへの18ヤードのパス、RB#5ミッチェル・ビクター・ジャモーの32ヤードのビッグゲイン、WR#2Leonsha Fieldsへの17ヤードパスでエンドゾーンに迫り、QB石内からTE Raymondへの4ヤード先制TDパスにつなげた。
第1Q終盤、オービックにFGを許したが、以降は両チームの守備陣が奮闘。そこでアドバンテージになったのが、P#35小林真大のパントだった。
第2Q序盤には、自陣40ヤードからのパントでオービックの攻擊をゴール前1ヤードに追い込む好パント。LB#1青根奨太、#30西岡英士の好タックルで相手の前進を阻止し、DL#98梶原誠人のQBサックでオービックの攻擊をパントに追い込むと、攻擊にオービック陣41ヤードの好位置を提供。このシリーズはFG失敗に終わったが、小林のパントによって次の攻擊機会に得点チャンスを作るという形が出来上がった。
第3Qにも自陣42ヤードからの小林のパントでオービックにゴール前1ヤードの苦しい位置を強いた。
次のインパルスの攻擊機会は自陣35ヤードから始まった。QB#12荒木優也はWR Fieldsへの35ヤードパスを決めて敵陣に進むと、オービックのパス・インターフェアの反則、Raymondへのパス、荒木、ミッチェルのランでゴール前4ヤードに進行。第3ダウン4ヤードの状況でQB荒木がエンドゾーン右隅に走り込んだRaymondにふわりと浮かせたパス投げた。Raymondはこのパスをジャンプしながら腕をいっぱいに伸ばして飛びつきTD。14対3とリードを広げた。
第4Q中盤にはP小林が本日三度目のオービックの攻擊を自陣1ヤードに封じ込める好パント。オービックはこのシリーズをTDにつなげたが、TDを挙げるまでに時間を使わせることに成功。残り55秒でオービックはオンサイドキックを試みたがWR#88木戸崇斗がこのボールを押さえて反撃を断ち切った。
試合後コメント
監督インタビュー
監督 荒木 延祥
スペシャルチームはこの2週間、ディテールに拘った練習をしてくれました。前半最後にFGを失敗した以外は完璧だったと思います。P小林は今シーズン色々な経験を経て成長し、今日は狙い通りのパントを蹴ってくれました。
本音を言えば攻擊はあと1TDを取りたかったですし、守備は最後のTDは不要でしたが、全体的には想定の範疇で戦うことができたと思います。14対3になって以降は、時間をしっかり使うことを意識しました。QBは二人とも合格点だったと思います。(石内)卓也は最初のシリーズをTDまで持っていきましたし、(荒木)優也も自分の足を生かした攻擊をしっかり展開してくれました。最後に(Raymond)Daxに決めたTDパスは、ずっと練習してきた通りのボールを投げてくれました。これからも二人のストロングポイントを生かして戦っていきたいと思います。
選手インタビュー
P#35 小林 真大
ビッグゲームに出場するのは自分自身初めてでしたが、いつも通りのスナップを受けてから蹴るまでのフローを大切に試合に臨みました。今日はとてもパントが重要だと思っていました。どこから守備が始められるかで、守備の負担は変わってくると思うので、1ヤードでも奥に蹴り込むということは常に意識しています。カバーチームのメンバーは、なかなかパントが予定したところに飛ばない中で、きちんとアジャストをしてくれて、最後に1ヤードで止めてくれたので、とても感謝しています。蹴っている時は誰が押さえてくれたのかわかりませんでしたが、ビデオをきちんと見直して、改めてお礼を言いたいと思います。
これからの戦いも強い相手ばかりですが、自分のやるべきことに集中して、しっかりとやっていきます。カバーチームとも信頼関係をさらに築いて、パントチームで活躍できるようにします。
選手インタビュー
TE#80 Dax Raymond
オービックはここまで無敗のチームであり、フィルムを見て、彼らが本当にハードにプレーし、素晴らしい守備を持っていることがわかりました。もっと得点はしたかったですが、我々は、攻擊、守備、スペシャルチームが一体となって戦えたことがよかったと思います。私が2つのTDを挙げることができたのは、チームの努力の賜物です。フットボールはチームスポーツです。私がエンドゾーンでボールを貰えたことは幸運でしたが、OLはQBに投げる時間を与えていましたし、他のレシーバーはルートをしっかり走っていました。たとえ私でなくても誰かがエンドゾーンでボールを捕って、チームが勝利できるならばそれが一番うれしいことです。石内、荒木の2人のQBはとても素晴らしいリーダーです。チームに良い手本を示していますし、私も二人を尊敬しています。この試合に向けてコーチ陣は良いプレッシャーを練習の時に与えてくれました。それが良い結果につながったと思います。このような良い緊張感を感じながら練習し、トーナメントに備えたいと思います。
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