テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機。PETECでは、役目を終えて届けられた家電たちから、
貴重な資源を高純度に取り出し、リサイクル素材として新しい役目を与え送り出しています。
2023年度 PETECリサイクル率(再商品化率)実績
PETECでは、テレビ、エアコン、冷蔵庫、洗濯機ともに、
法定リサイクル率以上となる、高いリサイクル率を達成しています。
テレビ
法定リサイクル率:74%
エアコン
法定リサイクル率:80%
冷蔵庫
法定リサイクル率:70%
洗濯機
法定リサイクル率:82%
・リサイクル率(再商品化率):マテリアルリサイクルできた割合
・マテリアルリサイクル:新しい製品の材料や原料として再利用すること
・サーマルリサイクル:ゴミとなった部分を燃やす際に発生する熱をエネルギーとして利用すること
・再資源化率:「マテリアルリサイクル」「サーマルリサイクル 他」を含め、リサイクルできた割合
・法定リサイクル率:家電リサイクル法で定められているマテリアルリサイクルしなければならない基準値
- ■素材構成の異なるプラズマテレビと液晶テレビを、手解体で細かく分別します。
- ■液晶テレビに含まれる水銀(有害物質)もきちんと確実に回収します。
出典:環境省 審議会・検討会等関係資料
出典:家電製品素材構成分析調査報告書 2015年度製品
- 作業効率アップを実現したライン構成
- 薄型テレビの解体ラインは、効率よく作業を進めるため、ラインの両側から解体作業ができる対面シリーズ方式で構成されています。また、一人ひとり定位置でウォークレスで作業することにより、無駄な動きを極力なくした素材回収スタイルを確立しています。今後さらなる入荷増が見込まれるため、人の手による解体技術、機械による作業、それぞれにおける進化点を日々探っています。
- ■エアコンは鉄・銅・アルミなど、多くの金属部品で構成されています。これらの素材を正確に分別し、高効率・高純度で取り出すことが重要です。
- ■冷媒フロンもPETECで回収しています。古い大型の室外機などは、通常ラインとは別の場所で1台ずつ丁寧に回収処理されます。
出典:(財)家電製品協会資料1982年製品
- 室内機の解体を容易にする装置の導入
- 従来、たくさんのビスを手作業で外しながら解体していた室内機。その作業負荷を軽減するため、ビスが集中している端部を切断、バラバラにする装置を導入しました。これにより作業者の負担も減り、スピーディな解体、分別が行えるようになりました。
- ■ボディに使われる多量の鉄をはじめ、銅やアルミなど、冷蔵庫には全体の重さの約6割を占める金属が使われています。これらの素材を正確に分別し、高効率・高純度で取り出すことが重要です。
- ■金属の次に多いのがプラスチック素材。断熱材に使われるウレタンフォームには、発泡加工時に使用されるフロンガスが含まれています。これもしっかり回収し、密封したまま専用の処理工場で無害化されます。
- ■フロンガスを抜いたあとのウレタンフォームは、従来 廃棄物として処分されていましたが、固形燃料(RPF)化することにより、有効活用されています。
出典:家電製品素材構成分析調査報告書 2015年度製品
- 磁力・風力・うず電流等を使った素材の選別
- 金属やプラスチックが混じり合った破片群から、磁力で鉄を、風力による吸引で軽量なウレタンフォームを、非鉄選別機で銅とアルミの混合片(ミックスメタル)とそれ以外に分別します。残りの破片群からさらにプラスチックを種類別に取り出すという、徹底した素材ごとの選別・取り出しを行っています。
取り出された破片群は素材別にメーカーに送られ再利用されます。
- ■洗濯機で鉄の次に多く使用されているプラスチックは、種類の違うものが混ざってしまうと原料として再使用することができません。中でもよく使われているポリプロピレン(PP)樹脂の高純度な選別が重要になります。
- ■増加傾向にあるドラム式洗濯機には、フロンガスを冷媒として採用している「ヒートポンプ式乾燥機能」を持つものもあるため、エアコンや冷蔵庫と同様に冷媒フロンの回収も行っています。
出典:家電製品素材構成分析調査報告書 2015年度製品
出典:家電製品素材構成分析調査報告書 2015年度製品
- 浮沈式比重選別によるポリプロピレンの取り出し
- 本体破砕後に選別された混合プラスチック素材群を細かく砕き、ホコリを取り除いてから水槽に入れます。これを撹拌しながら流すと、軽量のポリプロピレン(PP)だけが浮き上がってきます。この選別技術により、純度99.5%のポリプロピレン(PP)を取り出しています。取り出されたポリプロピレン(PP)は、再び洗濯機の台枠や洗濯槽の原料として利用されます。
1日の終わりには、感謝の気持ちでお掃除。
また明日から新たな気持ちで「宝さがし」に取り組みます。
「写真・ダウンロード」ページでもリサイクルの様々なシーンをご覧いただけます。
工場見学ご希望の方は「工場見学のご案内」ページへ