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『インパルスの在り方が見えてきたシーズンだった』
(「月刊HUDDLE MAGAZINE」連載記事No.7)    2020.02.03

デジタル雑誌「月刊HUDDLE MAGAZINE」では、2019年シーズンを通して、
インパルスの取り組みについて取材いただき、記事を連載していただいてまいりました。
最終回となる第7回目連載記事を「月刊HUDDLE MAGAZINE 1月号」に掲載いただきましたのでご紹介いたします。

「HUDDLE MAGAZINE(ハドルマガジン) 」
購読サイト:https://www.fujisan.co.jp/product/1281696257/


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インパルスの在り方が見えてきたシーズンだった

監督 荒木 延祥



2019年のパナソニック インパルスは、4年ぶりのジャパンエックスボウル進出を果たした。
昨年末の不祥事を受けて、活動休止という状況から始まったチームが、
これまで以上に厳しくなったリーグ戦を勝ち抜き、昨年を上回る成績を残すことができたのは、
選手一人ひとりが、シーズンを通じて成長を続けたからだ。

試合後の談話で「成長しなければならない」と、常に言い続けてきた荒木延祥監督に、
2019年のインパルスの『成長』の道程を振り返ってもらった。

 

――今年のインパルスはシーズン中に段階を経て強くなっていった印象です。
  監督から見てターニングポイントはどこでしたか?

荒木 レギュラーシーズン第6節のオール三菱戦後から第7節のエレコム神戸戦に臨むまでの2週間です。
オール三菱戦も内容がとても良くありませんでした。
この時点ではまだ、『アイツのせいで』、『攻撃のせいで』、『守備のせいで』、と
うまくいかない理由を水面下で他責にする風土が少なからずありました。
オール三菱戦後にハドルを組んだ時、
「うまくいかないことを他人のせいにし合うチームが勝てるのか?」と選手たちに問いかけました。
皆、それぞれに『このままではいけない』、と感じていたのでしょう。
エレコム神戸戦は、今季初めて攻守蹴がすべて噛み合った試合ができました。
そこから加速度的に一体感を増していきました。

 

――今年のチームは2018年末の不祥事による活動休止という、
  経験したことのない状況からスタートしました。
  選手、スタッフの皆さんも、インパルスの存在価値や、
  フットボールをする意味を考えてきたと思います。

荒木 これまで目に見えていなかった様々な問題点に対し、目をそむけずに見直しました。
一番時間がかかったのは、全員が当事者意識を持つことでした。昨年末の不祥事に関しても、
当初は「バカなことをしたチームメイトのせいでフットボールができない。自分たちは被害者だ」
という気持ちが、選手たちに少なからずあったと思います。
それでは駄目だと頭では理解し、様々な改善策に真剣に取り組んできましたが、
『他責のままでは本質は変わらない』と、全員が腹落ちするには、試行錯誤する経験と時間が必要でした。

 

――苦しい状況からのスタートだった一方で、
  クラブハウスやウエイトトレーニングルームがリニューアルされるなど、
  会社がチームのバックアップを強化している様子もうかがえました。

荒木 会社の支援は本当にありがたいことでした。
『こういう時だからこそ、下を向かずに頑張れ』と、施設を増改築していただきました。
昨年末の問題が起った時も、チームを切り捨てるのではなく、我が事として対応してくださいました。
人事、法務、宣伝広報のトップが毎日のように集まって、
チームが再び立ち上がる道を考え、サポートしてくださったことに、涙が出る思いでした。
同時に、東京ドームに行ってお礼をすることが責務だと、強く心に誓いました。
残念ながら勝利で報いることはできませんでしたが、フィールド内外の活動を通じて、
一体感のあるいいチームになってきたという手応えを得ることができたシーズンでした。

 

――今年の結果を踏まえて、インパルスの次のステップは何だと考えていますか?

荒木 まだ終わった直後で整理はできていないですが、
少なくとも我々らしいチームのあり方、目指すべき道筋が見えてきたシーズンだったと思っています。
一方で、JXBの2点差の敗戦は、遂行力の差でした。勝負がかかった場面で実行できるか否かは、
どれだけ準備してきたかで決まります。付け焼き刃では決して成功できません。
その場面を1年間、イメージし続けて準備して初めてできることです。
実行力を高めるためには、システムを作り込む前のポリシーから全員で共有し、より深く理解しなければなりません。

今季は、周囲の皆さんの支えが我々にとっての大きな力だということを再認識し、
チームとして成長するために貴重な経験を積むことができたシーズンでした。
あらためて、皆さんの温かい声援に感謝申し上げます。


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本記事で「新時代のインパルス 社会人チームの理想を目指して」の連載は最終回となります。

19年度シーズン、インパルスを応援し支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。
多くの方々の応援やご支援に感謝し、今後もインパルスは活動を続けてまいります。
皆様の引き続きの応援を、どうぞよろしくお願いいたします。

第1回掲載記事はこちら:https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/news/news/2019/17/
第2回掲載記事はこちら:https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/news/news/2019/18/
第3回掲載記事はこちら:https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/news/news/2019/19/
第4回掲載記事はこちら:https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/news/news/2019/20/
第5回掲載記事はこちら:https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/news/news/2019/28/
第6回掲載記事はこちら:https://panasonic.co.jp/ew/go-go-impulse/news/news/2019/29/

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