本年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を色濃く受けた1年となりました。
3月、今年最初の公式戦となった「JABA東京スポニチ大会」が新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止になると、出場を予定していた「JABA長野大会」、「JABA京都大会」をはじめ、日本選手権対象JABA地方大会は全て中止となりました。
更には東京オリンピック開催の為、今年は開催時期が7月に決まっていた「社会人野球日本選手権大会」も中止が決まり、2020年上半期には「公式戦が1つもない」という異例の年となりました。
4月、政府から全国的に緊急事態宣言が発令されると野球部も活動を自粛。4~5月は部内を2チームにメンバー分けを行い、チームメイトでさえも互いの接触を避け自主練習という形になりました。
本来であれば、シーズンに突入している時期に満足な練習を出来ない歯痒さを感じる反面、自主練習の合間には、SNSにて家でも出来るトレーニング動画の配信を行うなど“こういう時期だからこそ出来ること”を模索しながらの活動を送りました。
部内においても「好きな野球を存分に出来る」ということのありがたみを改めて実感し、意識させられる時期となりました。
6月から全体練習を再開させると、7月には和歌山県田辺市にて夏季キャンプを敢行。9月から始まる「都市対抗野球大会近畿地区2次予選」に向け、チームは再スタートを切りました。
今年、最初で最後の公式戦「都市対抗野球大会」へ向けた近畿地区2次予選。初戦、島津製作所に4-3と辛くも勝利を収めると、2回戦三菱重工神戸・高砂戦では0-0と息詰まる投手戦の中、終盤8回に三上の値千金のソロホームランが飛び出し、1-0で勝利。接戦を粘り強く制し駒を進めます。
続くNTT西日本戦には0-2で敗れ、第2代表決定トーナメントへ回るも、1回戦ではこの大会日本生命との乱打戦を制し勢いに乗るカナフレックスを相手に7-0の完封勝利を収め、いよいよ第2代表決定戦に進みます。
第2代表へ期待のかかる、大阪ガス戦。試合は初回から打線が爆発、4点を先制すると相手打線を先発與座がシャットアウト。5-0で勝利。
この予選では與座が2完封、榎本が1完封と先発投手陣が安定。勝利した試合では全て先制点を挙げるなど、投打が噛合い近畿地区第2代表として都市対抗本戦の切符を掴み取りました。
11月、今年1年の集大成として迎えた都市対抗野球大会本戦。1回戦、北信越地区代表伏木海陸運送との対戦を迎えます。試合は初回、主将法兼のタイムリーヒットで幸先よく先制するもその後は相手投手の力投を前に打線は沈黙。5回には四球と長打を浴び1-1同点とされる苦しい展開が続きます。再び試合が動いたのは7回。先頭の三上が長打で出塁すると送りバントでチャンスを広げます。この場面で上田が犠牲フライでランナーを返し、待望の勝ち越し点を挙げます。その後は鈴木-小屋-北出と、盤石のリリーフ陣が力投。無事、都市対抗初戦を突破します。
迎えた2回戦、四国銀行戦。この試合は2点を先制される苦しい展開となります。試合は序盤から投手戦が続き、4回には2本の長打で2点を先制されるも、相手投手の好投の前に打線は反撃の糸口を掴むことが出来ません。後がない、終盤8回には三菱重工神戸・高砂からの補強選手星のタイムリーで1点を返すも反撃はここまで。昨年のベスト8進出にも及ばず、悔しい2回戦敗退となりました。
都市対抗野球大会の敗戦をもって、シーズン全日程を終了。今年は、予定されていた大会が次々と中止になり、何とか開催に漕ぎつけた都市対抗野球大会も予選では無観客、本戦では観客数制限に加え応援団の活動は禁止と異例づくしのシーズンとなり、長い活動自粛期間にはチーム、自分自身を見つめなおす機会が大変多くありました。
田中監督の下、改めて野球に全力で打ち込める環境に感謝し、来シーズンに向けてこの冬で更なる成長を出来るよう日々、全身全霊精進して参ります。
来シーズンも、パナソニック野球部への温かいご支援、熱いご声援の程よろしくお願い申し上げます。
2020年度 個人表彰
- 功労賞( 各選手のコメントはこちら )
- 9 深瀬 愛斗(CNS社 人事センター総務部)
18 庄司 力也(LSクリエイツ(株) デジタルソリューションセンター)
14 小屋 裕(スポーツ事業センター) - 都市対抗野球大会10年連続出場選手表彰
- 3 田中 宗一郎(PSFS(株) 人事部)
田中監督コメント
1年間、野球部へのご支援、ご声援、誠にありがとうございました。
昨年の経験を糧に一冬を超え、更なる成長をお見せするべく迎えた今年でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により2020年上半期に予定していた公式戦は全て中止となり、野球部も活動の自粛や練習時間や場所の制限など多くの影響を受けた1年となりました。しかし、そのような中でも選手・スタッフがそれぞれ、「今できることとは何か?」を模索し、チームや自分自身を見つめなおす機会として前向きに捉えることを忘れずに日々、活動を続けて参りました。
6月にようやく全体練習を再開し、7月には和歌山県田辺市にて夏季キャンプを開催させて頂きました。ここで改めて“野球に全力で打ち込める幸せ”を実感することとなりました。
今年、唯一の公式戦として臨んだ都市対抗野球大会近畿地区2次予選では投打が噛合い、近畿地区第2代表として都市対抗本戦への切符を掴み取りました。この大会では、初戦の島津製作所戦が公式戦初先発となった與座が大会を通じて2つの完封勝利を収め、新人選手の小峰が3番打者として堂々の活躍を見せてくれるなど、チームとしても昨年よりも大きく成長出来たと感じる戦いとなりました。
しかし、迎えた都市対抗本戦では初戦こそ突破するも2回戦では四国銀行を相手に1-2と敗戦を喫し、まだまだチームとしての弱さや甘さを痛感させられる結果に終わり、シーズンが終了しました。
今年1年は、ある意味では激動の1年間でありました。しかし、その中にも自分自身を見つめなおし、また当たり前と思っていたことは当たり前ではなく、野球が出来る幸せに改めて気づかされるなど内面的に大きな成長のあった1年でした。
チームはまたゼロからのスタートを切る所存で日々の活動に励んで参ります。
来年は、勝ちに拘る執念、そして応援してくださる皆様の胸を撃つ躍動感を体現し、更に成長した姿を披露致します。
来年もパナソニック野球部への温かいご支援、熱いご声援の程宜しくお願い申し上げます。
法兼主将コメント
今年1年間、野球部の応援ありがとうございました。
昨年の結果よりさらに上を目指したのですが、期待に応える結果を残すことが出来ず、力の無さを痛感しております。
今年は新型コロナウイルスの影響で、練習場所や人数の制限を余儀なくされました。
しかしその反面で、野球に対して考える時間が増えた私たち選手は今、すべきことを考えて練習に取り組めるようになれたと感じております。
自分に必要なもの、チームに足りないことを4~5月の全体練習が出来ない期間に考えることができ、都市対抗予選を第2代表という良い形で突破することができました。
しかし、本戦では2回戦敗退という昨年以上の結果を残すことが出来ず、例年以上の悔しさが残っております。
毎年のように「今年こそは!」という気持ちで取り組んでおりますが、結果として形になっていないのがここ数年の現状です。
・都市対抗で優勝するためには何が必要なのか
・何を改善していかないといけないのか
選手1人1人がチームの事を考え、結果に拘って取り組んで参りたいと思います。
また、今年はコロナ禍で当たり前のように野球が出来なかったこともあり、たくさんの人に支えられていることを再確認することができた1年でもありました。
世間では、オリンピックの延期や多くのスポーツ行事の中止が発表されていく中で私たち野球部は、多くの人の支えによって活動することができたと実感しております。
野球部は来シーズンで結果を残すべく、強い覚悟で臨んで参ります。
来年も野球部の応援、宜しくお願い致します。
2020年度 個人成績
個人成績は以下のとおりです。
■投手成績
公式戦 投手成績(都市対抗予選、都市対抗本戦) [142 KB]
■打撃成績
公式戦 打撃成績(都市対抗予選、都市対抗本戦) [151 KB]
2021年度 野球部現場体制
- スタッフ
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監督 80 田中 篤史 投手コーチ 30 金森 敬之 打撃コーチ兼外野手 3 田中 宗一郎 守備・走塁コーチ 82 阪口 哲也 コーチ(アナリスト兼渉外担当) 78 柳田 一喜 トレーナー 森本 大志 マネージャー 鍋島 庸高 マネージャー 上野 寛太