素早い一歩目、どんなボールにも追いつき、鋭い判断で守りを固めるショートストップ。永江選手のフィールディングは、チームに勝機を呼び込むカギになる。2年目の今季、キャプテンの命を受けて見据えるのは、気持ちの合ったプレー。常に前向きで、メンバーを知ろうと努める姿勢、その裏側にある思いを聞きました。
DATA
- 福岡県出身
- 中学時代に所属していた糸島ボーイズではキャプテンを務め、
ボーイズ全国大会準優勝、ジャイアンツカップ準優勝を果たす。 - 東福岡高校では1年生からレギュラーを獲得し、主軸を担う。
- 福岡大学でもキャプテンを務め、4年生時に春の神宮大会でベスト4、
リーグ戦でもベストナイン、打点王に輝く。 - 今シーズンからは若き新主将としてチームを引っ張り、
パナソニック野球部として悲願の都市対抗野球大会『初優勝』を目指す。
忘れない言葉
中学時代、糸島ボーイズの監督の言葉を、心に刻んでいます。「自信は持っていいが、過信はするな」。試合で打席に入る時、練習に取り組む時に、状況に左右されず100%の力を出すために大切にしている言葉です。もう一つ、「グラウンドの中に何かヒントがある」という言葉も。当時は「グラウンドのごみを拾えばヒットを打てるかも!」「ファインプレーができたのは、あそこを掃除したからかな」とごく純粋に捉えていましたね。強いチームになる=応援されるいいチームになるために、使う場所や道具などにも礼を尽くす。その気持ちが僕の基盤になっています。
引き出しを増やす
「グラウンドにヒントがある」。パナソニック野球部にいる今の自分には、また違う意味で心に響いています。グラウンドにいる選手たち、チームメイトから学ぶことがとても多いからです。社会人野球まで突き詰めた人たちの感覚の鋭さ、多様な考えが、自分の新たな引き出しになります。特にバッティングについては、人の考え方を聞くようにしています。この選手は自分と全く考え方が違う。この先輩はまた違う。その違いを自分の中に蓄えておく。そして「結果が出ているこの人の考え方を実践してみよう」と柔軟に引き出しを開けることを心掛けています。
爆発力を発揮したい
フィールドでは、選手は監督やコーチの指示を待つのではなく、能動的に考えることも大切です。自分で「次はこうだよな」と思ったことと、サインが一致すれば「よし!」と自信を持って作戦を実行できます。バントをするにも、エンドランで走りだすにも、一体感が出るというか。いつも通り、そしてそれ以上のパワーを出せるのは、そういう時。今のパナソニックは、試合を重ねるごとにそうしたムードが高まっています。都市対抗野球の本大会に向けて、力を爆発させる準備ができている、そう感じています。
野球選手としての掟
- ① 練習・試合の前日は道具の手入れ
- ② 大会前は部屋の掃除
- ③ 日々成長