多くの企業が抱えるエネルギー課題として主に以下の内容があげられます。

  • 現状のエネルギー使用状況が分からない
  • CO2を排出して創られた電力を使用している
  • 需要側と供給側がバラバラに稼働している

これらの課題を解決するために、パナソニック環境エンジニアリングが実施しているサービスを
「STEP1 省エネ」「STEP2 創エネ・蓄エネ」「STEP3 エネルギーマネジメントシステム」の3つステップからご紹介します。

STEP1 省エネ

工場支援サービス

工場支援サービスは「省エネルギー」、「資源循環」、「創・蓄エネルギー」、「リスクマネジメント」の4つの観点から課題を洗い出し、改善策の具現化方法をご提案しています。

省エネルギー

省エネルギー化へ向けて
現状に合った最適提案

  • 設備の更新
  • ロスの見える化/調査
  • 設備の最適運転化
  • プロセスの変更

資源循環

使い方を工夫して
貴重な資源を有効活用

  • エネルギーの再利用
  • 排水の有価物回収
  • CE型資源の提案
  • バイオマス燃料の利用

創・蓄エネルギー

創エネルギー蓄エネルギーを
有効活用

  • 太陽光発電システムの導入
  • 蓄電池システムの導入
  • 純水素燃料電池の導入
  • RE100電源の提案

リスクマネジメント

安心・安全なモノづくり
をお手伝い

  • 建物リスク調査/対策
  • レジリエンス強化
  • 環境リスク調査/対策
  • 計画支援

CO2削減シミュレーションや工場環境改善提案はこちら

「カーボンニュートラル」へ

エネルギーの見える化データ活用

STEP2 創エネ・蓄エネ

太陽光発電システムの導入

当社は、システム構築力と建築設計の技術力でさまざまなニーズと条件に合わせた産業用太陽光発電システムをご提案しています。
また、昨今複雑化する導入スキームについても、お客様のご要望に応じたスキームをご提案するだけでなく、各種官庁届出や補助金申請に関するサポートも行っております。

スキーム

  • オンサイト自家消費:自社の屋根や敷地を活用し再エネを地産地消
  • オフサイト自家消費(自己託送):自社またはグループ企業などの遠隔地を活用し再エネ利用拡大
  • 第三者所有モデル:初期費用ゼロ、保守管理業務を大幅低減

施工技術

屋根設置
地上設置
カーポート

純水素燃料電池の導入

純水素燃料電池は、水素を燃料として供給することで、酸素との化学反応により取り出される電気エネルギーを利用します。
水素と酸素の反応により水が生成されるだけで、CO₂が排出されないことからクリーンな次世代の「発電装置」として期待されています。
燃料電池は天候に影響されることなく24時間発電をすることが可能であるため、太陽光発電ではカバーできない早朝、夕方、夜間の電力も賄うことができます。

水素発生装置やシリンダー、カードル、液体窒素により供給された水素を貯蔵し、純水素燃料電池で電気を生成し、工場へ電気を供給している様子を表したフロー図。

蓄電池システムの導入

太陽光発電システムや純水素燃料電池などの創エネと連携することで、ピークシフトやBCP対策として活用できます。
ピークシフトは、負荷がピークとなる時間帯に蓄電池を放電させることで、デマンドの抑制・契約電力の低減につながります。

蓄電システムにより電気を創り、電力を蓄えることで、安定して工場に電力を供給できることを表した図。

STEP3 エネルギーマネジメントシステム(EMS)

エネルギーマネジメントシステム(EMS)には「エネルギーを“使う“設備に対する制御」と「エネルギーを”創る”設備に対する制御」の2種類があります。
「エネルギーを“使う“設備に対する制御」として特殊空調EMSを、「エネルギーを”創る”設備に対する制御」として創蓄連携EMSをご紹介します。

特殊空調EMS

特殊空調EMSは、生産設備の稼働状況や周辺環境に合わせてユーティリティ設備をリアルタイムに連携制御することで、省エネを図ります。
例えば、恒温室へ導入する場合、温度を一定に保つために、日々の生産設備の稼働状況や外気温の推移をAIで予測し、品質を担保する範囲で事前に空調機の設定温度を変更します。
条件にもよりますが、パナソニックの工場で実際に導入し、35%の省エネ効果が得られている事例もあります。

特殊空調EMSが、生産負荷やエネルギーの省エネを図りつつ、生産品質を保つことを表す説明図。パナソニックの工場での特殊空調EMS導入実績(恒温室へ導入)は、省エネ効果35%を達成し、2019年に省エネ大賞を受賞しています。

創蓄連携EMS

創蓄連携EMSは、工場の需要電力を予測し、水素燃料電池・太陽電池・蓄電池を連携制御させることで、常時再エネ電力の供給を行います。パナソニック株式会社の草津工場にある「H2 LIBOU FIELD」では実際にEMSを導入し、CO₂削減に貢献しています。

H2 KIBOU FIELD(草津工場 燃料電池工場)の外観図。ピーク電力は約680kW、年間電力量は約2.7Gwh。蓄電池約1.1MWh、太陽電池約570kW(燃料電池工場敷地面積)、水素タンク7万8千リットル(液体水素で供給)、純水素型燃料電池495kW(5kW99台)を供給しています。
H2 KIBOU FIELD(草津工場内)
実際のEMSの表示画面。総発電量や水素残量、気象情報、蓄電池充電量などが表示され、工場の電力の流れを明らかにしています。
EMS表示画面
太陽電池、蓄電池、純水素燃料電池をEMSが制御し、工場への供給を行っている様子を表した図。
システムイメージ

IoTを活用した設備管理・効率化

その他の取り組みとして、当社はIoTを活用した設備管理のシステム開発にも着手しています。
巡回点検車の導入やデータの電子化・分析、リアルタイムなデータ管理により、設備の運営品質が向上し、省人化につながるだけでなく、人材育成にもお役立ていただけます。現在は開発段階でこれから実証フェーズに移行予定です。

巡回点検車の導入

ゲージ等の値をカメラで読み取り点検・記録。

データの電子化・分析

点検票の電子化、データ共有AI分析が可能。

リアルタイムなデータ管理

随時、計測データをクラウドに送信。
迅速なトラブル対応が可能。
※社内イントラでの構築も可能