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無線LAN「AIRRECT」よくあるご質問(FAQ集)
自動チャネル変更の仕組みはどうなっていますか?
AIRRECT APは、起動中および動作中の定期的な間隔で自動チャネル選択(ACS)を実行します。各APはACSを使用してチャネルを監視し、干渉を最小限に抑えるチャネルを選択します。
ACSは、起動時に実行され、最適なパフォーマンスを維持するために、以下のように最初と動作中に最適なチャネルを見つけます。
起動時ACS:隣接APが同じチャネルを選択する可能性を最小限に抑えるため、起動時にランダム化された時間間隔でチャネルをスキャンします。
定期ACS-AP:無線環境を調査して、変更するのに最適なチャネルを見つけ、必要に応じて新しいチャネルを選択します。ACSの周期は設定変更が可能で、デフォルトは12時間です。
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定期ACSの設定変更方法
構成>デバイス>アクセスポイント>WiFi無線の、チャネル設定から、チャネル設定の選択モードを指定し任意の時間に設定することで、設定した間隔で定期ACSが実施されます。
チャネル選択の仕組みとしては、アクセスポイントが各チャネルをスキャンし、スキャンしたすべてのチャネルをランク付けしてより良いスコアのチャネルを優先的に選択します。
ランク付けする際のスコアには、以下の要素により決定されます。- BSSIDの数・・・BSSIDが少なければアクセスポイント間の競合が少ないことを意味しますので、BSSIDが少ないほど良いスコアになります。
- 受信信号強度・・・他のアクセスポイント間とのRSSI値が高いほどスコアが悪くなります。
また、Bluetooth・LTE通信・電子レンジなどのWi-Fi機器を除いた周波数を発する機器がチャネルを使用している割合(非Wi-Fi使用率)が40%を超えるとアクセスポイントはそのチャネルを破棄します。
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動的チャネル選択(DCS)
DCSを選択した時、現在のチャネルで高い干渉を検出すると、動的チャネル選択(DCS)を実行します。DCSアルゴリズムは、同一チャネル干渉(CCI)と隣接チャネル干渉(ACI)の両方を考慮に入れており、ACIよりもCCIに大きな重みを与えています。
DCSアルゴリズムは、ACSと同じです。[動的チャネル選択 設定方法]
構成>デバイス>アクセスポイント>WiFi無線の、チャネル設定から、「動的チャネル選択」にチェックします。
通信品質を維持する仕組み
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多目的アンテナを利用したスキャン
AIRRECT APは、通信用アンテナとは別の、多目的アンテナを使用してチャネルをスキャンします。1スキャンサイクルは、APが動作帯域内のすべてのチャネルをスキャンするのにかかる時間です。通常のバックグラウンドスキャンの場合、APは100ミリ秒間に1ch程度のスキャンを行います。AIRRECTは、専用のアンテナを使用するため、2.4GHz帯域と5GHz帯域の両方を継続的に監視し、非常に短いスキャンサイクルを実現することで、電波干渉を素早く回避することができます。
周波数帯 スキャンサイクル
バックグラウンドスキャン:参考値スキャンサイクル
AIRRECT AP2.4GHz 13分 1.3秒 5GHz 30分 3秒 -
チャネルスイッチアナウンス(CSA)
定期ACSの間、APは、新しいチャネルに切り替える前に、チャネルスイッチアナウンス(CSA)をクライアントに送信します。APは、新しいチャネルに切り替える前にクライアントに「新しいチャネルはXになります」と通知します。これにより、クライアントはどのチャネルに切り替える必要があるかを認識したあとに、チャネルを切り替えます。
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クライアント対応ACS
定期ACSでAPがチャネルを変更したことにより、アプリケーションを使用しているクライアントの接続性が低下する可能性があります。リアルタイムアプリケーションには厳しいタイミング要件がありますので(Voice over Wi-Fiの場合、一方向の遅延は50ミリ秒未満である必要があります)、突然のチャネル変更により、通話の音声の途切れや、動画のフリーズが発生する恐れがあります。これを回避するために、APは、アドミッションコントロール中にTSpec(Traffic Spec)を使用して音声またはビデオコールを識別します。定期ACSによってチャネルの変更が要求された際に、音声またはビデオコールがアクティブな場合、APはチャネルの変更を延期することで、サービス品質(QoS)が保証されます。