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スイッチングハブの熱暴走・発熱の原因とは？予防方法やおすすめの製品を紹介
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そもそもスイッチングハブ（PoE）とは？
スイッチングハブとは、複数の端末をネットワークに接続し、効率的なデータ通信を実現するための中継装置です。
従来のスイッチングハブは、接続された端末にデータを振り分けるだけの機能しか備えていませんでしたが、PoE（Power over Ethernet）対応のスイッチングハブはLANケーブル1本で通信と給電を同時におこなうことができます。PoEに対応したスイッチングハブの登場により、防犯カメラや無線APなどを、電源の確保が難しい場所にも設置しやすくなりました。
スイッチングハブが熱暴走・発熱しやすい原因
PoE対応のスイッチングハブは利便性に優れている一方で、熱暴走に注意が必要です。PoE対応のスイッチングハブは、LANケーブルを通じて接続機器に電力を送るため、内部でACからDCへの変換処理がおこなわれ、この処理に伴って熱が発生します。特に、消費電力の大きい機器を多数接続したり、高温多湿な環境下に設置したりすると、内部温度が上昇しやすくなります。内部温度が大きく上昇すると、コンデンサなどのパーツが劣化し、誤作動やフリーズ、シャットダウンなど熱暴走の症状を引き起こすのです。
スイッチングハブの熱暴走・発熱を防ぐ方法
スイッチングハブを安定稼働させるためには、熱暴走や発熱の対策が不可欠です。こちらでは、「放熱素材の選定」「消費電力の抑制」「周囲の温度管理」という3つの具体的な熱暴走対策について解説します。
放熱効率に優れた素材を選ぶ
スイッチングハブの熱暴走対策の一つが、放熱効率に優れた素材でできた製品を選ぶことです。特に、PoE対応のスイッチングハブは給電機能を内蔵しているため、内部で発熱しやすく、長時間の稼働によって温度が上昇しやすい傾向があります。この熱を効果的に逃がすには、筐体（ケース）の素材選びが重要になります。
一般的に、プラスチック製よりも金属製、なかでもアルミニウムなどの放熱性に優れた素材は、熱を効率良く逃がすことができます。特に、高温になりやすい工場や閉鎖された空間に設置するスイッチングハブは、放熱効率に優れた金属筐体の製品を選ぶことで安定稼働につながります。
消費電力を抑える
スイッチングハブの熱暴走を抑えるための効果的な方法の一つが、機器全体の消費電力を抑えることです。特に、PoE対応のスイッチングハブは、接続された機器に電力を供給するため、使用状況によっては消費電力がかなり大きくなります。ハイスペックなモデルほどポート数や給電能力が高く、同時に多数の機器を接続することで発熱リスクも高くなります。
熱暴走のリスクを低減するためには、必要最小限のポート数や性能のスイッチングハブを選定することが重要です。また、未使用のポートに機器を接続しない、使用していない機器はこまめに取り外すといった工夫で電力消費を抑えることも大切です。
周囲の温度を管理する
スイッチングハブの熱暴走を防ぐためには、周囲の温度管理をすることも重要です。特に夏場は気温が高くなりやすく、空調のない工場や倉庫では内部温度が急上昇するおそれがあります。一般的に、スイッチングハブは周囲の温度が30℃を超えると放熱が追いつかず、性能に影響が出やすくなります。
安定動作を担保するためには、空調設備のある場所に設置するのが一番です。それが難しい場合は、設置場所の風通しを良くしましょう。また、直射日光が当たらない場所を選んだり、換気扇や小型ファンを設置したりするのも効果的です。周囲の温度管理が、スイッチングハブの熱暴走を抑え、長寿命化につながります。
スイッチングハブの熱暴走対策ならパナソニックEWネットワークス
パナソニックEWネットワークスは、高温環境でも安定稼働するスイッチングハブを豊富にラインアップしています。動作環境温度が60℃まで対応可能なモデルは、空調が停止する学校の長期休暇中や、書庫・物置といった常時空調のない場所でも安心して使用できます。動作環境温度50℃対応のモデルも揃っており、ビル内の廊下や玄関ホールの盤内といった温度がこもりやすい場所への設置に適しています。
このような高耐熱性のスイッチングハブを選ぶことで、熱暴走のリスクを抑え、通信の安定化、機器の長寿命化を図ることができます。熱暴走のリスクを抑えたスイッチングハブをお求めの方は、ぜひ当社製品をご検討ください。
まとめ
PoE対応のスイッチングハブは、適切な熱暴走対策が求められます。本記事でご紹介した「筐体素材の見直し」「消費電力の抑制」「設置環境の温度管理」といった基本的な対策を講じることで、熱暴走のリスクを大幅に低減することができます。
気温上昇が著しい昨今、通信機器の安定運用を図るうえでは、熱暴走対策が施されたスイッチングハブの導入が不可欠です。高温環境に対応した製品を選ぶことで、ネットワークの安定性と機器の寿命を大幅に向上させることができます。
スイッチングハブの熱暴走に関するQ＆A
スイッチングハブの動作温度はどれくらい？
一般的なスイッチングハブの動作温度範囲は0〜40℃程度とされています。しかし、工場やビル内設備など高温環境に設置する場合は、より広範な温度範囲に対応する製品が求められます。パナソニックEWネットワークスのスイッチングハブは、動作環境温度50〜60℃に対応した高耐熱タイプがあり、空調のない場所や気温が上昇しやすい環境でも安定稼働が期待できます。新たにスイッチングハブを導入する際は、設置場所の温度を確認し、それに応じた製品を選定することが大切です。
スイッチングハブの欠点は？
スイッチングハブの欠点の一つが、熱暴走のリスクがあることです。特に、PoE対応のスイッチングハブを使う場合や接続する機器が多い場合などは本体が発熱しやすく、対策が不十分だと熱暴走を引き起こすおそれがあります。ポート数が増えるほど機器が大きくなり、コストが高くなりがちなことも、スイッチングハブの欠点の一つだと言えるでしょう。その他、配線が複雑になるとネットワークループが発生し、通信障害を引き起こすリスクがあります。
スイッチングハブの耐用年数は何年くらい？
スイッチングハブの法定耐用年数は通常10年とされていますが、実際の使用環境や機器の品質によって寿命は異なります。たとえば、温度や湿度が高い環境に設置する場合や24時間稼働する場合など、過酷な運用条件下では内部の電子部品が劣化しやすく、5年程度でトラブルが発生することもあります。特に、PoE対応のスイッチングハブは内部温度が上昇しやすく、熱対策が不十分だと寿命が短くなります。設置環境に応じて、放熱効率に優れた製品を選ぶとともに適切な熱対策をすることが重要です。
