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パナソニック株式会社の企業美術館、パナソニック 汐留ミュージアムは「メイド・イン・ジャパン南部鉄器−伝統から現代まで、400年の歴史」展を
2014年1月11日(土)から3月23日(日)まで開催いたします。
本展は、約400年間もの間、研鑽を積んできた岩手の伝統的工芸品であり、現代生活に溶け込みつつ現在も新たな美を創造し続けている南部鉄器を、作品約80点と参考資料を通して紹介する展覧会です。
近年、自然とのかかわりや手仕事を大切にするライフスタイルがますます支持される中、豊かな森林資源や鉄資源を誇る岩手県で約400年前に発祥した南部鉄器が、今、注目を集めています。この南部鉄器に注目が集まるきっかけとなったのは、フランスやベルギーのハイセンスなティーサロンに、海外輸出用に作られた南部鉄器のカラフルなティーポットが選ばれたことでした。欧米での人気が国内に還流し、再び、評価されるようになりました。
北欧のデザインを取り入れた作品や、女性釜師ならではのデザイン感覚で制作された作品など、新しい感性による作品が各工房から次々に送り出されています。また、東京のデザイナーによる提案も人気作を生んでいます。日本を代表するプロダクトデザイナー柳宗理(1915-2011)が2003年に発表した南部鉄器のキッチンツールは、聖火台や陸橋など都市の
スケールに至るまで、鉄のデザインを手がけた柳ならではの不朽の名作といえましょう。
歴史的には、南部鉄器は、現在の岩手県北部を治めていた南部家の藩主 利直公が、盛岡に不来方城(こずかたじょう)を完成させた17世紀半ばにその起源があります。利直公は街づくりや文化振興に努めるなかで、鋳物師(いもじ)や釜師を京都などから招きました。そして彼らに家禄を与えて召し抱え、仏具や兵具はもちろんのこと、茶道の普及のために茶の湯釜をつくらせたのが起こりです。次第に各大名や江戸へ贈り物として重宝され、南部鉄器は盛岡藩の特産品となりました。第二次世界大戦中は鉄材資源の統制や職人の徴用により大きな打撃を受けたり、戦後はアルミニウムなど新素材の普及に市場が縮小するなど、近代化の流れの中で浮き沈みを経験しつつも、もうひとつの鋳物(いもの)のふるさと奥州市水沢地区とともに、1975年には国の「伝統的工芸品」の指定を受けました。
質実剛健でぬくもりの感じられる昔ながらの伝統的技法にこだわりながら、欧米で評価される「メイド・イン・ジャパン」 の南部鉄器――その真価が改めて見直されています。
本展は、第一線で活躍するクリエイターが手がける空間とのかかわりもご覧いただきながら、よりすぐられた作品の数々をご堪能いただけます。
◎本展の収益金の一部は、岩手県の東日本大震災復興支援に使われます。
名称: | 「メイド・イン・ジャパン南部鉄器 −伝統から現代まで、400年の歴史−」展 |
会場: | パナソニック 汐留ミュージアム 東京都港区東新橋1-5-1パナソニック東京汐留ビル4F JR 「新橋」駅より徒歩約8分、東京メトロ銀座線・都営浅草線・ゆりかもめ「新橋」駅より 徒歩約6分、都営大江戸線「汐留」駅より徒歩約5分 |
会期: | 2014年1月11日(土)〜2014年3月23日(日) |
主催: | パナソニック 汐留ミュージアム、朝日新聞社 |
協力: | 南部鉄器協同組合 |
企画協力: | アートプランニングレイ |
後援: | 港区教育委員会 |
休館日: | 毎週水曜日 |
開館時間: | 午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで) |
入館料: | 一般:700円 大学生:500円 中・高校生:200円 小学生以下:無料 65歳以上の方:600円(年齢のわかるものをご提示ください) 20名以上の団体:各100円引(65歳以上の方は除く) 障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで:無料 |
担当学芸員: | 大村理恵子 |
南部鉄器の「南部」は盛岡藩主南部氏に由来します。その名の通り歴代藩主の庇護のもとに育まれました。藩の鋳物の御用は、お抱え鋳物師(いもじ)の有坂家、鈴木家、藤田家、釜師の小泉家の4家が支えてました。明治時代には、第一回内国博覧会(1877年)、米国シカゴ万博博覧会(1893年)など、国内外で紹介され好評を博しています。また「中興の祖」と仰がれる松橋宗明が1914年より所長を務めた南部鋳金研究所は色彩着色や蝋型による成形を導入するなど技術的発展に貢献しました。1930年代にはドイツの建築家ブルーノ・タウトが8代小泉仁左衛門の≪亀甲形鉄瓶≫をその著書(『日本文化私観』)のなかで賞賛しています。
この最初のセクションでは、江戸時代から明治、大正、そして昭和までの南部鉄器を時代を追って検証します。
【出品作品】
・4代小泉仁左衛門清光≪老松釜≫(盛岡市指定文化財) 江戸時代 もりおか歴史文化館蔵
・9代藤田萬蔵 孝保≪波に鯉文富士形鉄瓶≫ 明治時代、盛岡市遺跡の学び館蔵
・13代鈴木盛久 繁吉≪古銭入責紐釜・古銭入鉄鉢風炉≫昭和46-47年頃、岩手県立美術館蔵 ほか
9代藤田萬蔵 孝保≪波に鯉文富士形鉄瓶≫
(背面)明治時代、盛岡市遺跡の学び館蔵
戦後あらたなるデザインに活路を見出して復興した各工房発の南部鉄器を紹介します。盛岡からは、110年の伝統を守りつつ海外に南部鉄器を広めた岩鋳(いわちゅう)、現代的なフォルムの作品で知られる「空間鋳造」(岩清水久生)、北欧デザインやアーティストとのコラボレーションを通じてモダンな作風が評価される「釜定(かまさだ)工房」、日本最古の手動のふいごが工房に残る老舗、「鈴木主善堂」、女性釜師、熊谷志衣子が活躍する「鈴木盛久(もりひさ)工房」、平たい底面を持つ革新的なユニバーサルシリーズを制作する「薫山(くんざん)工房」、木型の改良により多角形の鉄瓶を開発した「虎山(こざん)工房」の各作品を紹介します。加えて、水沢地区に拠点を持ち、現代の生活空間にも合うシンプルでモダンな作品で知られる「小笠原陸兆(おがさわらりくちょう)」の作品もご覧いただけます。
【出品作品】
・宮伸穂+ヨーガンレール 釜定工房3代目≪JYテープカッター≫2005年、釜定蔵
・15代鈴木盛久 熊谷志衣子≪櫛目丸形鉄瓶≫ 1991年、南部鉄器協同組合蔵
・アンシャンテ・ジャポン(製造:岩鋳)≪南部鉄器カラーポット、ポット敷きCAMOMILLE≫2009年 ほか
アンシャンテ・ジャポン≪南部鉄器カラーポット、
ポット敷き KIKU≫(製造:岩鋳)、2008年
いまなぜ、南部鉄器が人気をよんでいるのか――現代生活に溶け込みつつ、あらたな美を創造している南部鉄器と、第一線のクリエイターが手がける空間との対話をご覧いただけます。下記の4つの空間演出をお楽しみいただけます。
1) 柳宗理のコーナー:柳宗理が2003年に発表した南部鉄器のキッチンウエアに、
家具屋テーブルウエアをコーディネイトし、キッチンとダイニングをイメージした空間を演出。
2) 内田繁氏による茶室≪行庵≫1993年は茶会が終わると折り畳まれてしまえる茶室という
コンセプトで制作されました。竹の乱れ張りによる壁面を通して木漏れ日のように光が落ちる空間
のなかに南部鉄器を中心とした道具立てを紹介。
3) フランスのティー・サロンをイメージし、カラフルな南部鉄器のポットを中心としたしつらえを紹介。
4) 料理スタイリストの堀井和子氏によるテーブルコーディネイト。岩手や秋田で制作された
漆器、ガラス工芸、型染めなど、堀井氏の美意識で選ばれた北東北の手仕事と南部鉄器との
コーディネイト。
◎特別参考出品
NHKの「ただいま、東北」で女優の綾瀬はるかさんが鈴木盛久工房で制作した南部鉄器の文鎮を特別に参考出品します。綾瀬さんが盛岡の工房を訪ねた旅の模様、ご自身で撮影された写真もご紹介します。
宮 伸穂+内田 繁≪四方切合≫
2001年、釜定蔵、撮影:桜井ただひさ
製法を守り伝え深めながら、時代とともに革新を続けるつくり手たち。南部鉄器のいまとこれからの展開についてお話しいただきます。
・ 講演:内田 繁(インテリアデザイナー)、宮 伸穂(釜定工房3代目)
・ 2014年2月11日(火・祝)
・ 13:30〜14:30 (開場:13:00)
・ 会場:パナソニック東京汐留ビル5階 ホール
※要予約(定員150名)
南部鉄器のふるさと、岩手の大地と暮らしに根ざした昔話を遠野ことばで語っていただきます。子供から大人までご参加いただけます。
・ 出演:細越雅子(遠野の語り部)
・ 2014年2月15日(土)
・ 13:30〜15:00 (開場:13:00)
・ 会場:パナソニック東京汐留ビル5階 ホール
※要予約(定員150名)
ハローダイヤル(03-5777-8600)でお申し込みください。
@希望イベント名A氏名B住所C電話番号を承るほか、簡単なアンケートにご協力いただきます。
申込受付は12月1日(日)から開始します。
受付は先着順、定員になり次第締め切りとさせていただきます。子供から大人までご参加いただけます。
※お申し込みにあたってご記入頂いた個人情報は、本イベントの受講目的のみで使用します。
※定員に達しなかった場合、当日受付をする場合があります。
※聴講は無料ですが、本展の入館券が必要です。
南部鉄瓶で沸かしたお湯は味がまろやかになり、日本茶や紅茶がおいしくなると言われています。
とびきりおいしいお茶の淹れ方をプロに教えていただきます。
・ 講師:小方奈緒(日本茶専門店 茶倉 SAKURA主宰)
・ 2014年3月9日(日)
・ 11:00〜12:00
・ 会場:パナソニック東京汐留ビルB1階 セミナールーム
※要予約/参加費無料 お問い合わせ・申し込み 電話03-6218-0010
当館学芸員が展示内容を解説します。
・ 2014年1月17日(金)、2月1日(土)、3月7日(金)
・ 各14:00〜
・ 参加費無料 (入館には本展の入館券が必要です) ※予約不要
・ 会場:パナソニック東京汐留ビル4階 パナソニック 汐留ミュージアム
展示室 |
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面積:450m² 天井高さ:3.7m |
ルオーギャラリー |
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フランスの画家ジョルジュ・ルオーの作品を常設展示。 |
ミュージアムショップ |
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パナソニック 汐留ミュージアムオリジナルグッズをはじめ、各展覧会に
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会期 |
展覧会名称 |
内容 |
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2014年4月5日(土)〜6月22日(日) |
フランス印象派の陶磁器 |
フランスの名窯、アビランド。そのアビランド家のコレクションを中心に印象派時代の陶磁器を日本で系統的に初めて紹介する展覧会です。 |
報道関係者様:エコソリューションズ社 東京広報チーム 岡本 電話:03-6218-1166(直通)
お客様:ハローダイヤル 03-5777-8600
関連サイト: http://panasonic.co.jp/ew/museum/