パナソニック・ホーム エレクトリックワークス社 > ニュース > プレスリリース2012年度 > ルオー財団特別企画展 「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展

2012年7月13日 パナソニック 汐留ミュージアム
ルオー財団特別企画展 「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展
2012年10月6日(土)-2012年12月16日(日)

 パナソニック株式会社の企業ミュージアム、パナソニック 汐留ミュージアムはルオー財団特別企画展「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展を2012年10月6日(土)から2012年12月16日(日)まで開催いたします。

開催趣旨

 ジョルジュ・ルオーの絵画作品の中で、サーカスのテーマは全体の3分の1を占めています。美術史全体においても、一人の画業の中でサーカスがこれほど大きな割合で取り扱われたことはないでしょう。
 ルオーは道化師を中心にサーカスにまつわる多様な人物像を描き、誰よりも優れた「道化師の画家」と呼ばれました。ロートレックやピカソなど近代画家の誰もがこの主題を取り上げるなか、ルオーがこのテーマを追求した理由は彼らとは全く異なります。彼は場末の市にかかる安サーカスや、うら哀しい旅回りのサーカスに特別に心を寄せ、その哀切さを通して人間本来の姿を暴き出そうとしました。
「われわれは皆、道化師なのです」と自身が語るように、彼らは罪深い社会で苦悩する人間を象徴する存在であり、彼らを描くことは人間の背負う苦悩や絶望を問いただし、またそうした世だからこそ求められる恩寵や愛を描き出すことだったのです。
 本展では、パリのルオー財団の特別協力により、サーカスを着想源にしてルオーが描いた初期から晩年までの重要な版画と絵画が一堂に集結します。また、ルオーが実際に見たサーカスのポスターやプログラム、当時の新聞・雑誌記事や絵葉書などの貴重な資料も初公開されます。19世紀末から20世紀初頭のサーカスやキャバレー文化を追いながら、ルオーの思想とサーカスとの接点を探り、ルオーがこのテーマを繰り返し描くことで何を表現したかったのかを解き明かす展覧会です。

企画展概要

名称: ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス展
会場: パナソニック 汐留ミュージアム
東京都港区東新橋1-5-1パナソニック東京汐留ビル4F
JR・東京メトロ銀座線・都営浅草線・ゆりかもめ「新橋」駅より徒歩6〜8分、
都営大江戸線「汐留」駅より徒歩5分
会期: 22012年10月6日(土)〜2012年12月16日(日)
主催: パナソニック 汐留ミュージアム、朝日新聞社
後援: フランス大使館、NPO法人国際サーカス村協会、港区教育委員会
特別協力: ジョルジュ・ルオー財団
協力: エールフランス航空、アサヒビール株式会社
休館日: 毎週水曜日
開館時間: 午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
入館料: 一般:800円 大学生:600円 中・高校生:200円 小学生以下:無料
65歳以上の方で年齢のわかるもの提示:700円
20名以上の団体:各100円引(65歳以上は除く)
障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで:無料
担当学芸員: 増子美穂、萩原敦子

展示のみどころ  ※出品作品は変更になることがあります

第1幕 悲哀‐旅回りのサーカス  1902−1910年代

 貧しい少年時代、きらびやかなサーカスの世界に夢中だったルオー。
サーカスの道化師はルオーにとって常にアイドルでした。『道化師は私だ、 我々だ…』という自身の言葉にもあるとおりルオーにとってのサーカスは「どんちゃん騒ぎ」ではなく、孤独と悲劇性を帯びたものでした。
 日本ではあまり紹介されたことのないルオーの道化師の原点でもある初期のサーカス作品をご紹介します。

【出品作品】
・≪タバランにて(シャユ踊り)≫ 1905年  パリ市立近代美術館蔵
・≪サーカス≫ 1905年 パリ市立近代美術館蔵        ほか

《タバランにて(シャユ踊り)》 1905年
パリ市立近代美術館蔵
《タバランにて(シャユ踊り)》

≪自画像コーナー≫ ※全点本邦初公開作品

 一枚の写真をもとに道化師に扮した自分の姿を描き始めたルオー。1920年代の道化に扮した自画像にはルオーの内面の葛藤が見られます。
 道化師はルオーにとって自分自身であるとともに「人間」の象徴そのものでした。他人から理解されず、自由で無欲で、勇敢で常に満たされぬ思いを抱いている「人間」、決して希望を失わず、希望することによって人生と運命とを支配する「人間」の象徴なのです。

【出品作品】
・≪自画像≫ 1920-21年 個人蔵、パリ
・≪自画像U≫ 1926年頃 ジョルジュ・ルオー財団蔵     ほか

第2幕 喝采‐舞台をひと巡り  1920−30年代

 ルオーが描いたサーカスの道化師たちが舞台で一堂に挨拶します。道化師は≪アクロバット≫を演じ、曲馬師は白い馬にまたがり、踊り子たちはダンスの練習、そしてライオンもいます。鮮やかな色彩で描かれたサーカスの登場人物たちのルーツを探ります。
 また、ルオーが生涯描いた最大級の油彩画が本展で初めて3点揃って展示されます。その中の1点≪傷ついた道化師≫は本邦初公開作品です。これらの作品はタピストリーの原画として原寸大に描かれたものです。

【出品作品】
・≪傷ついた道化師≫ 1929-39年 個人蔵、ジュネーブ
・≪踊り子≫ 1931-32年頃 ジョルジュ・ルオー財団蔵
・≪小さな家族≫1932年  出光美術館蔵     ほか

《傷ついた道化師》 1929-39年
個人蔵、ジュネーブ
《傷ついた道化師》

≪サーカス資料コーナー≫ ※全点本邦初公開作品

 ジョルジュ・ルオーが実際に見ていたサーカスのパンフレットやポスター、および同時代のモンマルトル風俗を象徴するバルやキャバレーの音楽や店の様子を描いた絵葉書などの資料を紹介します。20世紀初頭にタイムスリップしたような空間で、ルオーが描きたかった「享楽のパリ」を体感していただきます。

【出品作品】
・アドルフ・ヴィレット≪フレンチカンカンの脚形をしたルーレット≫ 20世紀初頭 個人蔵、パリ
・シャルル・レヴォ≪「シルク・フェルナンド マルティー通り 夏の音楽会」ポスター≫ 1880-1900年頃 カルナヴァレ美術館蔵
・≪シルク・メドラノのプログラム(1900年2月23日)≫1900年 個人蔵、パリ   ほか

アドルフ・ヴィレット
《フレンチカンカンの脚形をしたルーレット》
個人蔵、パリ
《フレンチカンカンの脚形をしたルーレット》

第3幕 記憶‐光の道化師  1940−50年代

 晩年、道化師は愛と犠牲を体現するキリスト的な人物像と一体化していきます。憂愁のサーカスと道化師は、存在の意味について考察するための対象となります。後年になるにつれ、色彩は鮮やかさを増し、ステンドグラスのように光り輝きます。 《貴族的なピエロ》を中心に、晩年のルオーの道化師を解剖し、画家が目指した究極の理想的人間像を解明します。

【出品作品】
・≪貴族的なピエロ≫ 1941-42年頃 アサヒビール株式会社蔵
・≪うつろな夢≫ 1946年 ポンピドーセンター蔵     ほか

《貴族的なピエロ》 1941-42年頃
アサヒビール株式会社蔵
《貴族的なピエロ》

©ADAGP, Paris & JASPAR, Tokyo,2012 B0024

関連イベント

【山田五郎アートトーク】

 人気テレビ番組「ぶらぶら美術・博物館」(BS日テレ)などでおなじみの山田五郎さんが、ルオーや同時代の画家たちについて楽しく美術談議します。

  • 2012年11月2日(金)
  • 13:30〜14:30 (開場13:00)
  • 会場:パナソニック東京汐留ビル5階ホール
    ※要予約(定員200名)

【サーカスワークショップ】

「ジャグリングに挑戦!きみも即席パフォーマー」

  • 講師:金井圭介氏 
  • 2012年11月10日(土)
  • 14:00〜15:30 (開場13:30)
  • 会場:パナソニック東京汐留ビル1階ロビー
    ※要予約(定員20名)

【本展監修者によるスライドトーク】

  • 講師:後藤新治氏(西南学院大学教授)
  • 2012年12月1日(土)
  • 13:00〜14:00
  • 会場:パナソニック東京汐留ビル5階ホール
    ※要予約(定員80名)

◆ 申し込み方法 ◆
往復はがきに@イベント名A参加人数(1通につき2名まで)B氏名C住所D電話・FAX番号をご記入の上、
〒105-8301 東京都港区東新橋1-5-1-4Fパナソニック 汐留ミュージアム「ジョルジュ・ルオー」展係まで お送りください。
(締切:開催日の1週間前。当日消印有効)
受付は先着順、定員になり次第締め切らせていただきます。
問い合わせ:ハローダイヤル 03-5777-8600

  • ※お申し込みにあたってご記入頂いた個人情報は、本イベントの受講管理の目的のみで使用し、終了後に破棄します。
  • ※なお、お申し込み頂いた場合、ご記入頂いた個人情報に関して上述の目的での使用に同意いただいたものとさせていただきます。
  • ※聴講は無料ですが、本展の観覧券が必要です。

【ギャラリートーク】

当館学芸員が展示内容を解説します。

  • 2012年10月20日(土)、11月17日(土)、12月7日(金)
  • 各14:00〜14:45
  • 参加費無料 (入館には本展の観覧券が必要です) ※予約不要
  • 会場:パナソニック 汐留ミュージアム

【パナソニック 汐留ミュージアム×三菱一号館美術館 I♥PARIS相互優待のご案内】

三菱一号館美術館での割引

パナソニック 汐留ミュージアム「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展の半券ご持参で、
三菱一号館美術館「シャルダン展―静寂の巨匠」(2012年9月8日(土)-2013年1月6日(日)まで開催)
観覧料が100円割引。(大人1500円→1400円、高校・大学生1000円→900円、小・中学生500円→400円)

パナソニック 汐留ミュージアムでの割引

三菱一号館美術館「シャルダン展―静寂の巨匠」(2012年9月8日(土)-2013年1月6日(日)まで開催)の半券ご持参で
パナソニック 汐留ミュージアム「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展の
観覧料が100円割引。(一般800円→700円、大学生600円→500円)

【ご参考】
パナソニック 汐留ミュージアム概要

展示室 面積:450m2 天井高さ:3.7m
ルオーギャラリー フランスの画家ジョルジュ・ルオーの作品を常設展示。
ルオーは独特の太い描線、厚く塗り込められた絵の具、ステンドグラスを想わせる光り輝く色彩で、道化師や裁判官、聖書風景などを描き続けました。
当館の所蔵作品よりテーマ展示をいたします。
(ジョルジュ・ルオー所蔵作品数:約230点)
ミュージアムショップ パナソニック 汐留ミュージアムオリジナルグッズをはじめ、各展覧会に合わせた関連書籍、グッズ等を販売いたします。

今後の展覧会予定 (展覧会・会期は変更になることがあります。)

会期

展覧会名称

内容

2013年1/12(土)
〜3/24(日)

日本の民家1955
-二川幸夫・建築写真の原点-

確かな評価眼を通して見たものを建築写真として定着し、発表してきた二川幸夫(1932-)。その作品は世界に認められてきました。世界を駆け巡ってきた彼の建築の旅は、1950年代、6年間にわたる日本の民家への旅を起点としています。『日本の民家』(二川幸夫撮影・伊藤ていじ文)には、大地とつながる民家の力強さ、そして民衆の働きと知恵とが見事に表れています。日本の多くの原風景が失われたいま、1955年に遡って、若き日の二川幸夫がとらえた貴重な民家の姿を初の展覧会に見ていきます。

お問い合わせ

ハローダイヤル 03-5777-8600
関連サイト:http://panasonic.co.jp/ew/museum/

ページの先頭へ

パナソニック・ホーム エレクトリックワークス社 > ニュース > プレスリリース2012年度 > ルオー財団特別企画展 「ジョルジュ・ルオー アイ・ラブ・サーカス」展