2010年の展覧会
木田安彦の世界 木版画「西国三十三所」 ガラス絵「日本の名刹」
Woodcuts & Glass paintings of Japanese famous temples of KIDA Yasuhiko
2010年1月16日(土)-3月22日(月)
五彩を自在にあやつり、奇想天外な構図で日本の文化や伝統風物を表現する画家、木田安彦。2004年に開催した「煌めきのガラス絵」展から6年、本展では木田安彦が木版画の集大成として取り組んだ「西国三十三所」全36点と、日本各地の名刹に材をとったガラス絵の最新シリーズ全30点を、下絵や版木等の制作の過程がうかがえる秘蔵資料を交えてご覧いただきます。
木田安彦
《日光山輪王寺》 2009年
ルオー財団秘蔵
ユビュ 知られざるルオーの素顔
Georges Rouault pour Ubu
2010年4月10日(土)~6月13日(日)
ルオーがヴォラールの依頼で取り組んだ版画集『ユビュおやじの再生』。この度、ルオー財団の協力により、版画集制作のプロセスで生み出された数々の作品・資料の公開が実現しました。フランスの植民地を舞台とするこの物語をテーマに描いた作品は、生き生きとしたフォルムと流麗な曲線に満ち溢れています。世界初公開を多く含む、油彩、水彩、版画、書簡等により、「ルオーのユビュ」の意義を再検証し、ルオー芸術の新たな一面を披露する展覧会です。
ジョルジュ・ルオー
《両腕を挙げた裸体像》 1917年頃
個人蔵
©ADAGP, Paris & SPDA, Tokyo, 2009
ハンス・コパー展 20世紀陶芸の革新
Hans Coper Retrospective - Innovation in 20th Century Ceramics
2010年6月26日(土)-9月5日(日)
ハンス・コパー(1920-1981)は20世紀イギリス陶芸界の巨匠の一人です。コパーは陶磁器の伝統にとらわれず自身の感覚をもとに都会的なモダンデザインや建築と関係の深い作品をつくりました。逆境を経ながらも芸術の道を志し、ルーシー・リーとの出会いを通じて陶芸家として頭角を現したコパーは、独特の形と表面の質感を持つ彫刻的な作風を完成させます。初期から最晩年まで、その芸術の全貌を紹介する回顧展です。
ハンス・コパー
手前から《スペード・フォーム》1970年頃、《ティッスル・フォーム》1975年
共にバークレイ・コレクション蔵
バウハウス・テイスト-バウハウス・キッチン
Bauhaus Taste- Bauhaus Kitchen
2010年9月18日(土)―12月12日(日)
近代社会のなかの新しい女性像と、彼女達のために現れた生活の新しいデザインを、バウハウスで生まれたキッチンに象徴させるとともに、色々な視点で再確認します。また同時に、生み出されたプロダクツの機能的かつモダンな意匠のみならず、バウハウスが初期から包含していた教育・制作・生産の共同体としての側面を支えた、学生食堂とそこで供される「食」への意識や、調理法などドメスティックな面も含めた、もう一つのバウハウス・テイストを明らかにします。
ヴァルター・グロピウス
《デッサウのバウハウス校舎》(世界遺産) 1926年/2006年 撮影2009年