インパルスが攻守蹴三位一体のフットボールを実現
リーグ戦全勝でライスボウルトーナメントに準備万端
11月10日、MKタクシーフィールドエキスポで行われたX1SUPER第6節、パナソニックインパルス対ノジマ相模原ライズの一戦は、38対6でインパルスが勝利。リーグ戦全勝でライスボウルトーナメントに向けて勢いをつけた。
すでにライスボウルトーナメント進出は決まっていたが、自分たちの理想とするフットボールを実現することを目指したインパルスは、今季一番の出来でリーグ戦を締めくくった。
ノジマ相模原の最初の攻撃をパントに追い込み、インパルスは自陣20ヤードから最初の攻撃を始めた。先発QB#12荒木優也は、WR#83山下宗馬、山下、RB#42立川玄明、TE #85Caleb Phillipsと4連続パスを決めて得点圏に進むと、前節から復帰したRB#5ミッチェル・ビクター・ジャモーが密集を抜け出して相手DBを振り切り27ヤード先制TDを決めた。
直後の守備ではノジマ相模原が右サイドのレシーバーに一旦バックワードパスをして、そのレシーバーが反対サイドのレシーバーにパスを投げるスペシャルプレーを展開しようとしたが、DL#92有村雄也が相手の攻撃の意図を読み取り、サイドチェンジしようとしたパスをインターセプト。ビッグプレーによって得た攻撃機会は、RB#5ミッチェルがスクリーンパス1プレーで47ヤードTDにつなげるビッグプレーで応えた。
守備の粘りも目を引いた。第1Q終盤、ゴール前6ヤードに迫られた場面では、DB#40ワイズマン・モーゼス海人のインターセプトこそ、反則で取り消しとなったが、やり直しの第3ダウンでLB#4 Jaboree WilliamsがQBサックでTDを許さずにFGによる失点のみでしのいだ。
第2Qはスペシャルチームが活躍した。FGを奪われた直後のキックオフリターンではRB#26藤本拓弥が73ヤードのビッグリターンでゴール前27ヤードの攻撃起点を作り、RB#42立川の3ヤードTDランにつなげた。
次のノジマ相模原の攻撃を守備がパントに追い込むと、ラッシュをかけたRB#19小泉誠実がブロック。敵陣44ヤードからの攻撃機会を得て、第2Q8分22秒にRB#5ミッチェルの3ヤードTDランにつなげた。
前半終了間際にノジマ相模原にFGを決められて28対6で迎えた第3Q、最初の攻撃機会をRB#42立川がスクリーンパスによる45ヤード独走TDにつなげてリードを広げた。その後両チーム膠着状態が続いたが、第4Q、8分10秒、K#16佐伯眞太郎が42ヤードのFGを成功し、3点を追加した。
ゲームMVPはランで2TD、パスで1TDを挙げたRB#5ミッチェルが受賞した。
各地で行われていた試合結果により、インパルスのライスボウルトーナメントクォーターファイナルは11月24日、エレコム神戸ファイニーズとヤンマースタジアム長居で対戦することが決定した。
試合後コメント
ヘッドコーチインタビュー
ヘッドコーチ 高山直也
高山直也ヘッドコーチ
ゲームプランを遂行すること、攻撃はTDを取りきろうと注力しました。遂行力については良かったなと思います。攻撃はボールを失わなかったことは良かったと思います。一方で、守備がターンオーバーをあまり取れていないことが課題です。ジャモ―(RBミッチェル)が帰ってきたのは心強いです。次からはもっとプレー数多く出場できると思います。トーナメントは準備を怠らないこと。どんな相手、どんなシチュエーションになっても、自分たちのやるべきことをやりきる平常心、不動心が大事だと思っています。私達が目指す日本一を達成するために、次が一番大事な試合になると思っています。
選手インタビュー
RB#5 ミッチェル・ビクター・ジャモー
今日はいい感じで走ることができました。1月のライスボウルで負傷しました。大学時代に同じ怪我を逆の足にしてしまったことがありましたが、その時よりも復帰に向けたサポート体制が充実しており、復帰までのロードマップがはっきりしていたので、大学の時よりは不安なく復帰する準備に集中して取り組むことができました。アスレチックトレーナーの井上(皓太)さん、佐々木(里子)さん、小西(創大)さん、(竹田)ノブさん、今は他のチームに行ってしまいましたが、倉知(良博)さん、ストレングスコーチのジェイ(小原智壮)のサポートのおかげです。次の試合に向けてもっとスピードアップして、プレーも間違いないように、準備をしていきたいと思っています。
選手インタビュー
QB#12 荒木 優也
ノジマ相模原はプレッシャーをかけてくる守備なので、まずはパスで切り崩そうと準備してきました。それが結果につながったことは良かったと思います。皆がこのプレーはどこを狙うのかというのを同じイメージを持ってプレーできたので、今季一番いい入り方ができました。しかし、後半、相手にアジャストされたあとが課題です。個人的にはまずはTDをとること、ミスをしないことを意識して取り組んできます。トーナメントは負けたら終わりなので、相手も思い切りのよいプレーをしてくるはず。それは僕らも同じで、このチームを作り上げてきた集大成を1プレー1プレー出していくだけ。相手がどんなことをしてきても、自分たちがしたいプレーをするために、2週間、突き詰めて準備をしたいと思います。
選手インタビュー
DL#92 有村 雄也
今年のノジマ相模原の攻撃は的を絞りにくいプレーが多かったので、自分たちの基本となるファンダメンタルが大事になる試合だと思っていました。その中で目の前の相手に1対1で絶対に勝つこと、LBやDB、攻撃を助けるプレーをすることを心がけていました。(インターセプトは)試合中に来るのでは、と感じたプレーでした。最初は自分と反対サイドにプレーが展開されましたが、バックワードパスだったので「もしかしたら」と思いその場に残っていたら、パスが飛んできました。公式戦でのインターセプトは大学時代も含めて初めてです。トーナメントもレギュラーシーズンと変わらず、一戦必勝、一戦一戦ベストを尽くしたいと思います。引き続き熱いご声援のほど、よろしくお願いします。
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