2024パナソニックインパルスの初陣
序盤の苦戦を新戦力が打開しSEKISUIに大勝
5月5日、MKタクシーフィールドで行われたグリーンボウル。今季はこれまでのトーナメントから参加3チームによる総当たりの交流戦として行われることになった。交流戦とはいえ、秋のシーズンに向けて自チーム、そして、対戦相手のポテンシャルを推し量る貴重な実戦経験の場となる。
高山直也・新ヘッドコーチ体制となったインパルスにとっても文字通り初陣。対戦相手は積年のライバルであり、今季より新スポンサー体制となったSEKISUIチャレンジャーズだ。インパルスは序盤苦戦を強いられ一時逆転を許したが、若手選手の活躍で逆転。最終的には52対7と大勝した。
序盤は初戦の固さが随所に見られた。
2回目の攻撃機会にRB＃42立川玄明のラン、QB#12荒木優也のスクランブルで攻め込んで、K#16佐伯眞太郎の40ヤードFGで先制。しかし、以降は守備がSEKISUIの攻撃に前進を許し、第2Q8分7秒には逆転TDを許してしまった。
この状況を打開したのが、キッキングゲームだった。P#35小林真大の好パントでSEKISUIの攻撃をゴール前4ヤードに押し込むと、守備がこの試合で初めて３ダウン＆アウトに仕留めてパントに追い込む。さらにリターナーに入ったWR＃18桑田理介の好リターンで敵陣19ヤードからの攻撃起点を獲得。このチャンスをRB＃26藤本拓弥のラン一撃でTDにつなげて逆転した。
さらに直後のキックオフではSEKISUIのリターナーからDB#20齋藤健太がボールをはじき出し、こぼれたボールを主将＃1LB青根奨太がリターンTD。17対7とまたたく間に2ポゼッション差をつけた。
後半に入ると、若いメンバーが大活躍を演じた。後半最初の攻撃機会には新人QB#11小林宏充のスクランブルを足がかりに得点圏に攻め込むと、プレーが崩れたところでRB立川にTDパスを決めて加点。また、RB#19小泉誠実は9回走82ヤード（平均9.1ヤード）１TDと試合を通じて安定した活躍を見せた。
守備では負傷から完全復活した3年目のLB#49清水友哉が3QBサックの大暴れ。第4QにはQBサックと同時にファンブルを誘発し、そのボールを拾い上げたDL#98梶原誠人が37ヤードリターンTDを挙げた。
インパルスは次節５月19日、MKタクシーフィールドエキスポでエレコム神戸ファイニーズと対戦する。
試合後コメント
ヘッドコーチインタビュー
ヘッドコーチ 高山直也
私が目指しているのは『愛し愛されるチーム』です。今年はチームにとって50周年の記念するべき年。次の100周年に向けて、我々が大事にしてきた理念を見直し、変えてはいけないもの、変えなければならないものを見極めて、チームの皆と一緒に成長していきたいと思っています。
今日は、選手たちに自分たちが見られている存在であることを意識して、「相手をリスペクトしてしっかり準備をする。」「ベースプレーにこだわる。」「規律。」「スタート、セット、フィニッシュ、エフォートをしっかりする。」などを徹底することを強調してこの試合に臨みました。QB小林だけでなく、#82WR當間義昭、#99DL小畑知輝、#50OL向井亮輔ら、新人がいいエフォートしてくれたのは収穫です。LB清水は一年目に大怪我をして、二年目にリハビリをして、やっと今日活躍することができました。そういうメンバーが活躍してくれることは純粋に嬉しいですし、選手層の構築が課題であるチームにとっても大きい要素です。
選手インタビュー
QB#11 小林 宏充
まだ関西に来て1ヶ月ぐらいしか経っていませんが、周囲の皆さんが温かく迎え入れてくれたので楽しく過ごせています。一昨日、『試合の四割は使う』とコーチから言われて、そこからスイッチが入りました。緊張はしましたが、ルーキーは思い切りプレーしろと、守備の先輩方から言われていたので、思い切りプレーすることを心がけました。パスでしっかりとシリーズを作れた訳ではないので、自分としてはまだまだ納得できる出来ではなかったです。仕事とフットボールを両立し、限られた時間の中でもっと集中して、1プレー1プレーを大切に練習して次のエレコム神戸戦に備えたいと思います。
選手インタビュー
LB#49 清水 友哉
（3QBサックは）素直に嬉しいです。先発も初めてでしたが、練習でやってきたことを発揮することを心がけてプレーしました。自分のポジションはLB#4Jaboree Willams選手と同じなのですが、普段からアドバイスをたくさんくれて、自分がいいプレーをした時は誰よりも喜んでくれるいい関係性です。今日はラン守備に関しては相手に押されてしまう場面もあったので、普段から言われているしっかり当たることが今の課題です。エレコム神戸戦でもいいプレーができるようにランプレーのパワー勝負でもしっかり戦えるようにしたいと思います。
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