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Otago Daily Times新聞(NZ)にクレイグ ミラー選手の記事が掲載

2021年02月05日

2020年12月12日にニュージーランドOtago Daily Times新聞にクレイグ ミラー選手の記事が掲載されました。
下記、和訳となります。

Rewards on and off field for Millar

https://www.odt.co.nz/sport/rugby/rewards-and-field-millar

クレイグ ミラー 日本での充実した生活(著者:Steve Hepburn)

クレイグ ミラーはオタゴ代表のキャプテンを務め、ハイランダーズでも活躍しました。彼の現在の本拠地は日本であり、今年30歳を迎えるプロップは日本での生活に非常に満足しています。ラグビーライターのスティーブ ヘップバーンが、パナソニック ワイルドナイツでプレーするクレイグ ミラーに迫りました。

海外でプレーする事は、どの選手にとっても未知の体験です。ミラーは日本での生活を通じて、グランド内外で成長を実感できています。来月中旬に開幕するトップリーグ(コロナウイルスの影響で開幕は2月20日に延期)のパナソニック ワイルドナイツで4年目のシーズンを迎えました。ミラーは現在東京から90分ほど離れた群馬県太田市を拠点に活動しており、この街やライフスタイルにやりがいを感じています。

"今の環境は本当に素晴らしいです。私はダニーデンで生まれ育ち、地元の学校に通いながらラグビーを続け、オタゴ代表やハイランダーズでプロラグビー選手としてのキャリアを歩み始めました。しかし、現在は全く違う文化や環境に身を置いています。海外でのキャリアを始めるには自ら一歩踏み出さなければなりません。前向きに挑戦すればするほど、多くのものが得られます。”

ミラーは近頃、毎週通っている日本語教室の回数も増やしました。日本人は、外国人選手が日本語を学び、文化を受け入れようとする姿勢を高く評価します。日本の生活に慣れるには少しばかり苦労もありますが、まだまだ沢山の事を経験できると語っています。

"私は東京から程なくの距離に住んで3年経ちましたが、未だに新しい場所に出かけて、新しい発見ができています。オクタゴンやセントクレア(いずれもダニーデン市内)とは少し異なります。地元ダニーデンには今でも帰りますし、友人や家族に会えるのは非常に嬉しいです。ダニーデンの街並みは昔とほとんど変わっておりません。故郷がいつまでも変わらない素晴らしさにも、海外に出た事で気付けました。この事は同時に海外での時間を最大限満喫する事の大切さにも気付かせてくれます。日本に来られた事でこの様な心境の変化を経験できたのは、本当に素晴らしい事だと感じています。”

ミラーはトップリーグで上位を目指すパナソニックで日々奮闘しています。また、日本ラグビーのレベルが常に向上していると語りました。

"トップリーグの上位5、6チームはマイター10カップ(NZ国内選手権)のチームと互角以上に試合をすると思います。ラグビーのスタイルが違うので、一概に良し悪しは言えませんが、日本とNZのチーム同士が対戦する際は必ず見てみたいです。日本ラグビーの特徴は非常にテンポが早く、体系化されています。"

日本ラグビーで各々が自分自身の役割を遂行する選手の規律の高さが光ります。パナソニックには日本代表のプロップが2人、フッカーが2人いるため、選手間の競争も激しいです。
"彼らはスクラムが大好きで誇りを持っています。スクラムに情熱を注いでいます。日本での3年間を通して、私は多くの面で適応する事を求められました。初めのうちは求められるスキルが違い、全く新しい足の角度でスクラムを組みました。日本の選手がどれ程低く組んでいるのかを体験した時にはとても驚きました。”
ミラーは当時の経験を、“ハードワークではあったが、これもプロラグビー選手としての義務である”と語っています。

日本のプレシーズンは長く、今シーズンも8月から始動しました。日本でプレーする事のモチベーションの一つにお金がある事は間違いないですが、ホリデーとは程遠いものだとミラーは語っています。日本の選手は常に成長していて、高いレベルでの試合が多く行われるでしょう。現在各チームで試合に出場できる外国人選手は5人までに制限されています。そのうち2人は海外代表経験有り、残りの3人は海外代表経験無しの選手です。ミラーはこの制度も非常に魅力的と言い、多くのトップリーグチームが外国人選手を司令塔の10番に起用する中で、パナソニックが日本人の10番を起用する姿勢も非常に良い事だと述べました。

パナソニック ワイルドナイツの監督は、クルセイダーズ及びオーストラリア代表の監督を務めたロビー ディーンズであり、ミラーはロビー監督が提唱するスタイルのラグビーに順応できていると語りました。ロビー監督は非常に競争意欲の高い人で、彼の性格がワイルドナイツの選手達にもよく反映されています。

コロナウイルスは他のスポーツと同様にトップリーグにも影響を与え、2020年シーズンは3月中旬で中断しました。その後リーグ再開ができなかった為、ミラーは新シーズンを心待ちにしています。

ミラーは2014年からハイランダーズでプレーし、2015年スーパーラグビーで優勝した時には肩の怪我等でプレーできなかったものの、その後も数シーズンをダニーデンで過ごしました。通算成績ではハイランダーズで10試合、オタゴ代表では45試合に出場しました。

ミラーは会計士の資格も所持しています。ミラーがいつかニュージーランドに戻って、ブルー&ゴールド(オタゴ代表の愛称)でプレーする日が来るかもしれませんが、それはまだまだ先の事でしょう。

"ダニーデンやスーパーラグビーでの経験を振り返ると、当時与えられたチャンスをものにできなかったのは自分の実力不足だったと感じています。しかし、慣れ親しんだ地元を出て、日本に来られたことで自分のラグビーも成長できました。ボールを持ってグランドを駆け回れるようになり、体重も少しばかり減りました。いつかは地元に帰り、地元でプレーしたい思いもあります。でも、今はワイルドナイツでの生活に満足しています。”

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