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選手たちの礎を築いた野球人生での「忘れられない、あの試合」を紹介!
コロナ禍で苦しんだ大学野球最後の1年間。目標を失いかけた時に支えてくれたものとは?

#9 三宅浩史郎

コロナ禍の苦しみ。仲間達への恩返し
~2020年度関西学生野球秋季リーグ戦 「立命館大」対「同志社大」~

2021年08月03日

画像:三宅選手

――勝っても負けても最後。

大学野球最後の1年間、日本一を目指し、日々練習していた矢先に発生した新型コロナウイルスの感染拡大。この影響で2020年度は春季リーグ戦と、その優勝校で戦う全日本大学野球選手権(春の全国大会)が立て続けに中止となり、春の日本一への挑戦は絶たれました。残るは秋。先が見通せない中、私たちは秋季リーグ戦と明治神宮野球大会(秋の全国大会)が開幕することを祈り、日々練習に励んでいました。

就職活動のために一足早く引退する同級生も数多くいました。しかし、就職活動が終わるとサポートメンバーとしてグランドに戻ってきて、率先してバッティングピッチャーをしてくれたり、練習を支えてくれます。このフォローに対して現役選手は、リーグ戦優勝、そして日本一になることがサポートをしてくれる仲間への恩返しだと考えていました。

その後、コロナ禍は続きましたが、2020年度秋季リーグ戦が実施されることとなりました。リーグ戦を勝ち抜き、明治神宮野球大会に出場して日本一をつかみ取る戦いの始まりです。わが立命館大学は開幕から5連勝。リーグ優勝に向けて上々の滑り出しを見せていました。ところが、リーグ戦も残り4試合となったところで明治神宮野球大会の中止が発表されました。今までずっと日本一を目指してきただけに、何を目標に残りのリーグ戦を戦えばいいのか分からなくなりました…。サポートメンバーも涙を流していました。それほど秋の全国大会中止のショックは大きなものがありました。

悲しみの中、僕らがここで目標としたことは今戦っているリーグ戦での優勝でした。全国大会への道こそ絶たれてしまいましたが、現役選手を信じてサポートし続けてくれた仲間のためにも、なんとしても勝つことをモチベーションに、残りの4試合に挑もうと考えました。しかしいきなり2敗。そして6勝3敗となった時点で、立命館大学が優勝する可能性は消えました。

残るは1試合。この試合に仲間達への恩返しの気持ちを込めるしかありません。甲子園球場を舞台に、僕らは打ちました。先制、中押し、ダメ押し、そして完封、これまでにない理想の試合展開となり見事チームは最終戦に勝利しました。私自身も3安打1本塁打を記録しました。ちなみにホームランは、バックスクリーン横の"Panasonic"の文字の上を通過。パナソニックに内定を頂いた数日後の出来事で、私とパナソニックとの縁を感じずにはいられませんでした。

試合が終わり球場を出ると、そこには今まで練習のサポートをしてくれた仲間達が出迎えてくれていました。ホッとした気持ちと共に、リーグ優勝出来なくて申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。仲間思いのメンバー、彼らと野球が出来たことは今も私の誇りです。

今年から社会人となり、大学4年間を共にした仲間達は様々な職業に就職しました。自分が今も野球を続けられていることに感謝し、それぞれの舞台で活躍する仲間達から刺激をもらいながら、パナソニック野球部の日本一に、少しでも力になれるように頑張ります!

画像:三宅選手
画像:三宅選手
三宅 浩史郎
・所属:PBSS部門 リクルート&キャリアクリエイトセンター 採用部
・球歴:神港学園高-立命館大
・プチ情報:大学時代はドラフト候補にも挙がった好選手。広角に打ち分けるシュアな打撃に注目!
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