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選手たちの礎を築いた野球人生での「忘れられない、あの試合」を紹介!
160人それぞれの”想い”が形になった、そのとき・・・。

#2 三上恭平

想いを形に
~第62回全日本大学野球選手権 決勝「上武大」対「亜細亜大」~

2021年06月15日

三上選手

僕が所属していた上武大学野球部は「練習がきつい」、さらには「生活面まで目が行き届く」と言われていて、厳しい大学として有名です。

入部直後の僕らに、監督がミーティングで言った言葉、「お前らを日本一にしてやる」。
そこから、僕の大学野球生活が始まりました。
そして僕自身、キャッチャーのレギュラーとして4年生の春のリーグ戦になんとか優勝。大学野球選手権への切符を勝ち取りました。

・一回戦、対福井工業大学 8-1
スコアだけ見れば快勝に見えますが、監督を胴上げしたいという気持ちが先走り、チームとしては浮足立っていました。

・二回戦、対福岡工業大学 4-0
序盤に3点を先制し優位に試合を運びました。

・準々決勝、天理大学 10-0
「中止にしないのか?」というレベルの豪雨の中で試合。スタンドで応援してくれているチームメイトは傘もささず、「試合に出ているメンバーと心は一つ」という気持ちを示してくれました。

画像:三上選手

・準決勝、明治大学 3-2
憧れの「東京六大学」の一校を相手に逆転勝ちで突破。

・決勝、亜細亜大学 6-5
「この日のために今までやってきた」という“想い”で試合に入りました。
序盤1点を先制するもすぐに3点返されビハインドの展開。中盤6回にチャンスがやってきました。先頭の三番三木(現千葉ロッテマリーンズ)が四球で出塁するも、続く四番小川(現東芝)はセカンドゴロに倒れ、1アウト1塁。
五番三上(僕です)は初球デッドボールにより出塁(昔からデッドボールが多いです…)。
1アウト1塁2塁で六番中(元日本新薬)がセンター前にタイムリーヒットを放ち、1点を返します。続く、七番石川(元ホンダ)は四球でつなぎました。
八番DHのところで代打で打席に入ったのは同級生の清水でした。場面は1アウト満塁。
清水はリーグ戦で守備固めとして起用され続けていましたが、4年間で打席を貰えたのはたったの2打席という選手でした。
けれど試合の前日、最後までグラウンドに残りバットを振り続けていたことを僕たちは知っていたので、代打を告げられた際、スタンドは大盛り上がりでした。

彼が打ったのは3球目。思い切り振り抜いた打球はレフトスタンドへ。代打逆転満塁ホームラン! 僕は三塁ランナーだったので、自分の頭上を越えていったあの放物線は今も忘れられません。試合を一気にひっくり返し6-3。そしてそのまま9回まで来ました。

画像:三上選手

振り返れば相手打線も錚々たるメンツでした。先頭打者を抑えたものの、一番藤岡(現千葉ロッテマリーンズ)にヒットを打たれ、二番北村(現トヨタ自動車)にライト線ツーベースを浴び、1アウト二塁三塁に。
続く三番中村(現ホンダ鈴鹿)には、左中間へ2点タイムリーツーベースを放たれて一点差に追い上げられます。しかし、四番中村(現NTT西日本)をレフトライナーに抑え2アウト二塁。

「ここで抑えたら優勝」そんな気持ちがもたげてきました。打席には五番嶺井(現横浜DeNAベイスターズ)。わが上武大学先発の横田(現セガサミー)はチェンジアップが得意です。ただ、彼はここまでずっと投げ続けていました。僕は、投げ急がせないようにボールゾーンに初球を構えました。

しかし、ボールはど真ん中に・・・。

「やばい!」そう思った時には、ボールはもうセカンドの後方にフラフラっと上がっていました。
ライトとセカンドが交錯…! しかしセカンドがボールを見事キャッチしていました。
その瞬間、全員でマウンドに駆け寄りました。歓喜の輪です! 交錯したライトはこの輪に出遅れていましたが…(笑)。

僕らの目標であった「監督を胴上げする!」が達成できた。そんな喜びの時でした。

画像:三上選手

当時、チームは部員160人を超える大所帯でした。優勝できた要因は、監督の僕らへの“想い”を160人が理解していたからこそと思います。それで、試合に出場するメンバーとスタンドで応援してくれる選手の“想い”が一つになって、実力以上の強さを本番の舞台で発揮できたのです。

伝統あるパナソニック野球部ですが、まだ都市対抗で優勝することが出来ていません。
大学野球で、日本一になる素晴らしさは分かっているつもりです。チーム全員が「想い」を受け止める。大学時代学んだ、このことを大切に社会人野球で頂点を取りたいと思います。

画像:三上選手
三上 恭平
・所属:コネクティッドソリューションズ社 ストレージ事業開発センター
・球歴:桐生第一高-上武大
・プチ情報:自身のInstagramでは練習の記録や練習方法などを公開中!ぜひ、ご覧ください!
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