くるまの保険のコラム

くるまの保険のコラム 2022年6月号

 雨天時は、「路面が滑りやすい」「視界が悪い」など悪条件が重なります。特に大雨時は道路が冠水し、車が水没する危険があります。また、強風時や落雷時も注意すべき点があります。そこで今回は、雨天時の安全走行の基本と大雨時、強風時や落雷時の対応についてまとめてみました。

雨天時の安全走行の基本

速度を落とし車間距離をいつもより長くとる

 雨天時は路面が濡れて滑りやすくなっているため、乾燥した路面よりも制動距離が長くなります。また、急ブレーキや急ハンドルなどの操作をするとスリップする危険があります。雨が降り始めたら、速度を落とし車間距離をいつもより長くとるとともに、急ハンドルや急加速など「急」のつく運転を伴いやすい追越しや不要不急の進路変更は控えましょう。

速度を落とし車間距離をいつもより長くとる

左折時や進路変更時は確実に側方や後方の確認をする

 雨天時はフロントガラスやドアミラーに水滴が付着して、前方や後方の視界が悪くなります。特にドアミラーが見えにくくなり、車体の小さい二輪車や自転車を見落としやすくなります。左折時や進路変更時は、ドアミラーだけでなく、振り向いて後方を確認するなどして後続車を見落とさないようにしましょう。

大雨時の対応

 雨天時は傘をさした歩行者の視界も悪くなります。そのため、車の有無を十分に確認しないまま道路を横断してくることがあります。また、雨天時は歩行速度が遅くなりがちで、横断に時間がかかる場合もあることから、特に横断歩道のある場所や交差点では、歩行者の動きに十分注意して走行しましょう。
 なお、雨の降り始めは、傘を持たない歩行者が急に道路を横断するなど危険な行動をとることがありますから注意しましょう。

事故につながりやすい子供の行動特性

「傘さし運転」の自転車を追い抜く時は側方間隔をとる

 片方の手で傘をさして自転車を運転する、いわゆる「傘さし運転」は違反行為ですが、現実は傘さし運転をする自転車は少なくありません。そのような自転車は視界が悪く周囲の状況が十分に把握できていないだけでなく、動きが不安定になり、風雨に傘をとられてバランスを崩すこともあります。傘さし運転の自転車に接近するときは速度を落とすとともに、追い抜く時には十分な側方間隔をとるようにしましょう。

事故につながりやすい子供の行動特性
事故につながりやすい子供の行動特性

大雨、強風、落雷時の対応

大雨時の対応

 近年、「異常な雨」の頻度が増す傾向がみられます。数年に一度くらいしか発生しないような短時間の大雨に関する情報「記録的短時間大雨情報」が出された時は、車の運転を控えましょう。
 「大雨注意報」や「大雨警報」が出されたときなども、運転を控えるのが望ましいのですが、やむを得ない事情で運転する場合は、特に次の点に注意しましょう。

  • 鉄道や高速道路や高架下などのアンダーパスやすり鉢状の道路は冠水するおそれがありますから、できるだけ避けましょう。また、前方に冠水場所がある場合は、そのまま進行するのではなく、引き返すようにしましょう。
  • 海岸や河川の近くを走行すると、高波や河川の氾濫に巻き込まれるおそれがありますから、できるだけ避けましょう。また、危険を感じたら速やかに高台に避難しましょう。
  • 突然大雨に見舞われた時は、無理をせず安全な場所に車を止めて様子をみましょう。
  • 万一の水没に備えて、自動車専用の脱出用ハンマーを車内に備えておきましょう。
大雨時の対応

強風時の対応

 「暴風警報」や「強風注意報」が出された時は、運転を控えるのが望ましいのですが、やむを得ない事情で運転する場合は、特に次の点に注意しましょう。

  • 強風時はハンドルをとられやすいので、速度を落として走行しましょう。特に橋の上やトンネルや切り通しの出口などは、強風や突風に襲われやすいので慎重に走行しましょう。
  • 万一、強風にハンドルをとられた場合、無理にハンドルを切り返したり急ブレーキを踏むと、かえって危険な事態を招くおそれがあります。ハンドルをとられても決してあわてずに、しっかりハンドルを握って車の態勢を立て直しましょう。
強風時の対応

落雷時の対応

走行中、雷が発生したときに慌てて車外に出るのは危険ですから、車の中にとどまっておくようにします。また、落雷時に運転を継続すると、落雷の音や稲光に驚いて運転操作を誤ったり、落雷が気になって周囲への注意力が低下するおそれがあります。落雷は長くは続きませんから、安全な場所に停車して、雷が通り過ぎるのを待つようにしましょう。
 なお、車内で雷の通過を待つ時は、窓ガラスに近づかないようにしましょう。

落雷時の対応
大雨時の対応 強風時の対応

※イラストの二次利用はご遠慮願います

〔制作〕MS&ADインターリスク総研株式会社 リクマネジメント第二部 交通リスク第一グループ

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