安心な暮らしに欠かせない
住まいのインフラをつくる。

材料技術開発

中川 雅貴
2010年入社/工学研究科 物質・化学系専攻修了
写真:中川雅貴

私は、める。

Begin

自身の専門知識で多くの人の
暮らしを支えられるやりがい。

大学時代に培った化学系材料の知識を、暮らしに身近な商品づくりに生かしたい。その思いを軸に就職活動を進めていたところ、パナソニックグループのハウジング事業のことを知りました。企業研究を進めるなかで、住まいに関わる幅広い領域での事業展開や、地球環境に配慮したものづくりをしている点に惹かれ徐々に志望度が向上。「ものをつくる前に人をつくる」という理念にも深く共感して入社を決めました。
入社後は、現在に至るまで一貫して材料技術開発に携わっており、特に雨樋事業での仕事を中心に進めてきました。雨樋は、雨水を効果的に集めて排水する設備であり、住まいの治水効果を高める効果があります。決して大きな注目を集める設備ではないかもしれませんが、悪目立ちせず、当たり前に存在して人の暮らしをまもり、支える。雨樋とは、そんな“住まいのインフラ”であり、安心・安全な暮らしに欠かせないものです。雨樋の材料技術開発に携われることは大きなやりがいであり、この仕事に誇りを感じています。

私は、める。

Master

社内の技術ストックを活用し、
意匠性に優れた雨樋を実現。

以前から雨樋は、建築設計者の観点から見ると「意匠性の面ではノイズになりやすい」という評価がされていました。そんな常識を覆そうと、マーケティングや商品デザインをはじめ、社内のあらゆる部門の連携によって「アーキ・スペック トイ(Archi-spec TOI)」の開発がスタート。商品コンセプトは「設計者に選ばれる、機能性にも高意性にも優れた雨樋の実現」です。
材料技術開発の私に求められたのは、プラスチックのチープさを感じさせない、マットな質感の実現でした。その足がかりになったのが、先行商品に用いられていた要素技術の活用です。安定した品質での量産に難があったため、商品自体は廃番となっていましたが、その要素技術をベースに新たな樹脂材料設計を行えば、安定した品質での量産が可能だと判断しました。
材料技術開発と成形技術・金型開発、製造部が一体となって、求められる質感や物性、量産体制を構築。その後、多くの部門の協働によって商品化や価値の訴求に成功し、アーキ・スペック トイは2018年に社内の商品表彰を受賞しました。結果に至るまでのプロセスは地道な取り組みの連続でしたが、斬新な商品とは得てして一歩一歩、着実に歩みを進めることで実現するものだと感じています。

私は、える。

Respond

過去の常識にとらわれず
未来の常識を見極める。

パナソニックグループの雨樋事業の歴史は長く、商品ラインナップのなかには40年以上支持され続けているシリーズもあります。ただし、これまで支持され続けてきたものが、この先も持続可能であるとは限らない。私たちはそのことを常に念頭に置いておかなければなりません。
例えば、近年の材料の高騰によって、ローコストで高品質なものづくりが難しくなりつつあります。これまでの常識が通用しなくなる懸念があることを考えると、従来品の素材の見直しや、より優れた物性の材料レシピを模索し続けていくことが不可欠です。環境に配慮したものづくりも重要性を増しているため、植物由来の原料やリサイクル材もうまく活用しながら取り組んでいく必要があります。
未来において、どんなことが新たな常識となっているのか。それによって、世の中から何が求められるようになるのか。それを常に考えながら、これからもパナソニックハウジングソリューションズならではの強みを生かして、世の中のニーズに応え続けていきたいです。

私は、える。

Question 今後、取り組みたいことを
教えてください。

環境問題などの社会課題の解決を加速させる新たな技術開発に挑戦していきたいです。一人では困難な課題も、これまで培った知見や社員一人ひとりの能力を活用し、パナソニックグループやパートナー企業の強みを結集すれば、きっと乗り越えることができ、新たな未来を実現できると思います。お客さまや地域社会、そこに暮らす人たちへの貢献で、組織と事業が成長できるはずです。

私は、する。

Question 社内で尊敬している人を
紹介してください。

米原工場の製造部にいらっしゃる平田達也さんです。製造オペレーターからキャリアをスタートした方なのですが、材料・成形・設備の幅広い知識、周辺工程への深い理解や視野の広さをお持ちで、生産技術へのキャリアチェンジを経て、現在は製造でマネジメントも務められています。人間的にも素晴らしい方で、私だけでなく誰からも尊敬され、愛されている先輩です。

写真:平田達也
平田 達也

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