住まいの役立つ情報

ウィズコロナ時代の「マンションvs戸建て」

子どもたちも大きくなって、わが家も少し手狭になってきたわね。

リモートワークも増えて、家にいることも多くなってきたし、住みかえも考えたいね。でも、通勤に便利な今のマンションも、いいけどね。

私は、少し広い戸建てがいいかな。家でリモートワークをされると、気を遣うし、子どもも部屋で遊ぶことができないし、ちょっと大変。

新しい生活様式がはじまり、住まいに対するニーズも多様化してきたようですね。住まいに対するニーズから、住まい選びの参考になる情報をご案内します。

*目次*
1. マンションvs戸建て、今のトレンドはどっち?
2.【徹底比較①】テレワークによる住まい選びの変化
3.【徹底比較②】どっちが安心? どっちが安全?
4.【徹底比較③】便利なのは? 設備の充実度は?
5.【徹底比較④】コストや資産価値でお得なのは?
6.マンションvs戸建て、迷った時のチェックポイント

1. マンションvs戸建て、今のトレンドはどっち?

リモートワーク重視で「戸建て派」が増えている?

リクルート住まいカンパニーが、住宅の購入・建築を検討している人を対象に実施した調査(2020年11月発表)を見てみると、「マンション派vs戸建て派」の割合に変化が起きているようです。

出典:第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)より一部抜粋
※2020年8月24日(月) ~ 9月11日(金) 有効回答数:1,906 (本リリース集計対象:975)

調査はコロナ禍前の2019年12月と、2020年5月、同年9月の3回を比較していますが、「戸建て派」はコロナ禍前の56%から63%と増加。首都圏ではその後62%と微減していますが、関西圏や東海圏など全国に目を移すと「戸建て派」は右肩上がりで増加しています。

新しい生活様式がはじまり、リモートワークが一挙にひろがりましたが、それに伴い、住まいを選ぶ際に「通勤時間」や「利便性(駅近など)」よりも、「スペース(住空間)」や「住環境」を重視する人が増えたと言われています。

「スペース(住空間)」や「住環境」を重視する傾向は、こんなアンケートからもうかがえられます。

出典:第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)より一部抜粋

コロナ禍前には「広さ派」42%、「駅近派」40%と拮抗していたのが、2020年9月の調査では「広さ派」が53%に増え、逆に「駅近派」は29%に減っています。また全国では、その差がさらに広がる傾向にあります。

2.【徹底比較①】テレワーク、どっちが快適?

長引くコロナ禍により、住宅購入を検討している人が住まいに求める条件にも大きな変化があるようです。

出典:第2回コロナ禍を受けた『住宅購入・建築検討者』調査(リクルート住まいカンパニー)より一部抜粋

首都圏では住まいに求める条件の1位が「仕事専用スペース」の確保、2位が「通信環境」と、いずれもリモートワークに関わるもの。実際、同じアンケート調査の「住み替えを検討するきっかけ」でも、2位の「結婚(12%)」や3位の「第一子出生(10位)」をおさえ、「在宅勤務になった/増えた(17%)」がトップになっています。

では、リモートワークがはかどるのはマンションか、戸建てか?いくつかの項目を立てて比較してみましょう!

ワーキングスペースを確保する

仕事をするために必要なスペースと、集中しやすい環境を確保するのは、個室が多く家族の存在を気にせず集中できる戸建てに分がありそうです。

戸建を買いたいけど、マンションより少し値段が高い感じがするよ。
ぼくが、土地を購入できるエリアは、どうしても郊外になるよね。

新しい生活様式で変わるマンション

首都圏を中心に、新しい生活様式で変化する「新たなニーズ」に応える物件も現れています。
広さを重視した郊外型マンションだけでなく、ウィズコロナ時代に必要と言われる設備をそなえた物件、例えば、共用部にコワーキングスペースや作業ができるラウンジ、スタディルームを設けた物件、可動間仕切収納で間取りを変更できる物件、リビングに段差を設けて仕事スペースをゆるく分けられる物件など、リモートワーカーに嬉しい物件も増えています。

周辺環境も大切

リモートワーク中、特に気になるのが「音」です。
マンションの場合、足音や掃除機など階上・階下の振動が気になるとの声もありますが、戸建ての場合も、隣人の生活音、道沿いの物件ではクルマの走行音、公園や学校に近い物件では、子どもの声など、必ず、現地で確認をする必要があります。

あわせて、家で過ごす時間が増えたことで意外に気になるのが「日当たり」です。
周辺エリアの建物高さ制限や、周囲に高い建物が建つ予定がないかなど、将来的な日照環境もチェックしておくことが、マンション・戸建て共通のポイントとなります。

共用部にコワーキングスペースなどを設けたマンション物件もありますが、総戸数の多い大型物件が中心です。

リモートワークができるのはもちろんだけど、感染対策からみたら、どちらが良いの?

3.【徹底比較②】どっちが安心? どっちが安全?

もし家族が、自分が新型コロナに感染してしまったら...。
厚生労働省では、家族に感染が疑われる場合の対策として、以下の8ポイントを提唱しています。

〈家族に感染が疑われる場合、家庭で注意すべきこと〉

1.部屋を分けましょう
2.感染者のお世話はできるだけ限られた方で
3.マスクをつけましょう
4.こまめに手を洗いましょう
5.換気をしましょう
6.手で触れる共用部分を消毒しましょう
7.汚れたリネン、衣服を洗濯しましょう
8.ゴミは密閉して捨てましょう

出典:厚生労働省ホームページより

感染防止には戸建て?安心の設備充実のマンションも

このアドバイスにならえば、各部屋、各階の独立性が保てる戸建てのほうが実践しやすそうです。
マンションはエレベーターやエントランスなど他の居住者と居合わせる場も多く、3密まではいかなくても感染リスクの可能性は、戸建てより高そうです。

ただ、ウィズコロナを見据えて建てられたマンションには、玄関前に宅配ボックスが設置された物件や、共用部分に非接触ボタン・非接触キーを採用した物件、共用スペースをこまめに消毒するサービスを提供している物件もあります。これらを戸建てに導入するにはそれなりの出費と手間がかかるので、選び方によってはマンションでもリーズナブルに感染対策ができるでしょう。

また、感染防止のために「換気性にすぐれた住まい」も注目されていますが、シックハウス症候群の問題をきっかけに、マンション・戸建て、どちらも「24時間換気」が義務付けられているため、換気性はある程度、どちらとも保証されます。

安全面なら防犯性にすぐれたマンション

防犯の観点からみると、安心感がより高いのはマンションです。基本のオートロックに加え、防犯カメラも今は多数設置が基本ですし、管理人常駐の物件も少なくありません。

戸建ては窓や勝手口など侵入口が多いので、マンション同様の防犯対策をするには、やはりそれなりにコストがかかることを把握しておきましょう。

4.【徹底比較③】便利なのは? 設備の充実度は?

設備面を考えると、マンションも捨てがたいなぁ。買い物にも便利だし。

やはり利便性は重要ですよね。
でも、駅近ではない郊外でも最近は利便性が上がっていますよ。

駅近を超えた"超駅近マンション"も人気

駅の周辺は大規模な都市開発の重点エリアのため、駅近の新築マンション周辺は、大型ショッピングモールなど便利で魅力的な施設が多いです。最近では、駅から直結する"超駅近"マンションも増えており、なかには低層階にスーパーや市民ホール、区民センターなどを備えた物件も。ウィズコロナ時代に見合った効率的な暮らしは、余計な移動も控えることができて感染予防にもなりそうです。

一方、郊外の戸建て・マンションは買い物に不便とのイメージもありますが、大型スーパーやホームセンター、スポーツジムなども充実した立地も多いですし、ネットショッピングの普及もあって不便さを感じることは意外に少ないかもしれません。 ただし、郊外の住まいの場合はクルマ移動が基本です。駐車場代を考慮すること、また高齢になりクルマを手放す時期、手放したあとの移動手段なども頭に入れておいたほうがよさそうです。

バーベキューやキャンプができるマンションも?

充実した設備がマンション購入の大きな決め手となったという声もたくさん聞きます。先にあげたコワーキングスペースやラウンジのほか、託児所やキッズルームを備えた物件はリモートワーカーの強い味方になります。

また、1階にアウトドアシンクを設置し、マンションにいながらにしてバーベキューやグランピングを楽しめる、趣味や遊び重視の物件も。自分の生活スタイルに合った設備や物件を探すのも、住まい選びの楽しいプロセスですね。

5.【徹底比較④】コストや資産価値でお得なのは?

販売価格は立地や新築・中古によるので、一概にどちらが高い、お得とは言えませんが、生涯にわたりかかるコストや、資産価値については知っておいたほうがいいかもしれません。

見落としがちなマンションのランニングコスト

戸建てでは住宅ローンの返済のほか、一般的には年に十数万円程度の固定資産税と、年に2万円ほどの火災保険料がかかります。最近は長期保証のハウスメーカーもありますが(ハウスメーカーや素材により異なりますが)初期保証終了後の数年後あるいは十数年後には、屋根や外壁の補修をする必要があり、足場費用まで含めると2百万円程度の費用が発生することがあります。

一方、マンションの場合は固定資産税、火災保険に加えて修繕積立金、管理費、クルマを所有している人なら駐車場代が発生する場合が多いです。購入資金の住宅ローンの支払いとは別に、毎月、修繕積立金・管理費などが数万円かかります。

マンションの修繕積立金について補足すると、 これは、建物の老朽化などに備えておく修繕費用なので、共用部分の修繕工事に使われます。
自分のキッチンリフォームなどの、居室用の修繕費は別途必要となります。
ちなみに、管理費と修繕積立金は、一般的に定額ではなく、築年数が増えるほど金額も増えていく傾向があります。修繕積立金は、高すぎても安すぎても良くありません。購入前は「適正な金額設定がされているのか。」、住み始めてからは「適正な利用をしているのか。」を、確認する必要があります。

資産価値は築年数や立地で変わってくる

将来の住み替えも視野に入れて、資産価値を住まい選びの条件にする人も少なくありません。
かつては、戸建の方が土地つきで資産価値があるという考えが一般的でしたが、最近ではマンションも立地条件や物件のクオリティによって、高い資産価値をキープする場合が多いです。

が50年も経つと、建物自体の資産価値はほぼなくなるので、20年以内に売却を考えているならマンション、できるだけ長く住み続けてから売却するなら戸建てを選ぶ考え方もあります。

立地(ロケーション)は、駅に近い物件ほど資産価値が落ちにくい傾向にあります。住み心地や周囲の環境にプラスして、こうしたコスト面、資産価値を考慮すると、自分にとっての理想の住まい、住まいを含めたライフプランが見えてくるかもしれませんね。

6.マンションvs戸建て、迷った時のチェックポイント

内閣府が2020年12月に発表したアンケート調査によれば、「家族と過ごす時間が増えた」と答えた人のうち、じつに9割近くが「家族と過ごす時間を保ちたい」と答えています。家族と過ごす場として、住まいの大切さもそれだけ増しているのです。

出典:内閣府「新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査」

「マンションvs戸建て」を含め、迷ったら以下のチェックポイントを確認してみると、住まい選びのヒントになるかもしれません。

☑10年後の家族構成をイメージする

現在の家族構成だけでなく、子どもの誕生や成長、親との同居や介護といった"未来予想図"を大まかにでも描いてみると、住まい選びの道筋が見えてきます。

☑家族で優先順位を話し合い、すり合わせる

住まい選びは、家族それぞれの優先順位をすり合わせる作業でもあります。
ペットと暮らしたいなら戸建て、セキュリティ重視ならマンションなど、それぞれの意見を出し合って、家族の優先順位を決めていきましょう。

☑災害のリスクも考慮しておく

気に入った戸建て、あるいはマンションが見つかったら、国土交通省のハザードマップなどで危険性がないかを確認しておきましょう。

購入時、物件についての災害対策については説明がありますが、購入した物件周辺の状況は、ご自身で確認する必要があります。大災害で問題になる土地の「液状化現象」も、物件が建つ前の立地状況をさかのぼれば可能性の有無が分かる場合もあります。 住まいは、人生の中でも最大の買い物というほど大きな出費であり、また家族が歴史を刻む大切な場所です。できるだけ良い状態で住み続けられるよう、購入前に様々なこと考慮しておくことをお勧めします。

住みやすさだけで考えていたけど、安全やお金のこと...長い人生をきちんとイメージすることも大事だね。

そう!ご家族みなさんの大切にしているものや夢をライフプランに落とし込んで、ぜひ理想の住まいを見つけてくださいね!

カテゴリー:

※カテゴリー:同じカテゴリーの一覧にリンクします。

お問い合わせ

パナソニック共済会 ヘルプデスク

電話でのお問い合わせ

お客様からいただきました電話は、内容を正確にうけたまわるために録音させていただいております。
本人確認のため、(1)グローバルID(PINナンバー)/社員番号(2)氏名(3)生年月日 を伺います。

ヘルプデスク

WEBでのお問い合わせ

  • あなたの福祉サイト「SMyLE」からご利用の方 住まいのお問い合わせ
  • 「SMyLE」にログインできない方 インターネットからご利用の方 住まいのお問い合わせ

- ご記入いただいた内容をもとに、共済会担当者から翌営業日以降に折り返しご連絡させていただきます。

- リフォーム相談の場合は、パナソニックリフォーム株式会社(地域によっては、パナソニックホームズのグループ会社)から、不動産賃貸(借りる)相談の場合は、パナソニックホームズ不動産株式会社もしくは、その提携会社の営業担当から、折り返しご連絡させていただく場合があります。

このページはお役にたちましたか?