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マンションの修繕積立金、何のためかご存知ですか?

マンションの修繕積立金、
毎月支払っている費用、何のためかご存知ですか?

分譲マンションを購入すると、支払わなければならない費用があります。
それが、『管理費』、『修繕積立金』、『使用料』などです。
『使用料』は敷地及び共用部分の管理に要する費用で、駐車場使用料、専用庭使用料等です。
管理に要する費用の残額は『修繕積立金』として積み立てられます。
『管理費』と『修繕積立金』の役割と用途、そしてそれぞれがかかえる問題と課題について説明します。

分譲マンションを、安心に、安全にお住まいいただくためにも、毎月支払う数万円もの管理費・修繕積立金について、ぜひ、注目してください。

*目次*
1.マンションの維持保全の必要性について
2.マンションの管理費とは
3.マンション管理費が抱える問題
4.マンションの修繕積立金とは
5.マンションの修繕積立金が抱える課題
6.修繕積立金は大切な資産
7.困ったときはご相談ください

1. マンションの維持保全の必要性について

建築物は、電気設備や機械設備などの内部機能の一部においては、導入直後から一定期間が経過した後に機能が安定する場合があるものの、構造躯体、外壁、屋上防水等については、時間の経過とともに建築当初の性能から機能の低下が進んでいきます。
そこで、建築物を良好な状態で「保全」するため、修繕や改修などの「保全」に関する行為を施し、機能を回復・向上する必要があります。

修繕とは---経年劣化又は社会的・技術的な変化による性能などの相対的価値が低下
 ⇒ 建築物・部品等の性能・機能を支障のない状態にすること。
改修とは---相対的価値が低下
 ⇒ 性能・機能を建設当時の水準を超える要求水準まで改善を図ること。

2.マンションの管理費とは

管理費は、マンションを快適な状況に保つため、共用部分・敷地・設備等のメンテナンスや維持の費用であり、管理組合の運営費用になります。
例えば、マンションが清潔に保たれているのは、清掃員の方の日々の清掃や、定期的に専用道具により清掃されているからです。
また、安全確保のためにエレベ-タの定期点検や、貯水槽やポンプ類のメンテナンスも同様で、適切に管理が実施されています。このような業務を実施するために管理費を毎月支払っているのです。

●実際に支払っている管理費の項目

様々な費用が支払われています。

管理員人件費
② エレベーター等共用設備の保守維持費・運転費
委託業務費(建物管理会社への委託等)
清掃費、ごみ処理費、消毒費等
⑤ 経常的な補修費(電球の取り換えなど、軽微な修繕に関する費用)
⑥ 共用部分等に係る各種保険料(火災保険料、その他の損害保険料)
⑦ 備品費、通信費その他の事務費
⑧ 管理組合の運営に要する費用
⑨ 公租公課(国や自治体に納める国税や地方税及び公共的な目的の負担金
⑪ その他標準管理規約に要する費用

管理費』とはマンションの所有者が管理組合に支払うものであり、管理会社に支払っているのが委託業務費つまり『管理委託費』になります。稀に、管理組合が"自治会費"を集めているケースがありますが管理組合の会計とは全く別のものです。

3.マンション管理費が抱える問題

管理費は、年額にするとかなりの額になります。
管理費が高いので何とかしたいとの声がありますが、しっかりとした計画が必要になります。
ここで注目すべきは、管理費には1つ大きな問題を抱えているということです。

実は、マンションの管理費は割高に設定されている可能性があります。
その中で割高に設定されているのは、管理会社に支払われている『管理委託費』ということです。
なぜ、管理委託費が割高であるかは、マンションの販売構造から推察されます。

管理会社側の収益に直結する管理費は高く設定され、マンション管理組合の貯金である修繕積立金は低めに設定されているという傾向にあります。
一部には、新築購入時に先行して修繕積立金を徴収している場合も見うけられます。

管理委託費は適正化する必要があると考えます。
無駄に支払っている費用があれば、削減すべきであり、併せて業務の質を高めることがポイントになります。
一度、マンション管理費の見直しをされることをお勧めいたします。

4. マンションの修繕積立金とは

修繕積立金は、特別管理に要する経費の場合にのみ充当されます。
一般的に、12年~15年の周期を目安に行う『大規模修繕工事』に利用します。
国交省のガイドライン 修繕積立金の目安としては"200円/専有床面積m2" 程度になります。

国交省のガイドラインによると、修繕積立金の目安は3LDK 70平米のマンションだと、14,000円になります。

修繕積立金の主な目的として

  • 建物、設備の機能回復
  • 美観等の資産価値の維持及び事故防止
  • 居住性・機能性向上による資産価値の向上

管理費を毎月の支払とするのであれば、修繕積立金は毎月の貯金になります。
また、管理費と修繕積立金は会計が別管理になります。

  • 管理費 会計  :日常実施するメンテナンス工事
  • 修繕積立金 会計:定期的(計画的)に実施するメンテナンス工事(多額・長期間)

マンションは必ず劣化していきます。
マンションの劣化の進行をくい止め、適切なメンテナンスを実施し、マンションの寿命を延ばしていくこで、安心・安全なマンション生活を送ることができます。
また、事故等を防止することも管理組合の重要な役割であり、責任になります。

● 修繕積立金で行う工事の一覧

実際に、修繕積立金による工事内容。(別表参照)

"マンション管理標準指針 コメント(国交省)" より抜粋

放っておくと、例えば
  建物や設備に錆・汚れが発生します。
  外壁も塗装が劣化し、躯体の傷みも進行します。
  屋上から雨漏りや排水管のつまり・破損につながります。

 適切な時期に適切な修繕を実施することで快適に生活ができ、美観も回復することができます。

● 修繕工事による資産価値向上

修繕工事は、劣化した機能を竣工当時まで回復させるというのが大前提になります。
しかし、生活水準の向上、社会環境変化、法律の変更に伴い、マンションとしてそれらに変化に対応していく必要があります。
例えば

  • 玄関ホールの自動ドア化によるオートロックの設置。
  • 住民の高齢化に伴い、スロ-プや手すりの設置などバリアフリ-化。
  • 宅配ボックスの設置。
  • オール電化や、太陽光発電など。

このような取組により、老朽化によるメンテナンスだけでなくグレ-ドアップ『資産価値の向上』を行うことができます。

5. マンションの修繕積立金が抱える課題

一般的に、マンションの管理費は割高傾向にあるのに対し、修繕積立金は低めに設定されている傾向があります。

● 修繕積立金が突然あがる?

急に、修繕積立金を上げます!と管理組合から提示される場合があります。
新築分譲マンションでは、購入の阻害要因にならないように初期には低めに設定されており、修繕計画に対し、値上げをしなければならないのが現実です。

管理組合の理事会や総会の動き・議事録に関心をもって注視し、状況を把握しておくことが大切であり、他人任せにならないことです。
修繕積立金の根拠となる長期修繕計画の見直しや、管理費の削減も併せて対応することが望まれます。

● 修繕積立金が不足するマンションが増加中

修繕積立金について
国交省(H30)のマンション総合調査では計画に対し34.8%が不足しているという結果です。

修繕積立金が不足する要因として、

  • そもそも修繕積立金が低く設定されている
  • 計画通りに集まらない
    修繕積立金の値上げが簡単にはできない(住民合意は簡単ではない)
    高齢化等により滞納が増えてきている
  • 修繕計画が、作成当時から変化し現状に合っていない。

以上の状況を改善するために、一次負担金の追加徴収を企画することで、住民同士が粉砕し、結果として修繕工事がなかなか実施できないケースが増えてきています。

修繕積立金の不足は社会問題化しています。

6. 修繕積立金は大切な資産

● 大規模修繕に注目

修繕積立金は『住民全員の貯金』です。
マンションの資産価値維持には適切な修繕実施が不可欠であり、大規模修繕は誰かに丸投げで行うものではありません。
修繕工事の実施方針を管理組合で決定し、実施箇所の検討・決定へと進めていきます。
将来的に増額される修繕積立金の概要を把握し、長期修繕計画を大きく逸脱しない工事範囲になるよう配慮する必要があります。大規模修繕工事もしくは、長期修繕計画に注目ください。

先ず、長期修繕計画の収支計画の事例を紹介します。

■収支計画グラフ事例

国交省 長期修繕計画作成ガイドラインより

長期修繕計画のポイント

  • 工事費用の相場(材料、工法、単価等)は現状に合わせて適切に修正をする。
  • コンサル会社、管理会社任せにならないよう公平で合理的な工事ができる環境整備が必要です。

次に、大規模修繕の基本的な流れを紹介します。

大規模修繕工事のスケジュ-ルは、管理組合の発意から工事完了まで約2年程度かかります。
節目節目で、"住民の合意"をもって進めることが重要で、トラブル回避にも繋がります。

● あなたも役員に任命されるかも

管理組合の役員としては、理事長・副理事長・理事・監事や修繕委員などがあります。
いずれの役員になるかは、管理組合のなかで"輪番制"なるものが存在している場合もあります。
基礎的な知識を学ぶことも大切ですが、専門家のパートナ-と一緒に進めることも重要です。
"成功の秘訣"は、専門家のパートナ-(コンサルタント会社)、施工会社、管理組合が三位一体で取り組むことです。

住んでいるマンションは、順番に役員がまわってくるので、大規模修繕のタイミングで役員になったら、どうして良いのか分からず不安です。

7. 困ったときはご相談ください

マンション大規模修繕 "安心"「セカンドオピニオン」サポ-トサービス

● 大規模修繕のサポートについて

マンション大規模修繕について、お困りの時はご相談ください。
パナソニック リフォ-ム(株)にて "安心"「セカンドオピニオン」サポ-トサービスを行っています。
パナソニックグル-プ会社として"コンプライアンスを遵守した活動"を行ないます。

大規模修繕の進め方ご相談はもちろん、実際の工事もお任せください。
クリ-ンな立場で皆様の資産維持活動をサポ-トします。

迷っておられたら"どんなタイミング"でも結構です。ご相談ください。

●お問い合わせ窓口  無料相談

 ご相談は、下記窓口に直接ご連絡ください。
 (パナソニック共済会のホームページを見たとお伝えください。)

パナソニック リフォ-ム(株)法人営業推進部『大規模修繕』相談窓口 担当:岩井
📞 0120-8746-44 平日:9:00~17:00 / 休日:土・日・祝日
Mail: iwai.daisuke@jp.panasonic.com

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