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2021.08.31

オフィス空間の重要性とは?業務の効率を上げるために知っておこう

オフィス空間の重要性とは?業務の効率を上げるために知っておこう

働き方改革やテレワークの増加などにより、オフィス空間のあり方に変革を求める企業が増えています。これまでは、オフィスは働く場所という考えが強くありましたが、空間のあり方が問われる中で、趣向を凝らしたさまざまな空間作りが進められています。

オフィス空間の持つ重要性を改めて認識したうえで、社員が働きやすいオフィス空間をつくり出すためのポイントを解説します。生産性の高い空間で、業務効率を上げるために、この記事を参考にしていただければ幸いです。

オフィス空間は何のために必要なのか?

オフィス以外にも、コワーキングスペースおよび自宅でのテレワークなど、働く場所の選択肢の幅は広がっています。その中で、オフィス空間の確保にはどのような目的があるのでしょうか。

企業への帰属意識を高めるため

仕事をするという目的のみで考えるのであれば、業務の効率を上げるための場所を探すケースが多いかと思います。そんな中、テレワークや場所を選ばず仕事ができるリモートワークなどの導入は、オフィスという場所に制約されない働き方として、個々の仕事の利便性向上というメリットをもたらしました。

しかし、これらの働き方は、オフィスで仕事をするのに比べて、企業の一員であるという意識が薄れるおそれがあります。個々で仕事をするため組織力が低下してしまい、企業への帰属意識が低下する結果につながりかねないのです。

オフィスで働くことで、社員同士が意見を出し合える光景を目の当たりにすることができ、企業のために仕事をしているという帰属意識が高められます。さらに、自分が担当している職務や取り扱っている商品なども改めて実感でき、企業に貢献しようという気持ちが起こるでしょう。

社員の士気を高めるため

オフィスには、企業ロゴやイメージカラー、掲示物など、各企業ならではの特徴を感じられる空間があります。これらに日々接する中で、社員は企業理念への理解を深め、自分が持つべき役割や果たすべき目的などに直接触れることができます。

役割や目的が明確になると、それを目指そうとして士気を高められるようになります。前向きな気持ちを持つことで新しい発想が生まれたり、コミュニケーションが活発になることは、企業のさらなる業績向上につなげられるでしょう。

業務効率および生産性を上げるため

パナソニックLSネットワークス株式会社が発表している「コロナ禍に求められるオフィスとは?意識調査レポート2021」の中で、今後のオフィスに求めることとして、社員の労働生産性を上げるとの回答が目立ちました。

近年は、執務スペースとは別にリラックススペースを設けたり、個別ブースで集中して業務を行ったりするオフィスも増えています。さまざまな目的のスペースを設けると、業務のメリハリがつき、業務効率や生産性を上げる結果につながります。これは、働くためだけの空間ではなく、プラスアルファの価値を見出せるオフィスならではの働き方といえるでしょう。

海外のオフィス空間はどのような傾向があるのか?

海外のオフィスでも、多彩なアイデアやデザイン・レイアウトなどが随所に取り入れられています。新たなオフィス空間のイメージ作りを行う参考にしてみましょう。

エンターテインメント性が高い

海外のオフィスで多いのが、エンターテインメント性の高いレイアウトです。遊び心を持っており、仕事の時間とリフレッシュの時間を明確に分けられるようなアイデアが随所に盛り込まれています。デスクスペースとリフレッシュスペースはきちんと区切られており、オン・オフの切り替えができるようなレイアウトが施されています。

また、部屋ごとにデザインや趣向が異なるオフィスも多く、遊び心を取り入れながら業務を行えるように工夫された構造が見られます。各部屋にコンセプトを設け、開放的な雰囲気の中で肩の力を抜いて仕事ができるのです。社内の移動にキックボードを使ったり、2階から1階へ移動するための滑り台が設置されていたりと、日本では考えられないユニークな設備が備わっている企業も見られます。

このようなエンターテインメント性の高さで、気持ちの切り替えがしっかりできれば、今まで以上に柔軟な考え方ができるようになるかもしれません。

インテリアにこだわりを持っている

海外のオフィスでは、室内のインテリアにも気を配っています。オフィス家具のデザインや素材にこだわり、オフィスにいながら自然の中にいるかのような気持ちになれます。また、自然の光を室内に取り入れることで、電気の使用量を抑える効果も期待できるため、エコにつなげる目的もあります。

インテリアへのこだわりは、企業を訪れるお客様や取引先の印象にも、大きく影響します。特に、エントランスは企業の顔といわれており、企業全体の印象につながるため、エントランスのインテリアや色にこだわる企業が増えています。企業のイメージカラーを取り入れたり、カラフルで明るい雰囲気にしたりと、企業の特色が分かるように工夫しています。

業種を象徴するようなデザインやパネルを導入しているところもあります。ある旅行サイトの運営会社では、エントランスの天井に青空のパネルを設置しており、世界の空をイメージしたインテリアが置かれています。

フレキシブルな配置が一般的

日本のオフィスは、部署ごとにデスクを向かい合わせて配置して社員が座り、端に上長が着席する島型と呼ばれるレイアウトが主流です。

一方で、海外はフレキシブルな配置にされているのが一般的です。フリーアドレスの導入で、席は固定されていません。カフェのような座席配置のオフィスも多く、1人でも複数人でも対応できるようになっています。

ペーパーレスが進んでいるため、社内の連絡もSNSやチャット、スカイプなどを利用し、プライバシーも保護されます。効率的に業務を進めるため、立ったまま仕事をするスペースも増えています。

また、オフィスの随所に、緑が取り入れられるケースが多いのも特徴です。観葉植物や芝生が置かれていることで、オフィス内でも自然を感じられる空間が演出できます。

リフレッシュスペースが充実している

日本のリフレッシュスペースは、食事休憩をとることが大きな目的です。デスクとチェアのほかに、ドリンクスペースやソファが用意され、限られた休憩時間の中でできるだけ休めるような工夫がされています。

一方、海外のオフィスの多くには、体を動かせるエリアが用意されており、ただ休むだけでなくコミュニケーションや息抜きを兼ねて、広い意味でリフレッシュすることができます。リフレッシュスペースにある設備もバリエーションが幅広く、企業によってはゴルフ場や屋内プール、ジム、ダーツなどが設けられているところもあります。日本においても、ヨガスタジオなどの設備を整えた企業が見られますが、海外の設備は規模が大きく異なります。

業務に合ったオフィス空間を作るには?

オフィス空間の持つ役割や重要性は、今後高まることが考えられます。企業に合った空間作りを行い、効率良く業務を行うには、どのような点を重視すべきなのでしょうか。

ゾーニングを行いオフィス配置をイメージする

ゾーニングとは、オフィス内での動線を考慮しながら、各機能スペースを図面上で分けていくことを指します。エントランス・執務スペース・共有スペース・休憩スペース・収納スペース・通路など、企業ごとで必要なスペースをリストアップしながら、どのように配置するかを検討していきましょう。

ゾーニングの際に考慮すべき点は、まず1人あたりの面積です。労働安全衛生法の事務所衛生基準規則では、労働者1人につき10立方メートル以上とすることが定められています。これを基にして、各不動産会社や大手家具メーカーがそれぞれ推奨する面積を算出しています。

ひと昔前までは、1人あたり3坪(およそ10平方メートル)必要だとされていましたが、近年ではこの数値が縮小される傾向が見られます。これは、柱が少ないビルが増えたことや、オフィスの形状が正方形に近いためにレイアウトしやすくなったことなどが理由です。

1人あたりの面積のほかにも、スペースごとの割り当てにも注意しましょう。もっとも広いスペースが必要なのが執務スペースで、全体の5割から6割が必要です。通路幅にも気を配りながら、配置を決めていきます。

業務内容にふさわしいレイアウトを選ぶ

日本のオフィスの多くには、4台から6台ほどのデスクを向かい合わせにする「島型」と呼ばれるレイアウトが採用されています。しかし、このレイアウトは万能ではなく、企業や部署ごとの業務内容に合った環境を準備することが重要です。

例えば、デスクが横並びで一方方向を向いた「並列式」や、背中合わせで着席する「背面式」などのレイアウト形式があるほか、固定式を設けないワークスタイルである「フリーアドレス」の導入も進んでいます。

どのような業務環境が適切なのか、十分検討してから導入すると良いでしょう。

なお、厚生労働省では、フリーアドレスの導入に際して、新型コロナウイルス感染症の拡大を防止するために、チェックリストを設けています。このリストも活用しながら導入していくことをおすすめします。

社員が一体感を持てるデザインにする

先ほど、オフィス空間の重要性を紹介した中で、企業理念を掲げることで社員の士気が高まると説明しました。これをデザインにも応用して、目につく場所に理念やロゴを配置すると、社員が共通の認識を持てることで一体感を持てるようになります。その結果、社員のモチベーションアップにつながり、企業の業績向上に寄与できます。

情報漏洩に十分注意する

来客のあるスペースでは社内情報が第三者の目に触れ、機密情報が漏洩する恐れがあります。それを防ぐため、オフィスの受付や入り口付近にパーテーションなどを設置すると安心です。情報漏洩は、企業の生命線を左右する重要な要素ですので、機密情報の保管方法に十分注意しなくてはいけません。

その他の情報漏洩が起こる原因として、紛失、置き忘れ、社内での管理ミスなどがあげられます。いずれも、社員一人ひとりが情報漏洩の危険性を認識し、徹底した対策をとることが重要です。

まとめ

オフィスのあり方が変化していく中でも、オフィスそのものがなくなることはありません。今回紹介した内容を参考にしていただき、快適に業務を行えるオフィス空間の構築に努めていきましょう。

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