03

PROJECT STORY

PROJECT STORY #03
天井埋込形ジアイーノ開発

プロジェクト
商品企画担当

Bさん

プロジェクト
研究開発担当

Yさん

プロジェクト
技術担当

Kさん

非住宅事業の拡大に向け、天井埋込形ジアイーノを開発。

Bさん

本プロジェクトで開発したのは、非住宅向けの天井埋込形ジアイーノです。高い除菌・脱臭力に、遠心破砕技術による加湿機能を加えた性能により、快適でよりよい空間環境づくりができる商品です。ことの発端は、当社上層部の発想から始まりましたよね。

Yさん

そうです。家電向けジアイーノを「非住宅向けに開発できないか」という発想です。会社としても非住宅向けの商品を展開したい時期でもありましたから。そこで開発担当として、商品コンセプトの開発に着手したのが2020年頃のことです。

Bさん

商品企画として参加しましたが、とてもハードルの高いプロジェクトでした。非住宅向けという設定だけでなく、ジアイーノを大空間で活用できるようにしなければならない。同時に、目指す商品の仕組みや機能がこれまでにないものばかりで、ほぼゼロからの開発でしたから。

Yさん

試行錯誤しながら、いくつものステップを踏んだ末、天井埋込形として商品化が決まり、販売したのが2022年のことです。開発から販売まで2年! これってすごいことですよね。

Kさん

ほんとうに、そう思います。全くゼロの状態から2年で開発というのは、異例のことです。既存品の開発には1年から1年半かかりますが、あまり大差ないです。

画像

プロジェクト参加メンバー全員が、未経験の分野への挑戦。

Bさん

私としてはこれまで一般住宅には知見がありましたが、非住宅市場における空調・換気に関する業界知識がありません。習得しなければならない知識の幅が広いうえに、慣れない市場であることから顧客や価格の設定などにも苦労しました。初めてづくしでしたが、プロジェクトメンバーのほとんどが同じ感想だったのでは?

Kさん

そうですね。技術者として家電のジアイーノを担当してきましたが、非住宅向けは初めてです。しかも今回の商品は大空間をまかなうため、機器を大きくする必要があります。家電用ジアイーノが持つスペックを向上させるだけでなく、新たに空質・空調の複合技術をカタチにする必要がありました。とにかく新しいことへのチャレンジづくしでした。

Yさん

私も同じく、非住宅向けの商品開発は初めての経験でした。これまで住宅向けの換気調湿ユニットの開発に関わってきましたが、一般住宅と比べ換気や空調負荷の常識が全く異なり、目標設定から苦労しました。さらに入社2年目というのもあり、経験や知識不足を補いつつ、状況把握しながら進めるという点でも大変でした。

画像

さまざまな連携がとれたことは、課題解決につながった。

Yさん

今回はゼロからの開発だったので、シミュレーション技術を用いたり、プロトタイプ試作機の製作だったり、いろんな取り組みをしました。これら一連の作業ができたのは、パナソニックグループの他事業部との綿密な連携があったから実現できました。

Kさん

連携においては、私も同感です。今回は新しい技術や部品が多く必要でした。当然のことながら、自分だけではカバーしきれません。そこで技術面ではR&Dをはじめ、換気や送風、ジアイーノなどの各技術者との連携を図ったことで開発が加速していきました。また、品質や調達、製造などの関連部門との連携、パナソニックグループの他事業部からの情報提供も忘れてはならないです。
当初は、とんでもない企画だと思いましたが、商品化できたのは間違いなく連携できたことが大きいでしょう。

Bさん

R&Dや商品企画、技術など、みんなでいっしょに取り組んだのは大きかったですね。個人的には施工費用が高いから売れるだろうか、と疑問でした。しかし、ヒアリングを重ねた末、明確な価値を提供できれば問題ないことに気づきました。そして、商品の効果やメリットを明確にすることで、魅力が伝わりやすい商品に仕上げることができました。

画像

知見が広がり、今後の開発プロセスに活かせる。

Bさん

今回のプロジェクトで得たものは、たくさんあります。非住宅の空調換気設計に対する知見や市場・流通のニーズなどを深く知ることができたこと。さらに関係部署と連携や擦り合わせを通じて、それぞれの考え方を吸収できたこと。そして、ベストな答えに導くための調整スキルもあげられます。

Yさん

私にとっても、知見が広がったことは間違いないですね。また、ふだん関わりのない部門の方々と一緒に仕事をすることができ、人脈が広がりました。これから新しい案件があったときには、そうした方々とも連携しやすくなります。

Kさん

技術者としては設備技術、それも非住宅の空調換気設備における技術の知識が深まったことですね。さらに、その知識を技術としてカタチにできたことも大きいといえます。そもそも今回のプロジェクトは壮大な内容であり、私一人でまかないきれるボリュームではありませんでした。みなさんと同じように各部門の方々の連携があって、はじめて成立したといえます。いい経験になりましたし、今後の商品化プロセスに大きく活かせると思います。

画像

目指すは、新規領域である非住宅ジアイーノ事業の拡大。

Bさん

技術的にしっかりとした商品が出来上がりましたが、これで終わりではありません。商品企画としては、さらなる事業発展に向け、売れる仕組みの設計、新しいシステムの開発もしていく必要があります。プロジェクトで得た仕事の進め方や調整方法、ノウハウなどどんどん投入していきたいですね。

Kさん

そうですね。そして、これからすべきことは、新規領域である非住宅ジアイーノ事業の拡大です。私もプロジェクトで培ったノウハウなどを活かし、空調商材と換気商材の融合や創出など、新たな商品を生み出すことに技術面で貢献していきたいと思っています。

Yさん

開発担当として大きかったのは、非住宅における商品開発という切り口が一つ増えたこと。結果、新しい発想につながり、次の開発の着手へと実を結んでいます。今後も非住宅の商品開発の領域を、どんどん広げていきたいと考えています。

プロジェクトストーリー一覧を見る