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パナソニック インパルス:月刊HUDDLE MAGAZINE 2023年度 第1回

「月刊HUDDLE MAGAZINE」Vol.104 2023年3月号にて、LB #30 西岡英士選手のインタビュー記事が掲載されました。

インパルスは有名無名に関わらず
平等にチャンスがある

LB #30 西岡 英士

天理大学出身
パナソニック エレクトリックワークス社
ライティング事業部勤務

『一人のスターに頼らない全員フットボール』。2年連続ライスボウル進出を果たした強豪、パナソニックインパルスには創部以来貫かれている哲学がある。主力メンバーは大学時代の有名選手ばかりではなく、大学時代はまったくの無名選手が、欠くことのできない存在へと成長を遂げている例も少なくない。2014年に関西学生ディビジョン3の天理大から加入したLB西岡英士は、アグレッシブなタックルに磨きをかけて、主力の地位を勝ち取った存在だ。


—— フットボールを始めたきっかけを教えてください。

西岡 関西学生ディビジョン3に所属していた天理大学でフットボールを始めました。高校はバスケットボール部で、大学では違うスポーツをしたいと思っていたところ、フットボール部に熱心に勧誘され、「練習は週3日のみ」という誘い文句に惹かれて入部しました。実際の練習は週6日で「やられた」と思いましたが(笑)、フットボールの面白さにはまってしまいました。

—— インパルスとの出会いは?

西岡 4年生の時に出場したディビジョン2との入れ替え戦で、インパルスのリクルーターにお声がけいただいたのがきっかけです。当時の私にとって、インパルスは雲の上の存在。大学卒業後は体育の教員をしながら、大学OBが多く所属している他の社会人クラブチームでプレーしようと考えていましたが、せっかくチャンスを頂いたので自分がどこまでできるのかチャレンジしたいと思いました。

—— 入部する前と後でインパルスのイメージは変わりましたか?

西岡 関西学院大や立命館大など、大学トップチーム出身の選手で構成されている印象がありましたが、実は地方や下位のディビジョン出身の選手も多いんです。幅広くリクルーティングしているんだなと思いました。
自分も大学時代無名だったけど、絶対に先発になってやってやろうという反骨心で、必死に練習やトレーニングに励みました。
ただ、やはり凄い選手が集まっているので、大事な試合で出場機会はもらえず、3年目くらいまでは悶々としていました。

—— 入部4年目にDBからLBにコンバートされました。西岡選手にとって、一つの転機になったのでしょうか?

西岡 元々タックルが好きで、ハードタックルだけは誰にも負けないと思ってプレーしていました。その姿勢を相馬(明宣)LBコーチが見て下さっていて、LBへの転向を勧めていただきました。
LBに転向して1年目で先発になれたのですが、その年(2017年)のJXBトーナメント準決勝で前十字靭帯を切ってしまい、納得のいくプレーができるようになるまで3年かかりました。調子が戻った2021年の春に、今度はアキレス腱を断裂。昨年のライスボウルトーナメント準決勝のオービック戦で、ようやく先発に復帰できました。あの時は本当に嬉しかったです。

—— 怪我が続く中で、復活に向けてモチベーションを維持するのは大変だったのでは?

西岡 練習でもなかなか気持ちが乗らない時期があったんですが、チームメイト、特に同じLBのメンバーに支えられました。
2020年に加入した加藤(聖貴/立命館大)、2021年に加入した青根(奨太/関西大)ら若手メンバーの存在は大きかったですね。LB全体が活性化されて競争も激しくなり、切磋琢磨する中でまたフットボールが楽しいと思えるようになったんです。
実は2021年シーズンをやりきったら引退しようと思っていたんですが、アキレス腱を切ってしまって、辞めるに辞められなくなってしまいました。迷いましたが、青根や加藤が「一緒にやりましょうよ」と励ましてくれて、続ける決意ができました。

—— インパルスの魅力は?

西岡 出身校に関係なく挑戦するチャンスを貰えることです。全員が成長しようという意識を持って取り組んでいるプロフェッショナル集団だと思います。その中で、自分の武器を見出すことができれば、活躍の機会は与えられる。全ては自分次第です。
高いレベルでフットボールと仕事の両立を求められる中で、自分自身が成長できるのも魅力です。
仕事が忙しくフットボールとの両立に悩んだ時期もありましたが、ありがたいことに上司がインパルスOBで、相談にのっていただき、しなければならないことの優先順位を自分で見極められるようになりました。
これまで仕事とフットボールを両立できてきたのは、たくさんの人の支えや応援があってこそ。インパルスじゃなかったら、10年も現役を続けられなかったと思います。

—— 2023年シーズンの目標は?

西岡 昨年のライスボウルで富士通RBニクソン選手を倒してやろうと意気込んでいたのですが、練習どおりできず悔いが残っています。今年も先発になって、ニクソン選手をタックルしたいですね。

Hideto Nishioka

にしおか・ひでと。1990年4月26日和歌山県生まれ。小中学生時代はプロ野球選手にあこがれて野球、大阪府立金岡高校ではバスケットボールに取り組み、天理大学でフットボールをはじめる。大学時代はDBとして活躍。2014年、入社と同時にインパルスに加入。4年目にDBからLBに転向して開花した。178センチ90キロ。仕事ではライティング事業部で照明設備の営業企画を担当している。

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