事業を通じた
生物多様性保全への取り組み

事業活動における生物多様性への影響削減を進めるとともに、生き物との共生などにも積極的に取り組んでいきたいと思っています。具体的には、光の波長制御による動植物に配慮した照明器具の開発や、適切に管理された森林からの木材調達の推進などを実施しています。

タフナレイ

イメージ画像:タフナレイ

タフナレイは、特殊な波長の光をイチゴに照射することで、イチゴ自身の抵抗性を高め、うどんこ病※1の発生を抑えます。これにより化学農薬の散布量を減少させることができ、人体への健康面だけでなく、生態系かく乱に対する影響低減が図られます。さらに農薬が商品に残留する可能性も減少します。

化学農薬による生態系への影響を低くする商品として第三者(特定非営利活動法人バードライフ・アジア)評価※2を得ています。

※1 うどんこ病
灰色カビ病、たんそ病、いおう病を含めた4大病害の一つで、果実、果梗、葉の表面にうどんこを撒き散らしたような白色のカビができます。比較的高温(20℃)で温度が低いと繁殖しやすく、春(4~5月)と秋(10月~12月)に発生します。
実に発生すると肥大が抑えられ成長しないため、収穫量に大きく影響してしまいます。

※2 第三者(特定非営利活動法人バードライフ・アジア)評価
「パナソニックグループの製品ならびに企業の生物多様性取組みに対する第三者意見書」2010年3月特定非営利活動法人バードライフ・アジア 国際環境NGOバードライフ・インターナショナル
意見書紹介URL 別ウィンドウで開くhttp://www.birdlife-asia.org/wp/wp-content/themes/birdlife/pdf/panasonic.pdf

低誘虫照明器具

ムシベール特定の虫は光に誘われる性質を持ちます。大多数の虫が410nm以下の光の波長で誘引されるため、人の目には不自然にならない範囲で、虫が好む光の波長をカットしました。これにより寄ってくる虫を70%も削減できました。虫が集まりにくくなったことで、光による虫のかく乱への影響が低減されます。さらに殺虫剤などの化学薬品の使用量を削減することができ、人体・生体系かく乱に対する影響低減が図れます。

照明による生態系への影響を低くする商品として第三者意見書(特定非営利活動法人バードライフ・アジア)評価を得ています。

※ 第三者(特定非営利活動法人バードライフ・アジア)評価
「パナソニックグループの製品ならびに企業の生物多様性取組みに対する第三者意見書」2010年3月特定非営利活動法人バードライフ・アジア 国際環境NGOバードライフ・インターナショナル
意見書紹介URL 別ウィンドウで開くhttp://www.birdlife-asia.org/wp/wp-content/themes/birdlife/pdf/panasonic.pdf

カバーのムシベール加工で、虫が好む光の波長をカット

適切に管理された森林からの木材調達

生物多様性による自然の恵み(生態系サービス)の重要性を認識し、環境面の保護価値の高い森林保全や木材資源の持続可能な有効利用に寄与するため「パナソニックグループ 木材グリーン調達ガイドライン」を2010年2月に制定しました。
その内容は、木材と木質材料を表に示すとおり三つに区分し、以下で示される区分1と2の比率を高め、区分3を削減することが主旨です。

表:木材および木質材料の区分

区分1 A.適切に管理された森林から産出された木材・木質材料 (a)環境面で保護価値の高い森林を破壊していないことを第三者から認証された木材・木質材料
(b)持続可能な森林経営を実施していることを第三者から証明された木材・木質材料
(c)適切に管理された国産木材・木質材料
B.木質系再生資源 (a)市場で使用済みの木材・木質材料
(b)未利用・二次利用の木材・木質材料
区分2 A.伐採時の合法性が確認された木材・木質材料
B.業界団体等によって合法性の認定が得られている木材・木質材料
区分3 伐採時の合法性が確認できない木材・木質材料