学年の数え方は一般的に、一年生、二年生の「○年生」ですが、大学では「○回生」と呼んでいるのを耳にしたことがありませんか?なぜ「○回生」と呼ぶのでしょうか?発祥は京都大学のカリキュラムが関係していました。京都大学は1897年(明治30年)、関西初の大学として創設されました。その20年前に誕生した東京大学とのカリキュラム制度について比較すると、東京大学は学年ごとに履修科目が決まった「学年制」でした。当時の時代や土地柄、官僚を急いで養成するという使命もあり、詰め込み式の教育で試験も厳しく、不合格だと進級できませんでした。一方の京都大学は、卒業までに一定の科目を履修する「科目制」を採用。教官にドイツ留学経験者が多く、ドイツ流の自由な学風を目指したそうです。そのため京都大学は東京大学のように「学年意識」は強くなく、「○回生」と在籍年数をあらわす呼び方が生まれたのだとか。
参考書籍:雑学大全 東京雑学研究会