学生の頃、何度もお世話になった三角定規。丸型の穴が開いているものをよく見かけたと思いますが、何のために開いているのでしょうか?一見、何の変哲もないただの穴かもしれませんが、実はいくつもの重要な役割があるのです。まず1つ目は「取りやすくするため」。定規と紙を密着させると、線が引きやすくなる一方で、定規が取りにくくなってしまうため、指をひっかけて取りやすくなるようになっています。次に2つ目は「摩擦防止」。三角定規は普通の定規と違い、平行線を書く時など用紙を滑らせながら使います。そんな三角定規にとって、天敵となるのが摩擦。真ん中に穴を開けることで摩擦を減らし、紙の上をスッと動かせるようになります。そして最後に3つ目は「変形を防ぐ」。三角定規はプラスチック製のものが多く、温度変化に応じて伸び縮みする性質があります。穴を開けることによって、その伸縮を調整し目盛りが狂うのを防いでくれるのです。
参考書籍:雑学大全 東京雑学研究会