フリーズドライ食品の美味しさの秘密って?

水やお湯を加えただけで、簡単に食べられる保存食「フリーズドライ食品」。フリーズドライは救急医療の分野で輸血用の血液を遠隔地の病院に運ぶために開発され、医薬品類を中心に発達しました。日本の食品分野では1960年代から少しずつ参入が始まり、インスタントコーヒーの登場と1970年代に発売された即席麺を中心に、生産規模は爆発的に広まりました。そもそもフリーズドライ食品はどのようにして美味しさを保っているかご存知でしょうか?加工方法を簡単に説明すると、食品を急速に凍らせ、さらに減圧して真空に近い状態にして乾燥させるものです。加工の工程で食品に高い温度をかけないため、熱による影響を受けず、食材の色や香り、風味、食感などが復元されやすい上に、ビタミンなどの栄養価が損なわれにくいのです。現代では離乳食やペットフード、宇宙食の分野にまでその用途を拡大し、進化を続けています。

参考書籍:雑学大全 東京雑学研究会