「太平洋」と「大西洋」“たい”の漢字はなぜ違う?

太平洋と大西洋の “たい” の漢字が違う理由をご存知でしょうか?諸説ありますが、まず「太平洋」という名前は、世界一周の偉業を成し遂げたマゼランが “平和で穏やかな海” という意味を込めて「Pacific Ocean」と命名。「Pacific」には、世の中が穏やかなことを表す「太平」の意味もあるため、日本では「太平洋」と訳されるようになりました。いっぽう「大西洋」は、英語で「Atlantic Ocean」。ギリシャ神話の巨人の神「アトラス」から、元々は「アトラスの海」と呼ばれていました。これを明の時代に中国で布教活動をしていたイエズス会宣教師マテオ・リッチが漢字の世界地図を作成する際に「西洋の前方に開けた大きな海」という意味を込めて、日本語で「大西洋」と書いたのが始まりと言われています。読み方は同じでも、太平洋の “太” は “穏やかな” 、大西洋の “大” は “大きい” 、それぞれ意味が異なるため、漢字も違うということなのです。

参考書籍:雑学大全 東京雑学研究会