スムーズな意思疎通がもたらすものは、職場の雰囲気改善や良い人間関係の構築といった、直接的なメリットだけではありません。何か問題が起きていることが分かればサポートできますし、悩みや不満があれば、相談に乗ることもでき、結果的に、生産性の向上や離職率の低下にも繋がることになるのです。しかし、自分の気持ちを上司や先輩に伝えることが苦手な人もいるでしょう。そこで、会話をする際に相手の心の中を読み取る、「マインド・リーディング」がおすすめです。目に見えない気持ちを完全に理解するのは専門家でも至難の業ですが、「相手の立場に立って考えてみる」ことがコツです。例えば、勤務態度に問題がある新入社員と話すように、と上司から頼まれたとします。そこで第一声で「勤務態度に問題があるようだけど…」と本人に切り出さず、「こんなところに呼び出されて、イヤになっちゃうよね」など、相手の感じているであろうことを言葉にしていくのです。社内外問わず、相手の心情を察したコミュニケーションができれば、「よく気が付く人だな」と評価されます。ぜひ、マインド・リーディングを意識してみると良いでしょう。
参考書籍:仕事が思い通りにできる心理術