お客様や上司から無理難題を頼まれて、困った経験はありませんか?そんなとき、相手の気分を害さずに上手にお断りすることができたらいいですよね。例えば、取引先のお客様から突然値引きを要求され、それが難しいとき、みなさんだったらどんな風に返答をしますか?恐らくほとんどの人は「申し訳ございません、ちょっとそれは難しいです...」などと、ややフリーズ気味に言ってしまうはずです。要求に対して、すぐに「できません」「無理です」といった返答をしてしまうと、相手は真剣に考えてもらえていないという印象を受けかねません。そんなときに使える心理術の一つが「イエス・バット法」。このテクニックは、まず最初に相手の誘いや依頼を受け入れ(イエス)、そのあとにできない理由を伝えていく(バット)、というものです。先ほどの返答に、このテクニックを使うと「〇〇様のご希望であれば、できる限りの割引をさせていただきたいところなのですが、申し訳ございません。当社でも最大限のコスト削減に努力しておりまして、現状ではこのお値段が精一杯なのです。もし別の形でよろしければ、他のご提案ができるよう検討させていただきます」となります。いかがですか?断ってはいますが、受ける印象が全然違うのではないでしょうか?「引き受けたい気持ちがある」ことを最初に伝え、そのあとに「申し訳ございません」などのクッション言葉を挟み、依頼を引き受けられない理由を具体的に伝えるのがポイントです。
参考書籍:仕事が思い通りにできる心理術