パナソニック 汐留ミュージアム
河井寬次郎展
― 過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今 ―
2018年7月7日(土)~9月16日(日)

2018年5月11日

パナソニック株式会社の企業美術館、パナソニック 汐留ミュージアムは「河井寬次郎展― 過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今 ―」2018年7月7日(土)から9月16日(日)まで開催します。

開催趣旨

明治23(1890)年、島根県安来市に生まれた河井寬次郎は、明治43(1910)年に松江中学を卒業後、東京高等工業学校(現・東京工業大学)窯業科に入学し、同校で後輩の濱田庄司に出会い、生涯の友人となります。
卒業後は京都市立陶磁器試験場で技手として研さんを積み、大正9(1920)年、京都市五条坂の清水六兵衛の窯を譲り受け、工房と住居を構えました。「天才は彗星のごとく現る」と絶賛を浴びた初個展以来、高度な技術を駆使した中国や朝鮮古陶磁の手法に基づいた作品が好評を博しますが、次第に自らの作陶の在り方に疑問を抱き、大正13(1924)年、濱田庄司を介して柳宗悦と親交を結ぶと、それまでの作風を一変し、実用を重んじた力強い作品を生み出していきました。その後、柳や濱田と民藝運動を推進し、昭和11(1936)年に「日本民藝館」が開館されると理事に就任しました。戦後は、色鮮やかな釉薬を用いた重厚で変化に富んだ独自の作風を確立する一方、実用にとらわれない、自らの内面から湧き出る自由で独創的な造形表現を展開し、その卓越した芸術性は、没後50年を超えてなお、国内外で高い評価を受けています。
本展では、京都の旧宅であった河井寬次郎記念館所蔵作品を中心に、本邦初公開となる山口大学所蔵作品などの陶芸や、木彫、書、調度類などを紹介し、寬次郎の仕事の全貌と深い精神世界を辿ります。さらにパナソニックの創業者、松下幸之助が求めた寬次郎作品の他、幸之助が寬次郎に文化勲章を推薦した際に贈った当時の最新トランジスタラジオ「パナペット(R-8)」の同型品を特別出品いたします。

企画展概要

名称 「河井寬次郎展 ― 過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今 ―」
会場 パナソニック 汐留ミュージアム         
東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック東京汐留ビル4F      
JR 「新橋」駅より徒歩約8分、東京メトロ銀座線・都営浅草線・ゆりかもめ「新橋」駅より6分、
都営大江戸線「汐留」駅より徒歩約5分
会期 2018年7月7日(土)~9月16日(日)
主催 パナソニック 汐留ミュージアム、毎日新聞社
後援 港区教育委員会
協賛 大伸社
休館日 水曜日、8月13日(月)~15日(水)
開館時間 午前10時より午後6時まで(ご入館は午後5時30分まで)
入館料 一般:1,000円 65歳以上:900円 大学生:700円 中・高校生:500円 小学生以下:無料
20名以上の団体:各100円割引
障がい者手帳をご提示の方、および付添者1名まで無料で入館可能。
担当学芸員 岩井 美恵子

展覧会のみどころ

近代陶芸や民藝運動で知られる河井寬次郎の没後50年を記念して開催する大回顧展
陶芸作品だけでなく木彫や書も出品。寬次郎の仕事の全貌と精神世界に迫ります。
約130点からなる作品群は、とても見ごたえがあります。
山口大学所蔵の作品を初公開
芸術作品ではなく「商品学」の研究資料として大正10年と12年の二度にわたって山口大学が収集し、2014年に発見された寬次郎の初期作品が今回の展覧会で初公開されます。
河井寬次郎と松下幸之助にまつわる作品を特別出品
パナソニックの創業者・松下幸之助が求めた寬次郎の陶芸作品や、幸之助が文化勲章を推薦した際に寬次郎に贈った当時の最新トランジスタラジオ「パナペット(R-8)」の同型品を特別出品いたします。

河井寬次郎が生涯をかけて向き合ったのが土-陶器-でした。

明治23(1890)年、島根県安来に生を享けた 寬次郎は、松江中学校時代に陶器の道へ進むことを決意します。しかし窯元に直接弟子入りする道は選ばず、東京高等工業学校窯業科へ進学。卒業後は京都市立陶磁器試験場へ入所して、陶磁器における科学的基礎を若い段階でしっかりと身につけました。その基礎は大きな根となり 幹となり、後の寬次郎陶業において、見事な花を咲かせることとなるのです。
昭和41(1966)年、76歳で没するまでの半世紀にわたる作陶生活において、寬次郎の作風は三つのスタイルで変遷します。中国や朝鮮の古陶磁に倣った初期、民藝運動と連動した「用の美」の中期、そして戦後の自由な造形世界の後期です。それぞれが一人ずつ別個の作家の作品と見紛うほどの、質量ともに豊穣な寬次郎の土の世界を 存分にお楽しみください。

写真:さんしきうちぐすりそうとうへんこ
《三色打薬双頭扁壺(さんしきうちぐすりそうとうへんこ)》、1961年頃、個人蔵

彫・デザイン

時として「表現者」と呼ばれる寬次郎は、
器以外にも多くの仕事を残しています。

戦後、造形への興味は、陶器と平行して木彫制作という形でも表わされます。60歳から70歳にかけての10年間、後に京仏師松久宗琳となる若き日の松久武雄氏の助力を得て、約100点近い木彫作品が生み出されました。題材は具象から抽象まで様々ですが、タイトルはつけずに「木彫像」「木彫面」とのみ称し、その解釈は受け手に委ね られています。
またこれらの木彫制作のきっかけとなったのは、戦前、昭和12(1937)年、47歳のときの自邸(現・河井寬次郎記念館)の建築時に出た余材からの試みの数体でした。
この自邸を寬次郎は精魂込めて自ら設計して います。そして実兄を棟梁とする郷里安来の大工集団を京都に呼び寄せて建築。同時に多くの家具調度類のデザインをし、生涯にわたる美の拠点として、寬次郎の世界を空間そのもので表現することになるのでした。

写真:きせる
《キセル》[デザイン、制作・金田勝造]、1950年頃~
写真:木彫像
《木彫像》、1954年頃

言葉

ものづくりを生業とした寬次郎は、同時に数多くの文章や言葉を残しています。

若い頃より『學友會雑誌』に投稿するなど、 書くことも得手とした寬次郎は、民藝運動の同志と共に『工藝』を発刊し、また自らの著書も多く 残しています。
なかでも戦中より生み出された、詩のような短い詞句は、寬次郎の精神や思考が凝縮された珠玉の言葉の数々で、今も多くの人々の心を打ちます。それらは58歳の時に『いのちの窓』という一冊の本にまとめられますが、その萌芽は26歳の時の自家製本『火の寄贈』に既にあり、30年以上の時の熟成により、言葉はさらに味わい深いものとなりました。また、『いのちの窓』刊行後も詞句は生み出されており、その数は膨大です。
そして寬次郎の言葉の世界は、最終的には文字が削ぎ落されてゆき、四~五文字の漢字による造語となって表わされます。これらについては、読み方すら提示されておらず、すべて読み手の自由に任されています。

写真:『いのちの窓』より(詞句・複製)
《『いのちの窓』より(詞句・複製)》、1948年頃

関連イベント

①トークショー「河井寬次郎という人」

  • ・講師:井浦新氏(俳優)、鷺珠江氏(本展監修者、河井寬次郎記念館学芸員)
  • ・日時:2018年7月21日(土)午後2時~午後3時30分
  • ・会場:パナソニック 東京汐留ビル5階ホール
  • ・定員:250名 (要予約)

②対談「河井寬次郎の生きかた、暮らしかた」

  • ・講師:諸山正則氏(工芸史家、河井寬次郎研究者)、鷺珠江氏
  • ・日時:2018年8月4日(土)午後2時~午後4時
  • ・進行:濱田琢司氏(南山大学教授)
  • ・場所:パナソニック 東京汐留ビル5階ホール
  • ・定員:150名(要予約)

<お申し込み方法>

①②の各イベントは、聴講は無料ですが本展の観覧券(半券)と予約が必要です。
※未就学児はご遠慮ください。

[ご予約方法]
ハローダイヤル03-5777-8600へお電話にてお申し込みください。
2018年5月14日(月)より受付開始(受付時間:午前8時~午後10時)

必要事項:
①イベント名②参加人数(一度にお申し込みいただける人数は2名まで)
③氏名(全参加希望者) ④住所⑤電話番号

  • ※簡単なアンケートにご協力いただきます。
  • ※受付は先着順、定員になり次第締め切らせていただきます。
  • ※当日は予約時にお知らせする整理番号を活用してご入場いただきます。
  • ※お申し込み時にいただいた個人情報は、本イベントの受講管理の目的でのみ使用し、参加希望者はこの目的での使用に同意したものとします
  • ※定員に達しなかった場合、当日受付をする場合があります。

③【学芸員によるギャラリートーク】

・日時:2018年7月13日(金)、8月3日(金)いずれも午後2時~
予約不要、入館には展覧会観覧券が必要です。
混雑状況によってはスライドトークに変更となります。

④寬次郎みくじ

河井寬次郎のことばをおみくじにしました。寬次郎の誕生日と月命日および毎週火曜日に、おひとりさま1枚引いていただけます。各日先着100名様。
・開催日:毎週火曜日、8月18日(土)、8月24日(金)

ご参考

パナソニック 汐留ミュージアム概要

展示室 面積:333㎡ 天井高さ:3.7m
ルオーギャラリー フランスの画家ジョルジュ・ルオーの作品を常設展示。
ルオーは独特の太い描線、厚く塗り込められた絵の具、ステンドグラスを想わせる光り輝く色彩で、道化師や裁判官、聖書風景などを描き続けました。
当館の所蔵作品よりテーマ展示を行います。(ジョルジュ・ルオー所蔵作品数:約240点)
ミュージアムショップ パナソニック 汐留ミュージアムオリジナルグッズをはじめ、各展覧会に合わせた関連書籍、グッズなどを販売。ショップのみのご利用も可能です。
お問い合わせ
報道関係者様:パナソニック 汐留ミュージアム 倉澤   電話:03-6218-0078
お客様:ハローダイヤル 03-5777-8600
関連サイト: http://panasonic.co.jp/es/museum/