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日本、家の列島 ―フランス人建築家が驚くニッポンの住宅デザイン―

展覧会のみどころ

1.世界的レベルの日本の現代住宅を紹介する建築展

本展で紹介する、日本ならではの住まい作りの伝統や自然観をユニークで斬新な造形のなかに実現し、施主の理想と融合している建築家たちの住宅は、世界的に見てもトップレベルの作品です。世界と肩を並べて活躍している建築家、またその予備軍といえる巨匠候補の建築家たちと出会える展覧会です。

2.日本大好きフランス人写真家と建築家たちによるキュレーション

近年、住宅建築を紹介する展覧会に注目が集まっています。そのなかでも本展は日本通のフランス人による複眼的でマルチカルチュラルな視点によるキュレーションが、他展と一線を画する特徴です。フランス人が、日本の住宅建築の楽しみ方を提案してくれます。

展覧会の特徴

1.会場デザインはみかんぐみ

本展の企画チームの一人マニュエル・タルディッツが共同代表をつとめる、みかんぐみが会場設計を手がけます。みかんぐみは住宅から、公共建築、万博パビリオンなど建築設計を中心に、家具やプロダクト、アートプロジェクトまで幅広くデザイン活動を行う設計事務所。展覧会場のなかには小さな家を2軒建てていただきます。

2.家にちなんだ日限定、もれなくプレゼント!

みかんぐみによる本展限定の特製おうちのペーパークラフトを、家にちなんだ、4月11日よいいえ(火)、4月16日よいルーム(日)、4月18日よいハウス(火)、5月8日ごはん(月)、5月26日おふろ(金) にご来館くださった皆様に差し上げます。子供も大人も楽しめます。 (お一人様一枚)

■ゲストアーティストに坂口恭平を迎えます

映像、執筆、パフォーマンス、設計、ドローイングといった多彩な表現手法で既成概念を超える作品を発表し、近年注目を集めている坂口恭平をゲストアーティストに 迎えます。2001年に早稲田大学建築学科を卒業した 坂口恭平は、地価の高い都会では家を持てるひとと 持てないひとの不公平があることに疑問を感じ、路上生活者の家にヒントを得て、ローンも家賃もゼロで可動式、資金最小限の「モバイルハウス」を制作しました。また 都市のイメージを自身の頭のなかに3次元的に構築し、それを元に緻密に描いた作品などドローイングの作品は高く評価されています。2013年吉阪隆正賞受賞。 本展では全長5メートルのドローイングを展示し、さらに 4月16日には公開制作を行います。

坂口恭平《Dig-Ital City Prototype》2008年(参考図版)
協力:セゾンアートワークス

第1章 昨日の家

日本における近代建築の歴史は、我が国に西欧の影響が入り始めた幕末から明治時代にさかのぼります。それ以来、両者は互いから様々な要素をとりいれ成長してきました。その流れを見据えつつ「昨日の家」に選ばれたのは、第二次世界大戦直前の1933年に竣工したアントニン・レーモンドによる軽井沢の別荘から、1984年の伊東豊雄の自邸「シルバーハット」まで、日本の近代の建築理論が住宅のなかに凝縮された代表的な作品群となっています。14点という限られた数では歴史的重要作品を完全網羅しているとは言いがたいものの、造形と設計意図のいずれについても、後進の建築家たちに常に参照されてきた珠玉の作品選といえましょう。

安藤忠雄/住吉の長屋/1976年 撮影:安藤忠雄

第2章 東京の家

東京の街を渉猟し新鮮なカメラアイでとらえた「東京の家」と題するシリーズを発表しているジェレミ・ステラ。現在54点まで制作されている「東京の家」シリーズから本章では、36点を厳選し展示する、いわば小さな写真展といったコーナーとなります。

「東京の家」というプロジェクトではドキュメンタリー写真の手法を用い、これらの住宅の外観と周囲の環境を示すことで、これらの建築にアプローチを試みた。 つまり、ふたつを分断させた世界、ストリートフォトとしての人間性と建築写真の完成度を両立させることを目指したかった。〜中略〜このプロジェクトで撮影された家々は日本でも著名な建築家によって設計されたもので、広大な東京という都市の中にあたかも宝石のように点在している。東京はまさに野外劇場、住人たちは役者としてまたオーディエンスとして、この世界のユニークなセットとして機能している。(ジェレミ・ステラ)

なお、本展第3章で紹介する写真の多くもステラによるものです。

梅林があった土地に建てられたこの家は、厚さ16ミリの薄い鉄板の単一素材でできた白い箱となっている。内部は機能別に18の小さな部屋が仕切られずに連なっている。
ジェレミ・ステラ《妹島和世/梅林の家》2010年9月2日 2003年竣工

第3章 今の家

これら建築家の設計した20の家が驚べきものであるのは、どの家も住みやすく依頼した施主たちの要望に応えるものであるからだ。(マニュエル・タルディッツ、本展カタログより)

本展の中心となる「今の家」では、若手および実力派の手がけた住宅20選とそこに住む人々の生活に注目します。展示では写真、映像、ドローイング、スケッチ、インタビュー、模型を紹介し、それぞれの作品の魅力を詳しく紹介します。企画協力者による評価のワンポイント解説(下記赤い吹き出し)が建築の見どころを分かりやすくおしえてくれます。またここではLED光源にスマートフォン・タブレットをかざすだけで情報を素早く受信できる、パナソニックの最新のデジタルソリューション「光IDリンクレイ」を導入し、解説パネルをさらに楽しんでいただきます。

坂茂/羽根木公園の家―景色の道/2011年 撮影:ジェレミ・ステラ
鉄道ファンの大学教授の夫妻のために建てられた「鉄の家」。外壁に鉄の波板を用いた柱も梁もない、鉄道貨車のような住宅。内部は茶室も備えた和風の空間となっている。
隈研吾/鉄の家/2007年 撮影:ジェレミ・ステラ
室内から海を眺める大きな窓があり、道路側からの海への眺望も損なわないように道路側にも同じ大きさの窓を設けている。結果的にまるで窓だけでできたような「窓の家」となっている。
吉村靖孝/窓の家/2013年 撮影:ジェレミ・ステラ