女曲馬師(人形の顔)

Ecuyère de cirque (Tête de poupée)

1925年 油彩・紙(麻布で裏打ち)

ベレー帽に似た帽子を被る目の大きな女曲馬師は、ルオーが好んで描いたサーカスの少女たちの仲間である。あごが細く、前歯をかすかに見せて微笑む少女は、髪に赤い花飾りをつけ、流行りの真珠のネックレスをしている。深海を思わせる深い青緑色を背景に、少女の赤みを帯びた肌と黒く太い輪郭線とが調和を醸し出している。本作は、ルオー作品の重要なコレクターとして知られる福島繁太郎の収集品の一つである。最初はルオーに興味を示さなかった福島だったが、1942年、パリのドゥリュエ画廊の個展で衝撃を受け、以後多くのルオー作品を購入し、日本でも展覧会を開催。日本におけるルオー受容に大きな貢献を果たした。