マドレ−ヌ

Madeleine

1956年 油彩・紙(麻布で裏打ち)

晩年のルオーが好んで描いた女性像の中の一点。キリスト伝に出てくるマグダラのマリアともされるが、サーカスの人気女道化師マドレーヌを描いたものである。ルオー晩年の女性像には、このようにサーカスの娘たちに聖書の登場人物の名前がついていることが多い。目のはっきりとした明るい微笑を浮かべる女性の顔には、黄色や赤、緑や青など豊潤な色彩が用いられている。陽気な若い女の生命の輝きが画面いっぱいに広がって、やがて周囲の額縁までも侵食してゆきそうな勢いである。