伝統と先進が、DJカルチャーを支え続ける Technics SL-1200MK7

写真:俯瞰から見たTechnics SL-1200MK7

ターンテーブルは、DJにとっての「楽器」である。
DJカルチャーを黎明期から支え続けてきたTechnics SL-1200シリーズが放つ、11年ぶりの最新モデル。それがSL-1200MK7だ。
長年、定番機として世界中のDJ達に愛されてきた操作感は守りながら、新機能を搭載し中身を一新。現代の技術と価値観によってブラッシュアップされた、新しい価値を纏う。
目指したのは、DJターンテーブルの新たな世界標準。SL-1200MK7の進化が、未来に渡ってDJカルチャーの発展を支え続けていく。

写真:前から見たTechnics SL-1200MK7

伝統の継承、先進への挑戦

1972年の発売以来、高音質と耐久性で高い評価を得てきたSL-1200シリーズ。
1979年発売のSL-1200MK2以降は、ピッチコントローラーをスライドして楽器のように演奏できる操作性を実現。ディスコやクラブにおける定番機となるも、2010年、Technicsブランドの撤退と共に販売を終了し、その歴史に幕を引いた。
しかし2014年、Technicsブランドが復活。世界中からDJターンテーブルの新機種を熱望する声が寄せられ、SL-1200MK7の商品化が決定した。
多くのDJから長年に渡り愛され続けているSL-1200MKシリーズのレイアウトと操作感を継承しながらも、製造技術を駆使して細部の造形や構造を洗練させることで、新しい価値を提供することを目指した。

写真:プレイをしているDJ

DJ達の声がつくり出した、必然の形

開発の過程では、国内外の多くのプロDJに、試作品による試奏を依頼。フィードバックを得て、幾度も検証を繰り返すことで、プロダクトを磨き上げていった。
「DJが本当に欲しいもの」でなければ、つくる意味がない。そんな信念のもと、ヒアリングを重ねることで、トルク・ブレーキの調整や逆回転再生など、プレイの幅を広げる多くの新機能も生まれた。
デジタル技術を駆使して性能向上を図る一方で、従来のフィーリングのまま演奏できるよう、SL-1200MKシリーズとしての操作性を守ることは何よりも重要だった。ターンテーブルは、DJにとっての「楽器」。ボタンのクリック感や、プラッターを回転させるために必要な力の感覚など、パフォーマンスに影響を及ぼす重要な要素は、「変えない」ことこそがベストな選択だったのだ。

写真:Technics SL-1200MK7のディテールのアップ

ソリッドな造形が誘うDJカルチャーの未来

以前のモデルには存在していた装飾的な樹脂メッキパーツ等を廃止し、可能な限りアルミダイカストに一体化。視覚的にノイズとなる要素を徹底的に削ぎ落とすことで、シンプルでソリッド感のある造形に生まれ変わった。
多くのDJ機材がブラック基調であることから、ブース全体の統一感を考慮し、全てのパーツ色をブラックに統一。SL-1200シリーズ初となる「オールブラックデザイン」を提案した。
虚飾のない誠実なデザインは、音響特性に最適化した素材、構造、そして造形によって生み出されている。