平成28年度 省エネ大賞 経済産業大臣賞受賞

  • 受賞機種(WXシリーズ)
  • CS-WX407C2
  • CS-WX567C2
  • CS-WX637C2
  • CS-WX717C2
  • CS-WX807C2
  • CS-WX907C2

WXシリーズエアコンでは、「広い空間でも、家族一人ひとりが、いつも快適に過ごすことができる省エネ性能トップのエアコンを実現」という商品コンセプトのもと、「ムダを省く」ためのセンシング技術を進化させてきました。

昨年の「温冷感センサー」を搭載したエアコンでは、独自のアルゴリズムにより、暖房時「寒い」と感じている人には"しっかり暖房"。「暑い」と感じている人には"ひかえめ暖房"をおこなうことを実現する『温冷感』を見分ける技術を提案させて頂きました。

開発品では、この『温冷感』を見分ける技術を元に、1台のエアコンであたかも2台のエアコンが設置されているかのように2種類の異なった温度の風を同時に届ける「ダブル温度・同時吹き分け気流システム」を新開発し、エアコンのムダな運転をなくし、より快適な空間の提供を可能にしています。
省エネ要素技術では、熱交換器や、送風回路、圧縮機の駆動回路などの仕様見直しをおこなうことで、冷房能力4.0kWクラスにおいて通年エネルギー消費効率(APF)が7.6(*1)(前年比+0.2向上)を達成することができました。

これらの省エネ技術が高く評価され、平成28年度(2016年)の省エネ大賞において、最高賞である経済産業大臣賞を受賞しました。

省エネ大賞受賞商品の主な仕様と特長

主な仕様

機種名CS-WX407C2
通年エネルギー消費効率(APF)*17.6
期間消費電力量(kWh)*1996
定格冷房能力(kW)4.0
ルームエアコン CX-X407C2/S-W

主な特長

  1. ダブル温度・同時吹き分け気流システム 搭載
    「暑い」「寒い」を見分け、一人ひとりに快適な異なる温度の気流を同時に届ける。
  2. 業界トップの省エネ性を目指し、CS-WX407C2で、APF 7.6を達成
  3. 独自の快適暖房技術「エネチャージ」搭載

11年前の冷房能力4kWh、同区分機種との比較
機種名CS-WX407C211年前同区分機種
(CS-X406A2)
通年エネルギー消費効率(APF)7.65.5
期間消費電力量(kWh)9961457
年間電気代(円)*226,89239,339

11年前の同区分機種と比較した場合、期間消費電力量は、1457kWh → 996kWh と 461kWh 削減しています。


【省エネ性と快適性の向上】ダブル温度・同時吹き分け気流システム

従来、暖房時に「寒い」と感じている人に対しては、温風を届ける時間を長くし、一方、「暑い」と感じている人には温風を届ける時間を短く制御することで、ご家族の快適性を実現してきました。しかし、同一の温風を届ける時間で制御する方法では、暑いと感じている人は一時的にでも高い温風がくることで不快に感じたり、それまで快適に感じていた人は温風が来なくなった時に寒く感じたりすることがあります。
また、人の居ない空間にも同じ温度の温風を送るというムダがありしました。

このような問題を解決するためには、「寒い人と暑い人に対してそれぞれに異なる温度の気流を同時に届ける」必要があります。

ダブル温度気流制御技術とは

今回開発した世界初*3のダブル温度気流技術は、1台のエアコンに2つの異なった温度帯をもつ熱交換器を構成する「ダブル温度熱交換技術」と、その熱交換器で生み出された2つの異なった温度の気流を分流し、それぞれ異なった場所に適切な気流として届ける「ダブル温度気流制御技術」から生み出されています。

ダブル温度熱交換器技術

熱交換器と流量制御弁:暖房時、ダブル温度制御時のイメージ図

室内機の熱交換器において同時に異なった温度を実現するため、熱交換器を流れる冷媒の流路に流量制御弁を配置しました。

この流量制御弁の働きは、通常運転では熱交換器全体として最大限に効率が良くなるよう冷媒を制御し、熱交換器に異なった温度帯の領域が必要になった際(ダブル温度制御時)、この流量制御弁によりあたかも2台の熱交換器が搭載されているように、暖房時であれば、熱交換器正面上方から背面にかけて温度の高い領域に、正面下方は中温の領域となるよう制御されます。

このように、1台のエアコンにおいて異なる温度帯の領域を作るなど、熱交換器に求められる様々な制御を可能にした流量可変仕様の熱交換器は世界初*3の機構となります。

ダブル温度気流制御技術

温風(冷風)吹き出し口羽根構成のイメージ図

熱交換器で生成された2つの温度帯の気流を室内機内部で上方と下方に分離させ、複数の場所に異なった温度の気流を同時に吹き出す必要があるため、流体解析を駆使した開発を実施しました。

気流吹き出し口の上下方向への気流を制御する羽根は、上羽根と中羽根、下羽根の3枚構成とし、上下2段の吹き出し口とし、部屋の奥行き方向への気流を実現するため、中羽根を左右で分割され動作します。
また、左右方向への気流制御には、上下2段の吹き出し口にそれぞれ、左右に2ブロックに分割された左右羽根を設けています。

これらの羽根はそれぞれ独立した制御がなされ、あたかも4箇所の吹き出し口から異なった温度の気流を部屋の複数箇所に向け吹き出すことが可能になりました。

ダブル温度・同時吹き分け気流システムによる快適性と、省エネ性

部屋にいる人が感じる温冷感を温感センサーで検出され『快適』な時は、流量制御弁は動作せず、部屋にいる人の温冷感に差がある場合、流量制御弁が動作し、二種類の異なった温度の気流を生成し、通常の暖房運転(冷房運転)と同時に寒い(暑い)と感じている人に向け、高温風(冷風)をとどけることで異なった温冷感を感じている人も「快適」と感じることができるようになります。

また、同時に異なった場所へ異なった温度の気流が吹き分けられることで、人のいない方向に高温風(冷風)を吹き出すことがないだけでなく、ダブル温度・同時吹き分け気流により、お部屋全体としてエアコンの設定温度を下げることが可能になり、実環境における被験者評価においても従来に比べ約30%の省エネ効果があることが確認できました。

冷房時の運転イメージ

冷房時のイメージ図

冷房時、寒く感じている人には弱冷風を届けることでやさしく冷房し、暑く感じている人には、低めの冷風を同時に届けることで、しっかり冷房を実現します。

暖房時の運転イメージ

暖房時のイメージ図

暖房時、暑く関している人には中温風を届けることでやさしく暖房し、寒く感じている人には高温風を同時に届けることで、しっかり暖房を実現します。


【省エネ要素技術】新エネチャージシステム

エネチャージのイメージ図

エネチャージは、暖房運転時に圧縮機からの廃熱を蓄熱ユニットに回収し、室外熱交換器に付く霜を溶かす際の熱エネルギーとして除霜運転に利用されており、暖房運転を継続しながらの除霜運転が可能なため、室温の低下が抑制できるシステムです。
※除霜運転時、室内温度の低下を1~2℃程度に抑えようとした場合、約500~600Wの電気ヒーターが必要になります。

今までのエネチャージシステムに対し、以下のような改良を加え、より多くの廃熱を回収することができるようになりました。

  • 蓄熱ユニットの配管を 溝無管から溝付管に変更し、蓄熱時の熱交換効率を約5%向上しました
  • 蓄熱材料の配合を見直し、蓄熱量を3%向上しました

【省エネ】室内機の省エネ要素技術

エアコン室内機の写真

《 熱交換器 》通風抵抗低減と局所伝熱強化
冷媒の流路パスの見直しと合わせ、流路配管に小径管を多用することで通風抵抗を低減しました。

《 大口径ファン 》送風効率の改善
大風量化のため、クロスフローファンの直径を115mmから、120mmに大きくすると共に、室内機の構成部品の配置を見直し、吸い込み風路や、熱交換器前面側の隙間を拡大。より多くの空気が効率よく吸い込まれるようにすると共に、吹き出し口に設けている左右羽根の取り付け方法の見直しをおこない、出口側の風路抵抗を低減しました。


【省エネ】室外機の省エネ要素技術

エアコン室外機の写真

《 圧縮機起動回路 》インバーター効率改善
運転時間の長い中低負荷領域で回路損失を低減できるインバーター回路と、過変調制御方式のモーター駆動制御回路の導入により、モーター電流の最小化及び、PWMスイッチング回数低減による効率化を実現しました。

《 送風回路 》通風抵抗の低減
室外機のシャーシを新たに開発し、風路面積の拡大による通風抵抗の低減と、ファンの大口径化による大風量化により、必要動力の削減、高効率化を実現しました。


【省資源・リサイクル性】

  • 省資源性
    樹脂部品においては、大物部品成型で発生する捨て材や、不良となった部品を破砕し、他の小物部品材料として再利用しています。
  • リサイクル性
    1. リサイクル可能率 : 全社的に高循環型商品づくりに取り組み、「パナソニック製品環境アセスメント」に基づき事前評価を実施。リサイクル可能率については、製品本体85%以上を達成。
    2. リサイクル材料の利用 : 家電リサイクルプラントから回収した使用済みプラスチックを回収し、異物除去・洗浄により原材料へ還元。概観で発生する黒点の反射や吸収をおこなう顔料の改善を図ることにより、室内機の樹脂部品にリサイクル材料を採用。( パナソニックの資源循環アプライアンス社における再生樹脂活用の拡大 )

《 文中注記 》

  1. *1:JIS C 9612(2013)ルームエアコンディショナに準拠
  2. *2:公益社団法人全国家庭電気製品公正取引協議会発行の「家公協 第13-120号通達 平成26年4月28日」に基づく 目安単価(円/kWh)1kWh当り27円で算出。
  3. *3:温度の異なる2つの温風を作り、同時に吹き分け快適性と省エネ性の向上を実現


掲載させて頂いている内容は、それぞれ省エネ大賞受賞時のものです。
既に生産・販売が終了している商品や、仕様変更、価格改定、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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