パナソニックの家庭用燃料電池は、発電しながらお湯をつくるコージェネレーションシステムで、2009年の発売以来、累計15万台(2018年12月末)を出荷させていただいた他、脱炭素社会の先頭を走る欧州にも出荷を始めています。


イラスト:家庭用燃料電池が都市ガスやLPガスを燃料として電気とお湯を作る概要
発電しながらお湯をつくる 家庭用燃料電池コージェネレーションシステム

家庭用燃料電池の仕組みと特長(都市ガスを燃料として利用した場合)

家庭用燃料電池では、水素を燃料として利用していますが、既存の都市ガスなどのインフラが利用できるよう、都市ガスなどの天然ガスを一次燃料として供給しています。

供給された都市ガスを家庭用燃料電池内にある燃料処理器で、水蒸気改質法により水素を製造します。

燃料処理器の中では、都市ガス(メタン [CH4] )に水 [2H2O] を加え、燃料処理器により水素リッチガス [4H2] と、変性浄化された二酸化炭素 [CO2] が生成されます。

生成された水素リッチガス [H2] は、発電をおこなう「スタック」の燃料極(-)で電子 [2e-] を放し水素イオン [2H+] に変化。燃料極(-)から空気極(+)へ電子を流すことで電気が発生(発電)します。

電気的に不安定な水素イオン [2H+] は、安定しようとし、スタックの空気極(+)で電子 [2e-] を取り込み、その際、空気中の酸素 [1/2O2] と反応し、水 [H2O] が生成され「熱」が発生します。

また、スタックでの発電時に水素イオンと酸素が反応し発生する「熱」でお湯を沸かすことで、ご家庭における給湯や床暖房として利用することができます。

このように、家庭用燃料電池では、発電により発生する「電力」と「給湯」を利用するコージェネレーションシステムとすることで、都市ガスから得たエネルギーを無駄なくご家庭で利用できるようになります。

パナソニックの家庭用燃料電池(2019モデル 都市ガス向け※1)では、発電効率:40.0%(LHV) 熱回収効率:57.0%(LHV) で、定格総合効率は97%(LHV) となります。

なお、都市ガス等の化石燃料を一次燃料として使っている家庭用燃料電池は、CO2が発生しますが、化石燃料を燃やしていないため、ガス給湯暖房機を使用した場合と比較すると、CO2の排出量を年間で約1.4トン削減※2※3できます。

純水素燃料電池への進化

ご家庭では、「電気」と「お湯」を利用するコージェネレーションシステムでの普及が進んでいますが、「お湯」の需要が少ない商業施設等では「電気」のみを効率よく発生させる燃料電池の需要が見込まれます。

イメージ図:純水素燃料電池の構成

パナソニックでは、水素ステーションの近傍や、水素を直接供給可能で、お湯を必要としない事業所・店舗向けの純水素燃料電池の開発に取り組んでいます。 純水素燃料電池は、水素から直接発電するため発電効率が高く、水素を製造するための「燃料処理器」や「貯湯タンク」が不要になります。
このように発電システムとして特化することでシステムが簡素化、小型化でき、量産による低コスト化も期待できます。

また、純水素燃料電池は、一次燃料として水素を供給するため、CO2が発生しない、クリーンな発電システムです。

将来に向けた純水素燃料電池の実証試験

パナソニックでは、純水素燃料電池の実機による実証試験を実施しています。

ゆめソーラー館やまなし

写真:ゆめソーラー館やまなしの外観と、実証中の燃料電池

太陽光パネルで発電した電力を元に、水電解水素製造装置により水素を製造し、純水素燃料電池による発電電力を施設内に供給中です。

水素ステーション(静岡)

写真:水素ステーション静岡の外観と、実証中の燃料電池

水素ステーションの水素を燃料とし、純水素燃料電池により発電した電力を水素ステーションの事務所へ供給中です。


  1. ※1. LPガス向け:発電効率:39.0%(LHV)、熱回収効率:58.0%(LHV)、定格総合効率:97%
  2. ※2. LPガス向け:約1.0トン
  3. ※3. 試算条件
    1. CO2排出係数/都市ガス:2.29kg-CO2/m3(ガス会社様データ)、LPガス:3.00kg-CO2/kg(日本LPガス協会データ)、 電気:0.65kg-CO2/kWh(「地球温暖化対策計画(平成28年5月)」における2013年度火力平均係数)
    2. 年間負荷/給湯:16.2GJ、風呂保温:1.3GJ、冷房:8.7GJ、床暖房:10.8GJ、エアコン暖房:2.9GJ、調理:2.2GJ、照明他:16.1GJ (戸建(延床面積120m2)、4人家族を想定)
    3. 電力需要/ガス温水床暖房所有のガス・電気併用住宅の電気消費量:5,714kWh/年
    4. 使用機器/従来システム:ガス給湯暖房機、ガス温水床暖房(居間)、ガスコンロ、居間以外の暖房および冷房は電気エアコンを使用 /エネファーム:エネファーム、ガス温水床暖房(居間)、ガスコンロ、居間以外の暖房および冷房は電気エアコンを使用
  4. ※ 数値は四捨五入しているため、合計が一致しない場合があります。

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