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5章 肌にピタッとフィット。[全方位フロートヘッド]

5章 肌にピタッとフィット。[全方位フロートヘッド]


前回、少し話が出た『全方位フロートヘッド』。
今回は、前後左右上下に自在に動いて
肌に密着する、この不思議なヘッドについて
詳しく伺います。

 
     
  剃り味は「密着度」できまる。

リニアスムーサー
初代「ラムダッシュ」
最新型「ラムダッシュ」
 

 
   
 

電気シェーバー50年の歴史を振り返ってみると、それは、いかに深く剃るか、あるいは早く剃るかといった「剃り味の追求」だったといえます。そのために、刃の開発に心血が注がれましたが、もうひとつ大きな課題となっていたのが、「刃と肌との密着度」。どんなにスパッと切れる刃であっても、その刃が肌にちょうどいい角度と圧力で押しつけられなくては、ヒゲはきれいに剃れません。

   
奥瀬 2001年の『リニアスムーサー』の頃は、モータがヘッドの中に収められていなかったので、フロートしたヘッドの動きもかなり制限されたものでした。でも、モータをヘッド内に収め、全方位フロートヘッドが採用された初代『ラムダッシュ』からは、ヘッドの動きは格段に進化しました。
   
若林 最新型の『ラムダッシュ』では、その全方位フロートヘッドにさらなる画期的な改革がなされました。首振りの支点をヘッドの中に収めたのです。
   
森 確かに、最新型は初代に比べて肌にピッタリついて来る感じがしますが、これは支点の移動によるものだと?
   
奥瀬 そうです。初代『ラムダッシュ』のヘッドの動きは左右最大±17°ですが、最新型『ラムダッシュ』では左右最大±14°。数値的には初代『ラムダッシュ』の方が左右に大きく振れるんです。にもかかわらず、最新型『ラムダッシュ』の方が、ヘッドは肌にピッタリと追随していく。その秘密を、開発を担当した岩崎重左ェ門から聞いてみてください。
   
  全方位フロートヘッドの原理は、掃除機のノズル。
 
 
   
電気掃除機がゴミを吸い取ろうとするときに、床面とノズルの間に隙間があると吸引力はガクンと落ちてしまいます。そこで、掃除機のノズルは支点を中心に前後左右上下に自在に動いて、常に床面に密着するように設計されています。電気シェーバーのヘッドも、肌と刃の間に隙間があると深剃りができなくなります。そこで、常に肌と刃が密着するように設計されたのが、最新型『ラムダッシュ』の全方位フロートヘッドなのです。
   
森 初代『ラムダッシュ』と最新型『ラムダッシュ』の違いは、首振りの支点の位置だそうですね。
   
岩崎 例えば、掃除機のノズルが極端に分厚くて、吸い取り口から支点まで離れていたとしたら、ノズルが不安定で床面に密着させるには必要以上に力を使わなければなりませんね。でも、ノズルを薄くして、吸い取り口から支点を近くすると適度な力でスッと密着させることができる。
   
  支点の位置の違い
   
  いわばこれが、初代『ラムダッシュ』と最新型『ラムダッシュ』の全方位フロートヘッドの違い。刃面と支点が近い最新型『ラムダッシュ』は、肌にピッタリと密着して動くんです。支点の位置の違いで、これほどもヘッドの動きが変わります。
   
森 なるほど、最新型『ラムダッシュ』のヘッドは、手首をこねくり回さなくても肌の凹凸にピッタリフィットして動いてくれますね。
   
岩崎 そうなんです。この「密着度」を違う視点でみると「常に最適の角度で刃を肌に触れさせることができる」ともいえるのです。支点が刃面から離れていると、グリップの角度によっては刃と肌の間に隙間ができたりします。でも最新型『ラムダッシュ』では、このような隙間はできません。手首をこねくり回したりしなくても、常に最も効果的にヒゲが剃れる90°で、刃を肌に当てることができるのです。
   
  フロートヘッドの動き
   
森 読者の皆さんにも、ぜひ店頭でこのヘッドの動きの違いを確かめていただきたいものですね。ところで、支点がこんなところにあるのが不思議でしょうがないんですが、どんなしくみになっているんですか?
   
岩崎 よくぞ聞いてくれました(笑)。
   


掃除機のヘッドは、支店を中心に前後左右上下に自在に動く

 

技術開発グループ・副長の岩崎重左エ門さん

  新機構誕生のヒントは、ブランコにあった。

森さんブランコに乗る
ブランコ機構にモータをのせて

 
   
  岩崎さんは、紙や樹脂で原理模型をいくつも製作し、実際の動きを評価していきました。両手両足の指にも余るような数の模型の中から、たったひとつのモデルが残りました。それが、現在『ラムダッシュ』に搭載されている"ブランコ機構"なのです。
   
森 この機構はホントにブランコみたいですよね。若い人は知らないかもしれないけれど、高度成長期の70年代に子ども時代を過ごしたボクなんかには懐かしいブランコ。子供のいる家の庭によく置いてありましたね。
   
岩崎 このブランコの動きが実に安定していて、いいんです。みごとにスイングしてくれる。特に左右の動きは、この機構のおかげで実にスムースになりましたね。このブランコ機構をジャイロの中心に据えてヘッドを動かすことで、大きなスイングを実現しながら、支点をヘッドの中まで上げることができたのです。
   
森 いつごろからこの機構の構想をお持ちだったんですか?
   
岩崎 実は、50周年記念モデルの構想が持ち上がった2003年くらいに着想していたんです。ただ、この機構を実際に使用するには、大きなハードルがあったんです。ヘッド内で支点を上げるためには、よりコンパクトにヘッド内に収納できるモータが生まれる必要があった。前回の取材で聞いていただいたように、第4世代のリニアモータが、やっとその高いハードルを超えてくれたんです。
   
森 まさに技術と技術の協奏ですね。
   
  サスペンションが、適度な圧力をキープ。  
 
   
  みなさん、ヒゲを剃っているとき、ヘンな生え方をしているヒゲを見つけたりしたら、意地になって電気シェーバーを肌に押し当てたりしていませんか?無理な力が加わると、外刃の細かな穴の内側まで肌が食い込んで、角質まで剃ってしまい、ヒゲ剃り負けの原因となったりします。全方位フロートヘッドには、押し付けると沈み込むサスペンションが組み込まれていて、使う人がグリップに力を入れすぎたとしても、常に均等で適度な圧力で刃を肌に触れさせるという役割も持っています。この機能が、「肌にやさしい剃り味」を生み出すのに大いに役立っているのです。
   
岩崎 いいサスペンションを搭載したクルマに乗っていると道路の凹凸を感じることなく快適な気分でいられますよね。それはサスペンションが凹凸を吸収して、クルマを常に一定の状態に保ってくれているから。シェーバーのサスペンションも、常に適度な圧力で刃を肌に密着させ、快適な髭剃りを実現するのです。
   
森 なるほど。これは確かに「しっかり剃れて、しかも肌にやさしい」感じがしますね。
   

 

ブランコ機構

  さまざまなところに生体科学研究室のデータが活かされている。  
 
   
  第1話でご紹介した『生体化学研究室』。ここで得られたさまざまなデータが、フロートヘッドの開発や製品デザインに活かされています。例えば、肌への押し付け圧に関しては、肌にシワが寄らない程度の200グラム〜300グラムが適切であるというデータがありました。そこで、適切な圧力になるようにフロートヘッドのクッションを調整したのです。また、どんな持ち方をしても適切な90度という角度で刃を肌に当てられるようにヘッドの傾斜角を設定。少ない負担でキレイに剃れるデザインをめざしています。
   
岩崎 モータや刃のチームの技術力や生体科学研究室のデータなど、社内のさまざまなスタッフのパワーが凝縮されて、この不思議なヘッドが誕生したというわけです。
   
森 まさに人と技術とデータが、いいバランスでひとつになって、響きあって、モノが生まれたという感じですね。
   
岩崎 あと、従来は2つ必要だった充電池がひとつで済むようになって、ずいぶんデザイン的にスリム化ができたんです。私たちには、安全カミソリへの憧れがありますが、このスリム化でデザイン的にも安全カミソリのフォルムに近づけたと思っています。それは、カタチだけでなく握りやすさという機能性も備えているのです。スリム化の際にもっと軽量化することも可能だったんですが、「高級感を与えるには適度な重さが必要」という生体科学研究室のデータを基にこの重量に決めました。きっと持ったときに、なんともいえない所有感というか愛着を感じてもらえる重さになっているはずです。
   
森 確かに、「ボクのギア」みたいな気分が生まれてくるから不思議ですね。
   
若林 さあ、いかがでした?いろんなテクノロジーやデータを活かしながら生み出された全方位フロートヘッド。まさにひとりひとりのものづくりスピリッツがひとつになってできた結晶ですね。
   
奥瀬 たかがヒゲ剃り、されどヒゲ剃り。男たちのヒゲに対する美意識が、こんなこだわりの電気シェーバーを誕生させたのです。
   

安全カミソリのシェープに近いラムダッシュ
 
適度な重さが愛着へとつながります

 

 
森

幼い頃から機械の分解が大好きだったという岩崎さん。彼の頭の中は、常に「刃と肌との密着度をもっと高くするためのアイデア」でいっぱいのようです。そのアイデアは次の開発に必ずや活かされることでしょう。
 
さて、次回は『ラムダッシュ』の高精度を支える製造工程をリポートしたいと思います。ご期待ください。

 
 
岩崎さん
 

リニアモータの振動はパワードリル並


ストロークが逆

なにも男性に限ったことではありません。女性にもヒゲが生えることがあるのです。ヒゲは、男性ホルモンの影響によって生えてきますが、女性の体内にもわずかですが男性ホルモンがあります。ですから、この男性ホルモンを多く持っている女性にはヒゲが生えても不思議ではないのです。ホルモンバランスの崩れから生えてくる可能性だってあります。

《出典》フェザー安全剃刀株式会社

   

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