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※過去に掲載された記事になります。内容は公開時のものであり、最新の情報とは異なる場合がございます。

世界の授業を変える!電子「白板」 〜エリートパナボード〜

  • プロローグ : 
電子黒板、いまむかし
  • 前編 : これが最先端電子黒板だ!
  • 後編 : 世界に挑戦するキーテクノロジー

2010年11月30日公開

取材・文 / 田中実典 (たなかみのり)

プロローグ : 電子黒板、いまむかし

皆さん、こんにちは。ライターの田中実典と申します。イズムの取材は、換気扇に関する話題を紹介した『換気に感極まれり!』以来となります。

イズム編集部からの久しぶりの依頼は、最新の「電子黒板」の取材。電子黒板といえば、ホワイトボードに書かれた内容がスキャンされプリントアウトされる、といったものを思い浮かべます。私はフリーの身のため、自分でホワイトボードや電子黒板は持っていませんが、打ち合わせなどで得意先を訪れた時などに電子黒板を使わせてもらうことはたまにあります。白熱した会議での板書がそのままプリントされるので、ノートに書き写したものに比べ、議論の現場の迫力がそのまま残せる感じがします。

2010年春から夏にかけて日本、欧米、ほか世界各地で発売されたパナソニックの最新モデルは、「スキャンしてプリント」というところから、さらに進化しており、ビジネスシーンはもとより、教育の場で大好評を博しているのだとか。

どんなスーパー電子黒板に出会えるのか、期待を胸に、私は一路、九州へと向かったのでした。

電子黒板との遭遇

訪れたのは、 博多区内にあるパナソニック システムネットワークス株式会社の福岡事業所。そこでお会いしたのはこちらのお三方です。

斉藤 武靖 (さいとう たけやす)

パナソニック システムネットワークス株式会社
イメージングビジネスユニット 企画グループ
チームリーダー

谷水 弘実 (たにみず ひろみ)

パナソニック システムネットワークス株式会社
イメージングビジネスユニット イメージングシステムビジネスグループ 主任技師

谷 篤史 (たに あつし)

パナソニック株式会社 デザインカンパニー
AVCネットワークデザイン分野 AVCN第4開発グループ 主任意匠技師

そして、目の前に据えられている黒板ならぬ白板、これが今回取材させてもらう最新モデルです!

エリートパナボード 写真

まず目に入るのは、ボード面の上から伸びるアーム。のぞきこんでみると、ボード面と向き合う形でプロジェクターがセットされています。ここからパソコンの画面を投射するわけですね。プロジェクターとボードが一体化しているので、これなら準備も簡単。学校の授業で使う場合、例えば最前列のお子さんの机の上にプロジェクターを載せて、配線をして・・・といった手間が一切不要なわけです。また、ボード面のすぐ上の方から投射するため、人の影が投射画面を遮りにくいという点もメリットだそうです。

そして、この手の機材にしては思いのほか、丸みを帯びてスッキリとした外観。意外にもボタン類はほとんど見あたりませんね。

エリートパナボード 写真

実は四半世紀前から!電子黒板開発の歴史

最初にお話をうかがったのは、商品企画を担当する斉藤さん。

「まずは簡単に、当社の電子黒板開発の歴史を振り返ってみますね」

斉藤さんによると、パナソニックが電子黒板第一号を発売したのは1985年、今から四半世紀も前のことになります。ボード面に書いた文字などを画面ごとスキャンする機能はこの時から持っており、感熱紙にプリントするタイプだったそうです。

パナソニックの歴代の電子黒板 写真

その後、「会議の最中、もしくは会議後にメモを取る手間が省ける」というメリットが徐々に伝わり、世界中でヒット商品に。年々進化を重ね、普通紙プリントへの対応やPCとの連動など機能も進歩していくなか、パナソニックはグローバル規模で多くの電子黒板を提供するまでに成長したのでした。

パナボード グローバル市場 出荷数

ここで、斉藤さんが面白いことを教えてくれました。電子黒板はただの板にあらず、ブレーンストーミングなどに最適な「コミュニケーションツール」である、ということ。みんながああでもないこうでもないと意見を戦わせながら板書した結果をプリントして個々で見直すことで、問題点や合意点をスムーズに共有できる。これがいわば日本発のビジネススタイルとして、世界に広まっていったわけです。

インタラクティブタイプとは?

初代電子黒板からちょうど25年後となる2010年に登場した最新型が、この「エリートパナボードUB-T880」です。一見、従来通りの電子黒板に見えますが、実はこれまでになかった様々な機能が追加されています。今回皆さんにご紹介するのは、主に学校 に導入されているタイプで、海外では「インタラクティブ・ホワイトボード」と呼ばれています。

インタラクティブタイプの電子黒板とは・・・
インタラクティブとは、「双方向の」「対話型の」といった意味を持つ言葉です。インタラクティブタイプの電子黒板の場合、ボード面に文字を書くことはもちろん、パソコン画面をボード上で操作できたり、逆に書いた文字をリアルタイムにパソコン表示したり、双方向で操作が可能なことから、「インタラクティブ」と呼ばれるそうです。

エリートパナボード 特長紹介

これらの機能により、従来の黒板を使用する授業スタイルと比べ格段に豊富な情報を、印象的に示していくことができます。もちろん、インターネット画面の表示や動画の再生もOK。こうなると、私にとってはお馴染みの、いわゆるアナログの黒板とチョークを駆使した授業とは視覚的にも聴覚的にもガラリと雰囲気が違うものになるはず。そう、いまや教育シーンでもいかに賢くIT技術を使いこなすか、の時代なのです。

「昨今、日本に限らず世界各地の教育の場で重要視され始めているのが、ICT (Information and Communication Technology) 教育なんです。ICTは、日本では一般的に『情報通信技術』と呼ばれますが、教育分野においては『情報コミュニケーション技術』と訳されています。

日本の場合、数年前から、文部科学省がICTを活用した教育の必要性を強く指摘しています。つまり、子どもの興味を喚起し、わかりやすい授業で学力向上を図るとともに、子ども達自身のICT活用能力を高めることが求められているのです。こういった流れの中、パソコンと連動させてインタラクティブな使い方ができる電子黒板は、授業に欠かせないツールになりつつあるのです」

UB-T880のスゴイところは・・・

「今回の新製品を開発するにあたり、お客様、つまり学校の先生方から、さまざまな意見をうかがいました。そのときにあがってきた声がこちらです」

従来モデルに対する要望
こうした声を受けて、UB-T880はコレを実現!
エリートパナボード 改善点

そうか、そもそも今までのインタラクティブタイプの電子黒板って、一人でしか書けないものだったんですね。それに先生の中にはIT機器に馴染みの無い方もいらっしゃる。6歳ぐらいの子どもから大人まで、ITスキルとは関係なく使える操作性を目指すとなれば、かなりモノづくりのハードルが上がってくるのではないでしょうか。

果たして、この新たな電子黒板の実力やいかに?詳しくは次章からお伝えしていきたいと思います!

前編 : これが最先端電子黒板だ! へつづく