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パナソニック・ホーム 現在のページは、isM トップ > の中の離れていても、見えるもの。 〜ネットワークカメラ〜 > の中の第1章 家族と幼稚園が近くなった!のページです。

※過去に掲載された記事になります。内容は公開時のものであり、最新の情報とは異なる場合がございます。

01 家族と幼稚園が近くなった! ネットワークカメラ/離れていても、見えるもの。
   

淡水幼稚園
淡水幼稚園の子供たち
人気幼稚園へ行く
青い空が広がる気持ちのいい朝。私はネットワークカメラでライブ中継をしている福岡市博多区にある淡水幼稚園を訪ねました。設立は昭和30年というから、なんと約半世紀の歴史をもつ幼稚園なのです。通う園児は現在約400人。なんでも願書を受け取るのに、前の晩から並ぶほどの人気の幼稚園だそう。
「HAPPY GATE」と名づけられた門を入るとすぐに、六角形の可愛らしいログハウスが建っていて、お母さんたちが出たり入ったりしていました。のぞいてみると、ログハウスの大きな窓から真剣なまなざしで園内を見つめています。入園希望者の見学なわけです。
「ひゃぁー。やっぱすごい人気やね。これは取材しがいがあるねぇ」と、なんだか好奇心が湧いてきました。
「おはようございます!」。次々と元気な声と笑顔で出迎えてくれる先生たち。挨拶ってこういう風にするものだったって、ちょっと目の覚めるようなココチになりました。

 
さて、ここ淡水幼稚園には、4台のネットワークカメラが導入されています。幼稚園のホームページから、教室や園庭など8箇所の様子を見ることができます。中継の時間割に従って、先生がカメラの設置場所を変えてゆくのです。4台のネットワークカメラをよく使いこなされているという印象を受けました。お母さんたちは「見たい部屋の時間」になると、パソコンやケータイから指定のURLにアクセス。ご両親にだけ配られたIDとパスワードを入力すると、画面に子どもたちの映像が映し出されるという仕組みです。

ネットワークカメラのブラウザ画面
淡水幼稚園のホームページから見ることができる中継画面。
(ただし、ID・パスワードを与えられた保護者のみ見ることができます。)
 
 
ネットワークカメラからうまれる会話
 
淡水幼稚園内の子供たち 淡水幼稚園内の子供たち 淡水幼稚園内の子供たち
まず、子どもたちの声を聞きたいと思い、教室を回ってみました。
壁一面元気色のクレヨン画。懐かしい靴箱の風景。走り回る子どもたち。教室のあちこちから、歌や歓声がこだまする元気な園内。そんなにぎやかな教室の中で、いかめしくもなく、違和感もなく、あのネットワークカメラが空気のようになじんでいます。
カメラに映っていても先生や子どもたちは一向にお構いなし。あふれんばかりの笑顔でお遊戯をしたり、挨拶をしたりと、とても自然です。「カメラに映っているの知ってる?」と聞くと、どの教室でも3分の2以上の子どもたちが「知ってる!」と勢いよく手を挙げます。「お母さんが見てる」と答える子もいたり、「宮崎のおばあちゃんが見てくれた」や「僕んちは長崎〜」などなど、カメラを見る家族や親戚のことを聞くと、教室は小鳥が一斉に鳴き出したかと思うような騒ぎです。
ネットワークカメラの存在は、威圧感なく自然な形で、教室になじんでいる。
淡水幼稚園内に設置されているネットワークカメラ
園内のナビゲート役をつとめてくださった安部先生が、こんな話を聞かせてくれました。
「大人もそうかもしれませんが、子どもたちも、家族と一緒の時とお友だちと一緒の時とでは違う表情をみせるんです。普段見ることができない我が子の表情が発見できることで、ご両親はとっても幸せなんですね。お家では無口なお子さんが、幼稚園でははしゃいでいたりして、お母さんから『安心しました〜』なんて言われると、先生たちが『え?お家では静かなんですか?』なんて(笑)。 他にも、『うちは一人っ子で心配していましたが、中継を見て安心しました』とか、お母さんたちが気さくに先生たちに話しかけてくださるようになりました」と、安部先生はとても嬉しそうです。
時には、「先生、ご飯食べるの早いですねー」とお母さんから声かけられて、思わず苦笑いしたという先生もいらっしゃるとかで、お母さんたちと先生たちの間に、自然な会話が生まれています。
「参観日もあるけれど、そこでは子どもたちは緊張もあって、またいつもとは違うんです。淡水幼稚園ではカメラだけではなく、普段の様子をビデオに撮ってお貸ししたりもしています。けれども、その時その瞬間の子どもの姿を映すネットワークカメラがあることで、親と子、ご家族と幼稚園が、とても近くなったと感じています」と安部先生はとっても楽しそうに話してくださいました。

  淡水幼稚園 安部先生
「親と子、家族と幼稚園が、ネットワークカメラでとても近くなった」と笑顔の安部先生。
淡水幼稚園 安部先生

淡水幼稚園内の子供たち
教室を見て回った後、広い運動場が一望に見渡せる光いっぱいの職員室で、豊田順 園長先生と奥さまの豊田幸重 副園長先生がお二人そろって取材に対応してくださいました。さて、早速いくつかの質問をしてみることに…。
 
 
導入のきっかけ

淡水幼稚園 豊田順 園長先生
取材・文: 岩井 美樹
純粋な子どもたちに混じりけのない気持ちで接したいと、豊田順 園長先生。
 
淡水幼稚園 豊田幸重 副園長先生  
コンセントがあれば何処でも設置できる手軽さを「まるでアイロンのようよね」と主婦の視点で話す豊田幸重 副園長先生。
 
淡水幼稚園にネットワークカメラがやってきたのは2002年の1月頃。2年前の当時は、なんと西日本初!の導入だったという話に、私は目をまん丸くしました。へぇー、この目の前にいるお二人が、どんな理由からそんな早い時期にすばやい判断をされたのかしら。ITにはかなり詳しかったのですか?と聞いても、「いえ、さっぱり。やっと今、勉強をし始めたところです」と園長先生がほのぼの笑顔で返答されます。じゃあ、ネットワークカメラを選んだ理由は?すると、こんな言葉が返ってきました。「決めたのは、あの事件がきっかけです」。大阪の小学校で起きた児童殺傷事件・・・。忘れ難いつらい事件です。なるほど、最初は「防犯」からカメラの検討に入られたんですね。
「私たちは大切なお子さんをあずかっているのだから、ネットワークカメラを通して、どうぞ様子をご覧になってください、ってね。そうしてみんなの目がたくさんあれば、防犯にもつながると思いました」と幸重先生は当時を振り返ります。
「ネットワークカメラの検討をしていたころ、今は親になったうちの教え子が、アメリカからの里帰り中に、自分の子どもと一緒に訪ねてきてくれたんです。カメラの話をしたら、『アメリカでは構内や教室のカメラは当たり前。みんなインターネットを通して見ているのよ、学校の先生さえも親は信じていないから』なんて言うんです。驚きました。」教え子の言葉にカルチャーショックを受けた幸重先生。

 
アメリカでは、明らかに「監視」の目的で、学校や幼稚園にカメラが設置されていることが多いようです。でも幼稚園にカメラ、となると日本では抵抗もあったのではないですか?と訊ねる私に幸重先生は、「たしかに若い女性の先生は嫌がってました。『覗かれているみたい』とか『緊張する』とか言ってね。そこで私は言ったんです。わたしたちは誰にでも見せられるすばらしい教育をしているのだから、ネットワークカメラで見せてあげましょうよ、って。みんなすぐそういう気持ちに切り換わりましたよ」と、きらきらと輝く目で話してくれました。なるほど、ここで先生たちは、本来あった「監視」の意味をさらに超えて、教育者の視点からネットワークカメラを捉えるようになられたのです。その伸びやかな発想…、感心しました。

 
淡水幼稚園 豊田順 園長先生
ネットワークカメラ導入時はテレビ取材も多く、IT幼稚園といわれた。「ITそのもののことは分からなかったんですよ」と園長先生は笑う。
   
   

淡水幼稚園の先生
淡水幼稚園の先生 淡水幼稚園の先生
魅力まで写してる!!
この取材の最中、不思議に感じたことがありました。先生たちがとにかく嬉しそうに話してくれるのです。なぜでしょう? 「監視カメラ」なんて思っていたら、こんな笑顔は絶対できっこありません。幸重先生にネットワークカメラの魅力をたずねてみます。
「このカメラはね。マジックミラーみたいに、子どもたちには気づかれずに子どもたちの自然な姿を映し出してくれるの。このことにメリットがあるとすぐに分かったんです」
   
幸重先生のお話は、育児方針に対する自信にあふれています。
「知識より知恵。知能や教育より体力や経験。運動会の司会や発表会のお面、小道具作りなど、子どもたちにできることは子どもたちにさせる。みんなで一生懸命作れば、達成感がある。淡水幼稚園にはきれいな衣装の派手なお遊戯会もなければ、親の会もないけれど、子どもたちはちゃんと体験から学んでいくんです。そんな姿をぜひ、ありのままの姿で見ていただきたいですね」。幸重先生のふっくらとした手が表情を持って動きます。
「君子の交わりは、淡き水の如し」という論語に由来し、「純粋な子どもたちに、損得のない、混じることのない淡水のごとき気持ちで育てたい」と園長先生のお父様が開園された淡水幼稚園。先生方のお話や、子どもたちの様子を見て、この園の育児方針には共感を覚えずにはいられませんでした。
自然な子どもたちの姿を映し出すネットワークカメラは、子どもたちの元気を映しながら、それを見守り、育てる、園の姿勢や魅力をも映し出しているのです。「私たちは誰にでも見せられるすばらしい教育をしているのだから、ネットワークカメラで見せてあげよう」という、幸重先生の言葉が思い起こされます。
この春、淡水幼稚園にはネットワークカメラがまた新しく増えることになりました。1階に加えて2階の中継も始められるように、ようやく園内の工事を終わらせて、入園する園児たちを待っているのです。

 
淡水幼稚園 豊田幸重 副園長先生
ネットワークカメラを付けてからは、「すばらしい保育の姿をみんなに見せてあげよう」という思いに変わったと幸重先生。
 
 
ワイワイ!ライブカメラ
では、お母さんたちはネットワークカメラをどう思っているのでしょうか。お迎えに現れた二人のお母さんにインタビューしてみました。
ネットワークカメラ暦1年になるA本さんとパソコン初心者のT松さん、お二人との会話をお届けします。(^-^)

A本さん
「我が子のライブ中継だから、見ていて楽しいよね」
T松さん
「うん。幼稚園でこんなことをしているよって、子どもから毎日、話では聞いていてもね。自分たちで確認できるところが嬉しいよね」
「T松さんは、パソコンをはじめられたばかりということですよね」
T松さん
「はい、うちは自営なんですが、主人の職場に私が毎朝出かけて行って、夫婦二人で子どもの姿を見るのに、はまっています」
A本さん
「私も1年前、子どもが入園したての頃は毎日のように見てましたね」
「今は?」
A本さん
「今は月1回くらい、かな」
T松さん
「うちは今がピークだから、時間勝負の毎日ですよ(笑)。我が子のクラスの公開時間に一番乗りしたいから!」
A本さん
「カメラは一度に10人しか見れないから、つながるまで必死だよね」
T松さん
「そうそう、自分の子を見つけると、画面の真ん中に映るようにパンする・・・」
A本さん
「女の子なら中継の日は髪に分かりやすいリボンを付けさせたりして(笑)。でも自分が操作してる途中で、操作できる人が切り替わって他にパンしたりするよね。あー、主導権を取られたと思う!」
T松さん
「そう、あれはなぜ? 取り返さなくちゃと、私は一度アクセスを切って再挑戦するのよ(笑)」
A本さん
「私も同じことしたー」
「そんなことまでされてるんですね(笑)。最後にネットワークカメラにひとこといただけますか」
T松さん
「夫婦そろって、もう今が“ネットワークカメラ最盛期”です!」
A本さん
「ネットワークカメラがあるというだけで、親として安心感があることと、子どもが守られている感じがしますね」

園児のお母さんたち

園児のお母さんたち
園児のお母さんたち
子どもたちの姿を見て、納得。とにかく今はライブ中継を見て夫婦で盛り上がるのが楽しい、とお母さんたち。

 
園児のお母さんたち
※ちなみに後で聞いたら、カメラは主導権などはなくて、指令が出る順番に動くのだそうです。
実はこの会話、ノリノリなんです。実際にお聞かせしたいほど。そんだけ、お母さんたちは明るかった。淡水幼稚園の皆さんの話を聞いているうちに、私のネットワークカメラへの戸惑いやあいまいな印象、そしていやな感じはすっかり消えてしまっていました。
   

淡水幼稚園
淡水幼稚園では、きっかけは防犯目的での導入だったネットワークカメラも、今ではすっかりご家庭と幼稚園の新しいコミュニケーションをつくるカメラになっていました。先生や、子どもたち、お母さんたちに、これまでにはなかった深い思いや喜びがあることを知りました。
ここまでくると、のぼせもんの博多んもん(ま、「調子に乗りやすい博多の人」って意味)は、ネットワークカメラについてますます興味が湧いてきました。 「じゃ、次は開発した人たちに会いに行きましょ」というイズム編集部・工藤さんの強引な(!?)段取りにも、もう驚きませんよ。望むところです。
さぁ参りましょうか!

 

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