Panasonic ideas for life

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起動!人間力アシストスーツ 〜前編〜

発見者・時川真一 他の発見伝も見てみる これも松下!?発見伝〜アイデア商品〜 トップへ

こんにちは! イラストレーターの時川です。
いま僕は、大阪にある某大学の研究室へとやってきています。

ここでは、なにやら秘密の?「メカプロジェクト」が進行中らしい・・・。

研究室の扉を開ける時川氏

う〜〜〜む、メカってなんだろうね。テレビアニメで育った僕としては、ついついガ○ダムの世界なんかを想像しちゃうんだけど(笑)。

さて、ドキドキしながら部屋に入ってみると…。

「オオオオオオ〜〜〜ッ!!」

研究室全景。「ゴチャーッ!」

巨大メカが待ち受けていたわけではないが、そこにはまさしくSFアニメの1シーンのような光景が広がっていた。狭くむさ苦しい(失礼!)部屋ではあったが、机の上に無造作に置かれたいくつもの計測機器、なにかの基板、おびただしい量のコード類…。

そして、なんなんだ、これは!

「うわっ、カッコイイ! まさかモビルスーツ??? 」

「あはは、確かに僕らもSFメカは大好きですけどね。まぁ、試しに着てみて下さい」

まるでご本人がガ○ダムのようにたくましい植田さんにサポートされ、僕はそのスーツを着用することに。

「右腕を動かしてみてください」

と植田さん。僕は、比較的スッキリとして見える右腕を、グーッと曲げてみた。すると…。

「こいつ、動くぞ!」

スーツの動きを体験する時川氏のイラスト

右腕を動かしたとたん、まるで意識していなかったことが起こる。何本ものチューブがセットされた左手側が、何の力も入れていないのに、右腕と同じように曲がった!これは一体?

「実はこれ、『上肢リハビリ支援スーツ』といって、脳卒中で身体に片マヒが残った方のために開発したものなんです。時川さんが着ているのは、左半身マヒの方に使っていただくためのもの。健常な右腕の動きを検知し、同じ動作を空気圧制御の人工筋肉によって左腕に再現することができるんです」

なるほど、リハビリ用のスーツだったんですか!

日本人の傷病総患者数で上位に入る「脳卒中」。この病気で体の片側にマヒが起きた場合、このアシストスーツを使って、動かなくなった手足(上肢モデルだけでなく、下肢モデルを含め全身のモデルを研究中)に繰り返し積極的に動作の刺激を与え、機能回復を促していく…ということなのだ。

「これなら施設に頼らず、自宅でリハビリテーションを重ねることも可能で、患者さんの治すぞ!というモチベーションを高めるにも効果的なはずです」

実はこの「パワーアシスト」という発想は、もともとは工場や介護といった現場から生まれたもの。重い荷物を持ち上げたり、被介護者を抱き上げたりする際、その作業をする人自身が足腰を痛めたりしないよう、サポートしてくれる。そんな機器の研究開発が世界中で進められている。

このパワーアシストの考えをリハビリスーツとして応用する場合は、超人的なパワーで支える、というのではなく、人間が本来持っている力をほんの少しサポートする、といった力加減が求められるそうだ。僕が試したスーツも、左手が勝手に動くとはいえ、その力はわずかなものだ。

「あくまでもこれはリハビリのための機器。大切なのは、右と左を同時に動かすことだと言われています。ほんの少しのアシスト力でいいから、『左手はまだ動くよ』と脳に繰り返し働きかけることが大切なんです」

現在は、リハビリ用のアシストスーツとしての完成を第一目標として、素材やデザインを改良、より軽量化・スリム化を進めていっているとのこと。



リハビリアシストスーツ その原理 イラスト「健常側の腕の動きをセンサーが検知。スーツ背面に組み込まれた回路が、動作の信号を瞬時にマヒ側の人工筋肉に伝える。人工筋肉の制御が働き、動かない腕を動かす」

最新プロトタイプ(試作品)の動きを、動画で見てみよう!
(クリックで別ウィンドウが開きます)

他にもパワーアシストのアイデアを使い、こんな商品企画も同時に進んでいるのだそうだ。

歩けるが、筋力の衰えてしまった高齢者などの歩行をアシストするウォーキングシューズ「ビボット」。

実は、ここでご紹介した技術・商品開発は、植田さんを含め、たった3人の会社で開発されたものたちだ。

「会社って、松下電器ではないの??」 はい、違うんです。
次のページでは、3人の感動の(?)出会いや、会社立ち上げの経緯を紹介していこう!

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