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にぎりこぷしのエコの細道 松下の省エネ技術 第四回目 竹繊維スピーカ なんだのページ 竹でできたスピーカがひそかなエコを実現しつつあるらしい。いったいどんなエコの音色がきこえてくるのか、さあ、耳を澄ませてみよう!

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なんだ!? 竹繊維スピーカって!

耳を澄ませば、そこにスピーカ

スピーカといえば、そう、あの音が出ることでおなじみの、だれもが知ってるあのスピーカだ。カバーの内側に隠れているので、気づかないことも多いが、テレビやステレオなどのAV機器のみならず、パソコンや携帯電話、ゲーム機、目覚まし時計から車の音響システムまで、電気で音が出る場所にはもれなく登場する、ぼくらの生活にはなくてはならないアイテムである。ぼくの部屋を見回しても、いたるところにスピーカが潜んでいる。

部屋中にあふれるスピーカたち

そもそもスピーカってなんだ?

スピーカは、簡単にいえば、電気信号を音に変換する装置。そして、音とはすなわち、空気の振動である。どうしてスピーカから音が出てくるのか。スピーカの構造を勉強しておこう。

スピーカの仕組み アニメーション

左の図は、スピーカのしくみを模式的に表したもの。コイルに振動板を取り付け、固定された磁石にかぶせる。コイルに電流を流すと、フレミングの左手の法則に従って、前後方向への力が生まれる。この力は流れる電流の量によって強さが異なり、これによってコイルが前後に動き、連動している振動板もいっしょに動いて空気を振るわせ、それが音としてぼくらの耳に届く、というわけだ。

いったい竹繊維スピーカって

にぎりこぷし氏が思い浮かべる竹繊維スピーカ

2006年、パナソニック エレクトロニックデバイス株式会社(長い名前だね)は、同志社大学との産学連携共同プロジェクトにより、竹繊維スピーカの開発に成功した。さて、この竹繊維スピーカとは、どんなスピーカなのだろうか。

それでは、実際の竹繊維スピーカにご登場いただこう。

竹スピーカの集合写真「ジャジャーン」
伐採をこばむ針葉樹のイメージイラスト

なんか、ふつう……。ええと、どこが竹なのかというと、振動板なのだそう。この振動板というのは、一般的には北欧産針葉樹などの高級木材パルプだとかハイテク繊維でつくられているらしい。その振動板を、業界ではじめて超微細加工した竹繊維を活用し、竹繊維100%でつくったのが、この竹繊維スピーカ。ああ、なるほど、木材や化学繊維を豊富な天然素材の竹に置き換えることで、エコロジーってわけね。え? そんなに単純な話じゃない?

スピーカの肝、振動板!

「そーなの?」「えぇ、まぁ」

AV機器の音のよしあしについて、出力がどうだとか、アンプがどうしたとか、ウーファーがなんだ、なんてことがいわれるが、ひそかに重要な役割を果たしているのが、スピーカの振動板である。磁石とコイルによって生まれた力を、きれいな音として確実に伝えるためには、この振動板の材質がとても大切なのだ。

それじゃあ、その振動板にはどんな性質が求められるのか。

軽い振動板のイメージイラスト


まずは、軽い。重い体じゃキビキビ動けないのは、人間も振動板も同じ。振動板は軽いほうがいい。

硬い振動板のイメージイラスト


つぎに、硬い。きれいな音を出すためには、振動板がそのままの形をキープしたまま前後に動くのが理想。動きに合わせて波打ってしまうような素材では、音も変わってしまうのだ。

また、振動板の性能を評価する指標に「内部損失」と「音速」がある。

内部損失とは、簡単にいうと、音の響きにくさのこと。内部損失が大きいと、音が素材に吸収されて響かない。金属板を叩くとポーンと長く音が 響くけど、これは、内部損失が小さいということ。こういうように振動板自体が響いてしまうと、残響がどんどん重なっていって音が汚くなってしまう。振動板は内部損失が大きいほうがいいのだ。

また、音速とは、もちろん音の進むスピードのこと。振動板においては、素材の中を音が伝わる速さのことをいう。音速が高いと、振動板全体が一体として音を再現できるので、いい音が出る、ということになる。

そういう目に見えない話を持ち出されても困るんだけど

す、すごいぞ、竹繊維スピーカ

さて、これらの指標で、針葉樹を使った従来品と、竹繊維を使ったものを比較してみると、

針葉樹と竹繊維スピーカの性能比較図

おお、全ての項目で竹繊維が上回ってるじゃないですか! つまり、竹繊維スピーカは従来のスピーカよりも音がいい!ってことですよ、奥さん!! そう、実はもともと竹繊維スピーカは、エコロジーだけではなく、純粋にスピーカの音質を追求してつくられた製品なのだ。

竹だもの、やっぱりエコ

竹林写真

純粋に音質を追求したといっても、やっぱりこのスピーカ、とってもエコ。だって竹ですもの。

竹とは、イネ科の多年生常緑草本植物で……って、そんなこといってもよくわからないけど、見たことはあるでしょ、あの木とも草ともつかない背の高い植物。

あの細長い幹(稈・かん)は、地面に埋まった地下茎から伸びているのだが、なんとピーク時には1日に数十センチも成長するらしい。針葉樹が40〜60年の生育期間を要するのに対し、竹はなんと1年で十分な高さに成長してしまう。生後1〜4年の竹がいちばん品質が安定しているそうだ。しかも、切り倒しても、地下茎のあちこちからどんどんタケノコが出てきて、すぐに立派な竹に成長してしまうというのだから、こんなエコ的優等生な素材はないでしょう。

猛スピードで成長するタケノコ イメージイラスト

竹繊維スピーカで、耳も地球も幸せ

実は日本国内でスピーカをつくっているメーカーというのは意外に少ない。とくに、自動車、携帯電話、AV機器というスピーカの3分野すべてで高いシェアをもっているのはパナソニックだけだ。松下グループが幅広い分野の製品を扱っているということもあるし、他の家電メーカーでもそれ以外の業種でも、スピーカだけはパナソニック製というところは多いのだそうだ。

パナソニックのスピーカは、自動車用で約3割、携帯電話用で約5割の国内シェアをもつ。さらにスピーカ全体の世界シェアでも18%(堂々の1位!)をしめているという。だからこそ、スピーカの質(音)をとことん極めたいと思うのだろうし、竹繊維をスピーカに使うことで生まれるエコロジー効果もはかりしれないのだ。

そもそもパナソニックは輸出用スピーカからはじまったブランドである。「Panasonic」は「Pan(あまねく)」と「Sonic(音)」を組み合わせた造語で、「松下電器の音をあまねく世界中へ」という思いがこめられているそうだが、竹繊維スピーカは、美しい音のみならず、竹林を吹き抜けるような、エコのさわやかな風までも、あまねく世界中に届けてしまいそうだ。(おっと、きれいにまとめすぎた……)

さわやかな音 イメージイラスト

    竹繊維スピーカの中身はどうなってるの?
    詳しく知りたい人はこちらへどうぞ。
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