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計測のための機器の用語解説

C14(放射性炭素14)

収納品は、National Bureau of Standards(アメリカ)から頒布されている Contemporary Standard for Radiocarbon Dating Laboratories (蓚(しゅう)酸の形になっている)から作った CaCO3 で、10gずつ入っている。
放射能の値は、1950年において 14.5dpm/g of carbon または、 1.74dpm/g of CaCO3 (dpm:壊変毎分)であって、現在の天然レベル(たとえば、大気中のCo2、生きている樹木など)は、これより5%ほど低いとされている。

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プルトニウム原子時計

収納品中、5,000年間動き続ける唯一の機器として、このタイム・ カプセルEXPO'70計画のため、新しく研究開発されたものである。
その原理は、核燃料プルトニウム239から放射されるα粒子が、ヘリウムガムに変換することを応用したもので、このガスをリン青銅製のベローズ(たくさんのひだを持った伸縮自在の金属製容器)に封じ込め、その体積の増加によるベローズの軸方向の伸びを利用して、リンク機構によって指針を回転させて、目盛り板上で経過年数を読み取るものである。1目盛りの幅は、約3mm、100年間を表示する。
封入したプルトニウムの量は、239PuO2粉末で1g。
5,000年間のヘリウムガス発生量は、約13.1ml、ベローズの伸びは2.8mmである。
ところで、プルトニウムから放射される粒子は、空間を約300mm飛んでヘリウムになる。直径70mmのベローズの中に裸のまま入れたのでは、金属の壁に突き当たって吸収されてしまうので、これを避け、損失なく完全にガス化するようにまずプルトニウムの粉末を6分割し、それを厚さ1µの金箔(きんぱく)10層でのり巻き状に包み、それぞれ外径7mmの無酸素銅製の小カプセルに納めた。このように薄い金箔であれば、α粒子は吸収されることなく突き抜け、5〜6層で完全にガス化される。
あらかじめベローズには、外径8mmの無酸素銅管を溶接しておき、この銅管内を通して小カプセル6個をベローズ内にそう入した後、内部の空気を1気圧のヘリウムガスで置換し、特に設計した圧接工具を用いて、分子間結合による圧着溶接法によって、銅管の機械的封じを行い、ベローズを密封した。
ベローズおよび指示装置全体は、機械的保護のため、ステンレス鋼製容器に収納した。この原子時計収納の発案は、選定委員の一人である名古屋大学の伏見康治によるもので、発案者を中心とするプルトニウム原子時計小委員と、タイム・カプセル開発本部により研究が進められた。

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Pu239

日本原子力研究所が、日本で初めて研究用原子炉JRR-3(国産1号炉)の使用済み燃料を、1968年3月から5月にかけて、国産技術で再処理し、抽出したプルトニウムの一部である。
Pu239は、239PuO2粉末の姿で、その1gをまず金製カプセルに入れ、これを厚さ各3mmのジルカロイ、および、ステンレス鋼製の容器に2重に密封してある。なお、原子力研究所は、日本政府が策定した原子力開発計画に基づいて、実際に研究開発を担当する機関である。
1956年6月15日に特殊法人として、日本の中心的原子力研究開発機関として設立された。
1970年の職員数は、2,154名である。

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最高最低温度計

19世紀後半に、James Sixにより考案された、シックス型またはU字型と呼ばれる指標移動式のもの。
ステンレス製容器に納め、タイム・カプセルEXPO'70が埋設されている間、どのような温度環境にさらされたか、この最高・最低温度を知るために、タイム・カプセルEXPO'70、2個にそれぞれ近接して埋設した。

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※本ページの内容は、タイム・カプセルEXPO'70記録書(1975年3月発行)を引用して掲載しています。社名や組織名など現在とは異なる場合がありますのでご了承ください。


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