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家電のリサイクル
さまざまな種類のガラスや金属、プラスチックなど。わたしたちは、リサイクルの先端技術を生かして、新しい商品の材料となる高純度の素材を取り出しています。
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ガラス素材は、再び新しいテレビのブラウン管へ。そして、鉄・銅・アルミなどのさまざまな金属素材も、再び新しい商品の部品材料へ。多種類のプラスチックは、洗濯機の台枠、冷蔵庫の底板、公園のイスやテーブル、住宅建材(断熱材)、文具小物などへと生まれ変わります。
パナソニック エコテクノロジーセンター(PETEC)で取り出されたリサイクル素材は、どれも無駄になることなく新たな商品の材料として役立てられ、再びみなさんの手元へと届けられています。
テレビのリサイクルエアコンのリサイクル冷蔵庫のリサイクル洗濯機のリサイクル

テレビのリサイクルのポイント(ブラウン管式)

テレビを持ち上げると、画面のある側だけズッシリと重いのがわかります。これは、ブラウン管が厚みのあるガラスでできているからです。テレビの重さのおよそ6割は、ブラウン管のガラスの重さです。その素材は、前面にある透明な‘パネルガラス’と、背面にあって鉛を含んだ‘ファンネルガラス’の2種類。この2種類のガラスを、無駄なく高純度で取り出すことが、テレビをリサイクルするための大きなポイント。PETECでは、このブラウン管ガラスのうち98%をリサイクルしています。

また、ブラウン管以外の部品として使われている金属やプラスチックも、専門の処理工場へ引き渡されて再利用されています。

テレビ(ブラウン管式)の素材構成(重量での比率/単位:%)
出典:(財)家電製品協会資料1982年製品

テレビのリサイクルのポイント(薄型)

リサイクルのポイントを決める上で重要な素材構成を見ると、ブラウン管式テレビでは約60%を占めていたガラスが、プラズマテレビは約30%、液晶テレビは約5%とどちらも半分以下になっています。これはテレビの薄型化により、前面パネルに必要なガラスが減ったため。薄型テレビのリサイクルにおいては、ガラスはもちろんのこと、鉄やプラスチックも素材別にしっかりと取出すことが重要になっています。

2009年4月1日より対象となった薄型テレビも、他の商品と同じように、リサイクル素材を取り出して、再び新しい商品を作り出す材料として生かす、「商品から商品へ」のリサイクルのために、専用ラインで処理をしています。


プラズマテレビの素材構成
プラズマテレビの素材構成

グラフは重量での比率  出典:環境省 審議会・検討会等関係資料

液晶テレビの素材構成
液晶テレビの素材構成

グラフは重量での比率  出典:環境省 審議会・検討会等関係資料

テレビラインの流れ(ブラウン管式)

[解体・部品の整理]

テレビを1台ずつラインの台の上に据え付けて重さを量り、電気コードを切り取ります。分解は、すべて人による手作業。ドライバーを使って1本1本ネジを外し、中にあるスピーカーや制御基板などの部品を取り出して分別回収します。

[テレビの分解]

テレビの内部にはたくさんの電子部品が取り付けられています。ここにはさまざまな金属や、鉛を含んだハンダ、プラスチックなど多くの素材が使われています。これらの部品は素材ごとに分別されて、専門の処理工場へと引き渡されます。

[ブラウン管の取り出し]

ブラウン管を取り外し、前面にある透明なパネルガラスと、背面にあって鉛を含んだファンネルガラスを分離するための準備をします。まず、2種類のガラスのちょうど境目にある補強バンドを外します。ガラスにこびりついた粘着テープや接着剤の汚れ、それに黒いススなどは手作業で丁寧にクリーニングします。

[ブラウン管の分離作業]

パネルガラスとファンネルガラスの境目にレーザーポインタでねらいを定め、カッターで傷をつけます。その上にニクロム線を巻き付け通電して熱を加えると、ガラスの厚みの違いから歪みが発生して、ガラスがきれいに2つに分かれます。ここで取り出されたガラスの純度は、どちらも99.9%。新しいテレビのブラウン管の材料として再利用できます。
また、レーザ加工による分離技術を開発し、ブラウン管ガラスサイズの自動判別とサイズに応じたエネルギー照射により、ニクロム線による分離に比べ、1/3の時間で処理が可能です。PETECではこの2つの技術を併用しています。

[パネルガラスの処理・搬出]

まずは、パネルガラスの内側に塗られた蛍光体や、アルミ蒸着膜などの不純物をブラシで取り除くと同時に吸い取ってきれいにします。続いて、防振・防音設備を備えた破砕室の中で、5cm角の小片(カレット)になるまで砕き、海外のブラウン管製造工場へと送られます。

[ファンネルガラスの処理・搬出]

ファンネルガラスも、防振・防音設備を備えた破砕室に送られて、パネルガラスとは別の専用機械で5cm角の粒状(カレット)にします。その後、ガラス表面の付着物を取り除いてきれいにし、海外のブラウン管製造工場へと送られます。

このようにテレビはリサイクルされ、再び資源として活用されています。


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エアコンのリサイクルのポイント

エアコンには、鉄、銅、アルミといったさまざまな種類の金属部品がたくさん使われています。たとえば、エアコンの室内機と室外機の間をつないでいるパイプは銅製、頑丈なコンプレッサーは鉄製です。そして、冷媒の冷たさや熱さを空気に伝える熱交換器にはアルミ板が使われています。

エアコンに使われているこれらの金属を、鉄・銅・アルミという種類別にうまく分けられるかどうかが、高純度な素材を効率良く取り出すためのポイントです。取り出された鉄は、再び新しいエアコンのコンプレッサー部品として使われます。銅とアルミも、再び素材として利用されています。

エアコンの素材構成(重量での比率/単位:%)
出典:(財)家電製品協会資料1982年製品

エアコンラインの流れ

[フロンの取り出し]

まずは、冷媒フロンを回収します。回収したフロンは密封して、専門の処理会社に運ばれます。ただし、古い型のエアコンには、本体が大きすぎて通常のラインで処理できないものもあります。このように通常のラインでは処理できないものは、別の場所に移されて丁寧に1台ずつ処理されます。なお、取り出されたフロンは漏れないように密封して運ばれ、専門の処理工場で安全に無害化されます。

[室外機の分解]

室外機も手作業で分解されて、熱交換器とコンプレッサーを取り出します。熱交換器には銅とアルミが、コンプレッサーには鉄がたくさん使われているため、どちらの部品もリサイクル素材の宝庫といえます。

[室内機の分解]

エアコンの室内機から電源コードを切り取り、外装ケース、ファン、内部部品などを手作業で取り出していきます。なかでも重要なのが、銅とアルミが多く使われている熱交換器。他の部品と混ざらないようにしてコンベアに乗せ、専用の破砕機へと送ります。

[熱交換器の破砕・選別]

室外機と室内機から取り外した熱交換器は、密閉した破砕室で砕いて金属の混合片にします。そこからまず、磁力を使って鉄だけを選別します。続いて、残った混合片に振動を加えると、比重の違いから銅とアルミに分離します。

[コンプレッサーの破砕・選別]

コンプレッサーは、当初破砕機で砕いていましたが、素材の取り出しを容易にするため、特殊な切断刃を開発しました。
これにより、鉄製のコンプレッサーを2つに分割し、内部の銅線やアルミを高純度に取り出します。

[取り出した素材の搬出]

破砕・選別室から取り出した素材が種類別に出てきます。コンプレッサーから取り出した鉄は再び新しいエアコンの鋳物材料となります。また、アルミと銅も非鉄金属メーカーへと送られて、再利用されます。

このようにエアコンはリサイクルされ、再び資源として活用されています。


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冷蔵庫のリサイクルのポイント

冷蔵庫のボディに使われているのは、多量の鉄。また冷蔵庫の他の部品には、鉄の他にも銅やアルミなど多くの金属が使われていて、全体の重さの約6割を占めています。これらの鉄、銅、アルミなどは、全て素材として再利用されています。

また、次に多いのがプラスチック素材です。冷蔵庫の内装やトレイのほかに、断熱材に使われているウレタンフォームも繊維状のプラスチック。ウレタンフォームを断熱材として発泡させるときにはフロンが使われているため、ウレタンフォームに含まれているフロンもきちんと回収し、密封したまま専門の処理工場に運ばれて無害化されます。

冷蔵庫の素材構成(重量での比率/単位:%)
出典:(財)家電製品協会資料1982年製品

冷蔵庫ラインの流れ

[解体・プラスチック部品の整理]

電源コードを切断し、ドアに付いているマグネットや庫内にあるトレイ、間仕切りなどを手作業で取り出していきます。このとき、プラスチック部品のポリプロピレン(PP)やポリスチレン(PS)は頭上を移動しているゴンドラに入れます。ゴンドラのたどり着く先は、プラスチック専用の破砕機。粒状になるまで砕いて原材料に戻します。

[コンプレッサーの解体]

冷蔵庫の前面のドアに付いているマグネットの取りはずしなどを行うと同時に、背面側ではコンプレッサーに封入されている冷媒フロンを専用装置で回収します。フロンは、密封した状態で専門の処理会社へと運びます。フロンが抜かれた冷蔵庫から、銅パイプを切断してコンプレッサーを取り出した後、2つに分割し、内部の銅線やアルミを高純度に取り出します。

[冷蔵庫の破砕]

冷蔵庫を破砕機に投入します。破砕機から出てきた冷蔵庫は、もう一度、ひねりつぶすように砕く機械を通され、金属やプラスチックが混ざり合った破片群に姿を変えます。また、キャビネットの鉄板に張り付いた断熱材のウレタンフォームもきれいに剥がされます。

[鉄とウレタンフォームの選別]

金属やプラスチックが混じり合った破片群から、まずは磁力を使って鉄を取り出します。次に軽いウレタンフォームを風力で吸引し、粉砕して円筒形に圧縮します。このウレタンフォームは、家電の断熱材や建材の原料として再利用されます。また、こうした処理と同時に、ウレタンフォームに含まれているフロンを回収しています。

[銅とアルミの選別]

鉄とウレタンフォームを取り除いた破片群は、うず電流選別機でミックスメタルとそれ以外の破片群に分けます。比重の違いで重い銅とアルミの混合片が取り出されます。この混合片は、ミックスメタルとして非鉄金属メーカーに送られ、再利用されます。残りの破片群からはさらにプラスチックを取り出し、最終的に残ったものを残渣として処分します。

[取り出した素材の搬出]

破砕室の出口から、数種類の金属とプラスチック原料など、取り出した素材が種類ごとに出てきます。コンプレッサーからも、鋳物部品や銅線などが取り出されます。これらは全て素材別にメーカーへと送られ、再利用されます。

このように冷蔵庫はリサイクルされ、再び資源として活用されています。


テレビのリサイクルエアコンのリサイクル冷蔵庫のリサイクル洗濯機のリサイクル

洗濯機のリサイクルのポイント

洗濯機の主要素材は鉄ですが、他にも銅やアルミ、プラスチックなどたくさんの素材が使われています。中でも分別が難しいのは、鉄の次に多く使われているプラスチック。しかし、種類の違うプラスチックが混ざってしまうと、再び原料として使うことはできません。

そこで、これをいかに分別するかが洗濯機のリサイクルのポイントとなります。PETECでは、洗濯機に多く使われているポリプロピレン樹脂(= PP)という種類のプラスチックが水に浮く性質を利用して、純度99.5%のPPを取り出しています。取り出したPPは、再び洗濯機の台枠や洗濯槽の原料として利用します。

2009年4月1日より対象となった衣類乾燥機のリサイクルは、洗濯機と構造が似ているため、既存の洗濯機ラインで適正に処理しています。
なお国内ではドラム式洗濯機の比率が増加傾向にあります。
その中には、フロンガスを冷媒として採用している「ヒートポンプ方式乾燥機能」を持つタイプもあるため、エアコン同様にフロンガスの回収が必要です。

タテ型洗濯機の素材構成(重量での比率/単位:%)
出典:(財)家電製品協会資料1982年製品

ドラム式洗濯機の素材構成(重量での比率/単位:%)
出典:当社調べによる

洗濯機ラインの流れ

[解体の前に]

まず、1日にどれだけの洗濯機を処理して資源を取り出せたかを計算するために、1台ずつ重さを量ります。さらに、洗濯機の電気コードを切り離してコンベアに載せます。このとき、洗濯槽の中にごみや他の家電が入っていないかどうかもチェックします。

[フロンの取り出し]

該当のドラム式洗濯機から冷媒フロンを回収します。回収したフロンは、エアコン同様密封して、専門の処理会社に運ばれ、安全に無害化されます。

[塩水の抜き取り]

全自動洗濯機の槽の上部にはバランサーという部品があり、この中には高濃度の塩水が入っています。この塩水の役目は、洗濯槽が片寄って回転しないようにバランスを取ること。この塩水が大量に入ったまま粉砕すると、せっかく資源として取り出した鉄がさびてしまいます。それを防ぐため、ここであらかじめ塩水を抜いておきます。

[破砕と素材の選別]

塩水を抜かれた洗濯機は、次に破砕室に入り、金属とプラスチックの破片になります。その後、これらの破片に風を当てて軽い混合プラスチックをあおり上げ、重い鉄やアルミ、銅などの金属類と分別します。これらの作業は、すべて防音・耐震の設備で行われます。

[プラスチック類の分別]

混合プラスチックの素材群は細かく砕き、ホコリなどを取り除きます。これを水槽に入れ攪拌しながら流すと、軽いポリプロピレン(PP)だけが浮きあがります(浮沈式比重選別)。

[取り出した素材の搬出]

最後に、洗濯機から取り出した素材が種類別にコンベアに載って出てきます。主なものは、鉄、ミックスメタル(アルミと銅など)、ポリプロピレン(PP)です。それぞれの素材はここで回収されて、原料メーカーなどに送られます。

このように洗濯機はリサイクルされ、再び資源として活用されています。