プレスリリース
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2007年5月14日
世界初*、色あせや感度低下のないイメージセンサ**
高耐候性、高耐熱性の堅牢なイメージセンサを開発2007年11月よりサンプル出荷開始
* 2007年5月14日現在、当社調べ
** 年間屋外紫外線照射量を約300MJ/m2 として、20年間屋外にて使用するとした加速度試験結果
【要旨】松下電器産業(株)は世界で初めて無機材料による イメージセンサ[1] を開発し、長期の屋外使用でも色あせや感度低下のないロバスト(堅牢)なイメージセンサを実現しました。本開発のロバストなイメージセンサ(ν Maicovicon® (ニュー・マイコビコン))は屋外利用機器など幅広い用途に適用できます。2007年11月よりサンプル出荷を開始します。 【効果】本製品は 受光部[2] を無機材料で構成しており、常時屋外の炎天下にさらされるような厳しい条件下でも材料の劣化がなく、長期間の連続カメラ使用などの用途でも初期画像と変わらない鮮明な画像を得ることができます。また耐熱性が高いため リフロー[3] などのプロセスにも対応可能。劣化のない綺麗な画像が実現できます。 【特長】本製品は以下の特長を有しております。
【内容】本製品は以下の技術によって実現しました。
【従来例】従来のイメージセンサは樹脂材料を用いたマイクロレンズと有機顔料を用いたカラーフィルタを使用しているため大量の紫外線によって有機材料が劣化し、画像が色あせたり暗くなるという問題がありました。また屋外の炎天下で長期間連続的にカメラを使用するために、紫外線に強いイメージセンサが求められていました。 【特許】国内 74件、 外国 52件 出願中 【照会先】半導体社 企画グループ 広報チーム 中小路 陽紀 TEL:075-951-8151 E-mail: semiconpress@ml.jp.panasonic.com 【特長の説明】
屋外に物を放置すると1年間に約 300MJ/m2 の紫外線を浴びます。従来のマイクロレンズとカラーフィルタはともに樹脂材料を用いています。樹脂材料は大量の紫外線を浴びると分子構造が崩れ、変色や色あせが生じます。 今回開発したデジタルマイクロレンズおよびフォトニックカラーフィルタは無機材料で構成されているため、長時間紫外線を浴びても材料の変化が起こらず、変色や色あせはありません。 撮像レンズからイメージセンサへの入射光は、イメージセンサ画面の中心部と周辺部とでその角度が大きく異なります。特にカメラモジュールを薄型にすると撮像レンズとイメージセンサの距離が短くなり、イメージセンサ周辺では光の入射角が非常に大きくなります。 しかし、従来のマイクロレンズは樹脂材料を熱変形させて形成されるため、すべての画素で同一の形状をしています。このため中心から周辺部に向かうにしたがって、画像がしだいに暗くなるという問題があります。今回開発したデジタルマイクロレンズはイメージセンサの画素各々の入射角に合わせて最適な形状に設計することができます。そのため、画面中心部と周辺部での明るさを均一にでき、画面全体で均一な感度を実現できます。 従来の昼夜両用カメラは昼間の原色の色合いを高め、夜間は赤外線への感度を高めるために、イメージセンサに装着された赤外線カットフィルタを開閉する機構が組み込まれています。今回開発したフォトニックカラーフィルタ技術によれば、赤外線のみを透過するフォトニックカラーフィルタをもつ画素を RGB三原色の画素に追加するだけで昼夜(原色/赤外)の画像を切り替えて取り込むことができ、 赤外線カットフィルタ機構は必要としません。 従来のマイクロレンズおよびカラーフィルタはともに樹脂材料で形成しており、その耐熱温度は約 220℃です。今回開発したデジタルマイクロレンズおよびフォトニックカラーフィルタは、ガラスなどの無機材料で構成されているため、 実装時の高温工程を経ても光学特性の劣化の問題がありません。 【内容の説明】
凸レンズは光を必要な場所に集めますが、この機能をデジタル化された光学材料の粗密パターンで実現する技術がデジタルマイクロレンズです。半導体の微細加工技術を用いて、無機材料を光の波長(400〜700nm)より短い間隔(約 100nm)にデジタル化されたパターンを形成することでこれを実現しました。 また、屈折率の異なる材料を周期的に重ねると、光の透過できない波長領域が現れます。これはフォトニック結晶[5] における禁制帯域(フォトニック・バンドギャップ)と呼ばれます。フォトニックカラーフィルタは、この光を透過させないフォトニック結晶に赤、青、緑の色成分のみを透過するようその周期構造を設計し、 最新の半導体プロセスで実現したものです。これにより、カラー化に必要な赤、青、緑の三原色の分離を無機材料だけで可能にしました。 デジタルマイクロレンズはガラス材料でデジタル化された同心円状のパターンを形成し、その粗密間隔の変化で光を屈折させます。この原理を用いてイメージセンサ周辺の画素でも効率よく光を集めるデジタルマイクロレンズを画素毎に設計する技術により、画面全体に均一な感度をもたらします。 任意の色を自在に選択できるフォトニックカラーフィルタは紫外線から赤外線まで、多彩な色の選択を可能にします。この技術によれば、RGB三原色のほかに、紫外線や赤外線などこれまでのイメージセンサでは扱えなかった波長領域の画像情報を取り込み、自由に処理することができます。 今回は、赤外線のみを透過するフォトニックカラーフィルタをもつ画素を RGB三原色の画素に追加することで、昼夜両用カメラから赤外線カットフィルタ開閉機構を不要とする技術を開発しました。 昼間の原色の色合いを保つための赤外線カットフィルタを取り除くと、原色成分に赤外線成分が混ざって色合いが悪くなりますが、この原色と赤外線の混合信号から赤外線のみに応答する画素からの信号を差し引くことで、忠実な原色を再現することが可能となりました。また、夜間は赤外線成分を含む RGB三原色の画素と赤外線のみに応答する画素両方を用いることで、赤外線撮影時の高感度化を図っています。 光や温度によって変色や変形を起こさないガラスなどの無機材料を用い、これをデジタル的な粗密構造とすることによってマイクロレンズの機能を実現するには、粗密の間隔をナノメートル[6] の精度で微細加工する必要があります。また、フォトニックカラーフィルタで色の分離を行うには、屈折率の異なる無機材料をナノメートルの精度で周期的に積層する技術が必要です。 これら無機材料の高度な薄膜形成・加工は最新の半導体プロセス技術を適用することで、初めて可能になりました。 【用語の説明】
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