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パナソニック株式会社コーポレートコミュニケーション本部社会文化グループの東郷琴子。「パナソニックのサポートで、事務局体制が強化され、活動に広がりがでていることを実感しました。子どもたちやボランティアの方の表情を見ていたら、一緒にプールに入りたくなりました」

パナソニック株式会社、社会文化グループの東郷琴子です。Panasonic NPOサポートファンドの事務局を担当し、子どもたちの健やかな育ちを応援するNPOの組織基盤強化を支援するプログラムを運営しています。今回は、2007年から2年間に渡り、人材育成のための支援を行ったNPO法人プール・ボランティアのその後の活動を見に、10月4日の日曜日、大阪市立東成屋内プールへ行ってきました。

ボランティアになる条件は、プールの水底におへそがつけられること、笑顔で人と接することができることなど。「スタッフの9割は障がいにくわしくない人。もっとボランティアが増えてほしい」と理事長の岡崎さん。
NPO法人プール・ボランティアは、ボランティアがマンツーマンで補助しながら障がい者や高齢者に水泳を楽しんでもらう活動を常時実施しています。その範囲は広く、大阪市内を中心に府内、神戸や奈良でも活動しています。2008年には、延べ3,836人の障がい者を、延べ4,593人のボランティアがサポートしました。
今日は、15人の子どもたちに19人のボランティアがついて、午前中の1時間半、泳ぎを楽しんでもらいました。ほぼ自分で泳げる子から、ボランティアに抱きかかえられるようにして水の中を進む子まで、レベルはさまざま。多くの子が、水に入るのが楽しくてたまらないというように泳ぎの練習に励んでいます。すぐ横のレーンで泳ぐ一般の利用者も、ニコニコと見守ります。すぐそばで見ていると、プールから幸せがこぼれるように見えました。

同じく理事長の岡崎さん。「人件費を助成してくれるプログラムは少ないので、パナソニックの支援は本当に助かりました」など、さまざまな事情を教えてくれました。

NPO法人プール・ボランティアの副理事長、織田さん。「去年、オリンピックの前に近畿大学水泳部のオリンピック出場選手の練習を見に行ったら、その後すごく一生懸命泳ぐようになった子がいます。プール・ボランティアを始めて、泳ぐ楽しさを知った気がします」と、初心を発見した喜びを話してくれました。
水の中を歩いたり、泳いだりする運動は、障がい者にとって生理学的にも心理学的にも社会学的にも大変よい効果があるといわれています。しかし、障がい者にマンツーマンで水泳指導を行う団体は、日本ではここだけしかありません。貴重な活動を始めたNPO法人プール・ボランティアの副理事長、織田さんに活動の目的などについてうかがいました。
「私と理事長の岡崎は、以前赤十字の救急法・水上安全法のボランティア指導員として活動してきました。その経験を生かし、障がい者と健常者がともにプールを楽しめる社会を作りたいと、1999年にNPO法人を設立して活動を始めました。子どもたちの目標は、25mをクロールで泳げること。今年はなんと、知的障がい者として初めてマスターズの水泳大会のリレーに出場した子どもたちがいます。同じく大会に出場する周りの人たちから、『がんばったな』と声をかけてもらえるなど、やっと泳ぐ仲間として受け入れられるようになったと感じています」

プールでのボランティア活動は一般の利用者と一緒に行われているのがほとんどです。
参加している子どもたちは、自閉症や脳性まひ、視覚障がい、ダウン症などのさまざまな障がいを持っています。そんな子どもたちが、一般の人と同じプールで泳ぎを楽しめるようになるには、苦難の道のりがありました。理事長の岡崎さんと織田さんが交互に語ってくれます。
「活動は一般のプール利用者と一緒に泳ぎます。みなさんから温かい目で見守ってもらえるようになるのに10年かかりました」(岡崎)
「施設面でのバリアーはマンパワーで乗り越えることができる。問題は、心のバリアーです。一般のプール利用者から『なんで障がい者が来るんや!』と言われると気持ちが萎える。そんな経験を何度もしてきました」(織田)
「事業を行う前は予想もしなかった、肩身の狭さを感じてきました。でも10年続けるうちに、一般のお客さんの目が変わってきました」(岡崎)

自らも障がいのある子どもたちの指導経験をお持ちの西脇さんと山下さん。
プールを管理されているスタッフの方と一般のプール利用者の方にもお話をうかがいました。プールの監視員もされる、西脇さんと山下さんからは「最初は、すこし心配でしたが、大丈夫でした。子どもたちが泳げるようになっていくし、笑い声がすごくいい。」と西脇さん。山下さんは「周りの一般の人もちゃんと見守ってくださっている」と、プールの雰囲気の良さを教えていただきました。

毎日のように東成屋内プールを利用している小山さんと亀井さん。プール・ボランティアについて、「見ているのが楽しい」とニコニコ顔で話していただきました。
一般のプール利用者である小山さんは「日曜日のプール・ボランティアの活動を楽しみにしています。子どもたちが、喜んでいる顔を見たいから」と言い、亀井さんも「ボランティアのご苦労がよく分かる。子どもたちが元気に泳いでいるのを見られるのがうれしい」と活動に理解をしめしておられます。



